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竹林軒出張所

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こんにちは(牛の)赤ちゃん

 昔たまたま耳にした音楽がいつまでも忘れられないというようなことが、果たして誰にでもあるのか知らないが、僕にはある。
 35年ほど前(1982年前後)、何気なく聴いていたNHK-FMの夕方の番組。当時夕方4時から6時くらいの間に日替わりで洋楽を垂れ流す番組があった。今ネットで調べてみたら『軽音楽をあなたに』というタイトルであることがわかった(ネットって便利)。この『軽音楽をあなたに』で、ある日たまたま耳にしたのが「こんにちは赤ちゃん」! 「こんにちは赤ちゃん」の何が珍しいのかといぶかる向きもあるだろうが、この番組が洋楽を紹介する番組であることにご注意。つまり「こんにちは赤ちゃん」と言っても、梓みちよが歌っている「普通の」バージョンではなく、何とタンゴ・バージョン(と僕は思い込んでしまったのだが)で、「コン・ッニチワッ、アカチャン、ジャカジャッジャッジャジャジャ」という感じのメロディラインなのである(歌詞はない)。最初聴いたときは日本のバンドがお遊びでカバーしているようなものかと感じたが(当時はそういう類のカバー曲が結構あった)、どうも違うようで、もしかして本場のタンゴ・バンドがやっているのかと感じるようになった。本場のタンゴ・バンドであるならばなぜ「こんにちは赤ちゃん」なのか、どういういきさつがあったのか、そのあたりが気になってしようがない。ただ、その場では、何の情報もなく単にこの楽曲を聴いただけであり、何もわからずじまいのまま、心の中に疑問とインパクトだけが残って月日が過ぎたのだった。
 その後インターネット時代になり、さまざまな情報に簡単にアクセスできるようになって、今まで謎だったことがかなり明らかになったり、入手困難だったブツが手に入ったりしてきたりしたわけだが、この「タンゴ版こんにちは赤ちゃん」については、ネットで検索してもまったく見当たらない。どこかに出ていそうなものだがといぶかしく思っていたが、先日ふと、これが「タンゴ」ではないのではないかと思い当たった。そう言えばかつては「ラテン」などという分野の音楽があったなぁなどと突然気が付いて、今度は「ラテン こんにちは赤ちゃん」で検索したところ、まさにビンゴ! とうとう真相解明に至った。
 この検索の結果出会ったホームページというのは、『高橋芳朗 エドムンド・ロス楽曲特集』というサイト(ラジオの放送を再録したものらしい)で、ラテン版の「こんにちは赤ちゃん」を演奏したバンドは「エドムンド・ロス楽団」である、ということが判明した(おそらく間違いあるまい)。
b0189364_23194558.jpg ちなみに「こんにちは赤ちゃん」が収録されているアルバムは、このサイトによると『Ros In Japan』という作品で、このアルバムを探してみたところ、現在CD版が出ていることがわかった。ただしすでに品切れ状態で、Amazonの中古CDには5000円の値が付いている。当然こんな不当な価格のものに飛びつくわけもなく、他のサイトを巡ったところ、タワーレコードで新品が販売されていることになっているが、どうもこちらはサイト上にデータが残っているだけでブツはなさそうである。注文してみたがいつまでも届かないので、結局キャンセルした(タワーレコードではよくあるパターン)。その後、Amazonで1500円程度で中古盤が出てきたので、すぐに買った。アメリカからの発送ということで多少不安はあったが、結局無事に届き、ついに「ラテン版こんにちは赤ちゃん」を聴くことができたのだった。
 なおこの「ラテン版こんにちは赤ちゃん」は、やはりタンゴではなく「Paso Doble(パソドブレ)」風に編曲したもので、パソドブレってのは、よく知らなかったが闘牛をイメージしたダンス音楽ということで、たしかに冒頭は闘牛を思わせるようなイントロになっている(ジャッジャカジャーン、ジャジャジャジャッジャカジャーンというような勇ましいメロディ)。それが途中から転調して「こんにちは赤ちゃん」のメロディラインが始まる。なかなか楽しい趣向の音楽で、当時の僕を魅了したのも納得がいく。なおこのCDには、『Ros In Japan』の他に、70年の大阪万博を多分に意識した『世界の国からこんにちは』というアルバムも収録されている(つまり2 in 1のCDである)。
b0189364_23195022.jpg 先ほどのサイトによると、エドムンド・ロス自体が親日家だったということで、その他にも日本の軍歌をアレンジしたアルバムもあるが、こちらは未CD化である(これも先ほどのサイトの情報)。内容を考えるとおそらくCD化されることはないだろうが、幸いなことにYouTubeに全曲アップされているため、そちらで聴くことができる。軍歌らしく大変勇ましいが、ラテン風の味付けが楽しく、こちらもかなり面白い(軍歌ったって、そもそも詞がなけりゃただの行進曲に過ぎない)。僕は今まで知らなかったが、かつて甲子園の応援でよく使われていたメロディが入っていたり(「敵は幾万」)、僕が通っていた小学校の運動会の応援歌が実は軍歌(「歩兵の本領」)だったりと、いろいろと新しい発見があった。僕が子どもの頃は、親が戦中世代であり、時代的にまだ軍歌が生活の中に残っていて(戦中世代にとって軍歌は懐メロの類だったようだ)、それでこういった教育現場にも普通に入っていたんだろうと推測される。こういうことに過剰に反応する今の時代だと考えられないが、音楽についてはもう少し大らかに接しても良いのではないかと思う。ちなみに僕は、このオリジナルの楽曲を聴いてみたくて、図書館で軍歌関連のCDをいろいろと借りてみたが,いつもは優しい図書館員の方の顔が、これを借りるとき少々険しい顔になったような印象を受けたが、思い過ごしか。「僕は決して右翼な人間ではないのですよ」と心の中で呟いたが、当然届かないのである。
 軍歌のCDで聴いてみた軍歌自体は、あらためて聴いてみると、ことごとく七五調で単純な四拍子、詞の内容もやたら大言壮語で、ほとんど見るべき部分はない。ただ「敵は幾万」と「歩兵の本領」は、かつてよく耳にしていたこともあり懐かしさを感じるのである。こういう(軍歌に対する)懐かしさというのは、おそらく僕の子ども時代の大人たちと同じ感覚なんではないかと思ったりする。

参考:
『高橋芳朗 エドムンド・ロス楽曲特集』
竹林軒『少年画報からサライへ --空想的懐古主義--』

by chikurinken | 2018-06-10 07:19 | 音楽

『サージェント・ペパー』(ドキュメンタリー)

サージェント・ペパー ビートルズの音楽革命(2017年・英Apple Corp.)
NHK-BS1 BS世界のドキュメンタリー

優良音楽解説ドキュメンタリー

b0189364_18164680.jpg ザ・ビートルズの歴史的アルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリーハーツ・クラブ・バンド(Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band)』について解説するドキュメンタリー番組。案内人は、ハワード・グッドールという英国の作曲家。
 ヒートルズの音楽は、聞くところによると、音楽的にそれまでのポップミュージックとは大分違うらしく、僕なども非常に興味を持ったんで若い頃『ビートルズ音楽学』などという本を読んだりしたが、何だかよくわからない。そもそもが、楽譜を示されてなんやかんや言われてもピンと来ない。音楽はやはり音楽を聴かせてもらった上で解説してもらわないことにはなかなか簡単に理解できない。以前ヒッチコックの映像を解説するドキュメンタリー(竹林軒出張所『巨匠たちの肖像 ヒッチコック(ドキュメンタリー)』を参照)があったが、あれなども同様で、映像を見せてもらわないことには、よほどのマニアでなければピンと来ない。その点、あのドキュメンタリーは良かった。
b0189364_18165167.jpg このドキュメンタリーもあれと同様で、実際の楽曲を使って、どの部分にどういう面白味があるかわかりやすく教えてくれる。そもそも『サージェントペパーズ』自体、知らないとかなり謎の多いアルバムで、面白さはわかるが、本当のところは見えてこない。「With a Little Help from My Friends」や「Lucy in the Sky with Diamonds」が幻覚剤の影響とか、その程度の知識はあっても、「Being for the Benefit of Mr. Kite!」などの楽曲に至るとさっぱり意味がわからない。せめてどういういきさつで作られたかがわかれば、もう少しこちらとしてもわかりやすくなる。そこでこの番組ということになる。「Being for the Benefit of Mr. Kite!」については、ジョン・レノンが19世紀のサーカスのポスターを目にして、そこで使われている文言をそのまま使ったという話で、そんなもん聞かなきゃわかるわけがない。ましかし今回、ほとんどの楽曲について解説があったんで、いろいろなことが非常によくわかった。ビートルズが楽曲で使ったという風変わりな楽器も紹介されて、どの部分にどういう効果が出ているかなどについても詳細な解説があった。しかも、録音方法(これも当時としては非常に画期的だったらしい)も紹介されたし、作品では使われていない別テイクや素材の音なども出てきて、非常に面白かった。少なくとも『サージェントペパーズ』がかなり作り込まれだアルバムであることは窺える。
 あらためて言うまでもなく、アルバム自体が難解であることを考えると、こういった解説番組は非常に有用である。それに案内人が一部を再現したりしているため、きわめてわかりやすく、解説自体も非常に質が高いと言える。アップルレコードとBBCが共同で作ったドキュメンタリーらしいが、これまで数々発表されたビートルズのドキュメンタリーの中でも最上級で、永久保存版と呼んでもよかろう。
 ただ、放送時は気が付かなかったが、この番組で解説されていた一部の楽曲、「Strawberry Fields Forever」や「Penny Lane」は『サージェント・ペパー』に収録されている曲ではないし、一方で「With a Little Help from my Friends」、「Fixing a Hole」、「When I'm Sixty-Four」については解説がなく、少々ちぐはぐさもあった。
★★★☆

参考:
竹林軒出張所『The Making of Sgt. Pepper(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『カルロス・クライバーのドキュメンタリー2本』
竹林軒出張所『カラヤン ザ・セカンド・ライフ(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『巨匠たちの肖像 ヒッチコック(ドキュメンタリー)』

by chikurinken | 2018-03-16 07:16 | ドキュメンタリー

『アルゲリッチ 私こそ、音楽』(映画)

アルゲリッチ 私こそ、音楽(2012年・仏スイス)
監督:ステファニー・アルゲリッチ
撮影:ステファニー・アルゲリッチ、リュック・ピーター
出演:(ドキュメンタリー)マルタ・アルゲリッチ、シャルル・デュトワ、スティーヴン・コヴァセヴィチ

アルゲリッチの母の顔とピアニストの顔

b0189364_8352031.jpg ピアニストのマルタ・アルゲリッチを捉えたドキュメンタリー。監督と撮影はマルタの三女、ステファニーであるため、ホームビデオの延長みたいな映像ではあるが、マルタ・アルゲリッチがマスコミ嫌いである(と言われている)ことを考えると、このような身近な映像が公開されるのは貴重であるとも言える。
 演奏会、演奏旅行、あるいはプライベートなシーンが現れ、同時にアルゲリッチの来し方、親子関係なども率直に語られる。2回の結婚と離婚、長女と同居したことがなかったこと、元夫たちとの関係など、微に入り細を穿つというと誇張しすぎだが、かなり細かくプライバシーが語られ、アルゲリッチの素顔が見えてくる。一説には頑固な変人というふうに伝えられている彼女だが、こうして映像を通して見ると、割合普通の人で、特に奇妙な点はない。子どもたちにも優しく接しているし、周囲の人にも概ね丁重に対応している。(おそらく別府での)演奏会直前に、演奏したくないとごねだしたこと以外(ステファニーによるといつものことのようだ)、まったくおかしな点はない。
 このドキュメンタリーでは、確かにアルゲリッチの人となりや半生が表現されてはいるが、それでもホームビデオを見せられているかのような退屈さというのが常についてまわる。90分少しの映画ではあるが、クラシック音楽好き以外にはちょっと厳しいかも知れない。
★★★

参考:
竹林軒出張所『マエストロ・オザワ 80歳コンサート(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『カルロス・クライバーのドキュメンタリー2本』
竹林軒出張所『カラヤン 〜ザ・セカンド・ライフ〜(ドキュメンタリー)』
by chikurinken | 2016-12-28 08:36 | 映画

『マエストロ・オザワ 80歳コンサート』(ドキュメンタリー)

マエストロ・オザワ 80歳コンサート(2015年・NHK)
NHK-BSプレミアム

b0189364_7514948.jpg懐かしさが先に立つ

 指揮者の小澤征爾は、若い頃の僕にとってアイドルだった。
 1978年にボストン交響楽団を引き連れて中国凱旋公演をやったときも僕はしっかりテレビで見た記憶がある。著書の自伝『ボクの音楽武者修行』もその頃読んだし、武満徹との対談(『音楽』)も読んだ。この人は、当時世界的に活躍していたこともあるが、何より周りの人を引き付けるような明るさがあって、それがとても魅力的だった。映像を見ていても不快に感じるようなことがまったくなかったし、音楽に真剣に取り組んでいる様子も伝わってくる。
 サイトウ・キネン・オーケストラを結成したときも、このオーケストラでヨーロッパ公演をしたときもテレビで見ていた。ベルリンの聴衆をうならせたブラームスも印象深い。小澤自身がサイトウ・キネン・オーケストラを評して「いつも定食ばかり作っているオヤジが、豪華な食材を提供されて好きなものを作ってくださいと言われているようなものだ」と評した(これは『小澤征爾とその仲間たち―サイトウ・キネン・オーケストラ欧州を行く』に載っていたような記憶がある)のも、うまい表現だなと思った。もちろんウィーンのニューイヤーコンサートに登場したときも見たし、ウィーン・フィルの音楽監督に就任したときも素直に嬉しいと思った。ついに極めたかと思ったものだ。
 その小澤征爾も80歳になるという。そりゃこっちも年取るわけだ。で、その80歳の誕生日を記念して松本でコンサートが開かれることになったらしい。なぜかわからないがサイトウ・キネン・オーケストラは松本を本拠にしているのだ。その模様と小澤のインタビュー、後は小澤征爾のこれまでの歩みを1時間にまとめたのがこのドキュメンタリーということになる。
b0189364_7512161.jpg このコンサートでは、小澤自らが指揮するのはマルタ・アルゲリッチと共演した合唱幻想曲のみで、後は小澤の関係者(教え子や友人の音楽家たち)が演奏する。小澤自身は、ほとんどにおいて、演奏を聞く側として参加するという趣向である(演奏会の模様はその日の夜中に同じチャンネルで放送された)。
 個人的には、コンサートの模様はともかく、小澤征爾のこれまでを振り返った映像が興味深かった。上に書いた中国公演やサイトウ・キネン・オーケストラ関係の出来事、ウィーン・フィル音楽監督就任まで紹介されていた。僕としては、それぞれの時代が自分の若い頃とシンクロするため懐かしさも感じたというわけだ。カラヤンやバーンスタインとの関係についても触れられ、その映像も短めではあるが出ていた。ただしさすがにNHK交響楽団と揉めたいわゆる「N響事件」については一切触れられていなかった。NHKの放送だからしようがないのか。N響による若手指揮者(つまり小澤)に対するいじめみたいなものだったから、NHKとしては触れたくなかったんだろうが、でもNHKとしても一度は総括しておいた方が良いんじゃないかと思う。
 ま、そういう内容の1時間番組だったんだが、僕としては懐かしさを感じることが多くて、そちらの感慨の方が大きい。小澤氏も一時期より体力が回復したようで何よりである。今後の活躍を祈りたい。
★★★☆

参考:
竹林軒出張所『ナオズミ・フォーエバー』
竹林軒出張所『アルゲリッチ 私こそ、音楽(映画)』
竹林軒出張所『さわり(本)』
竹林軒出張所『他人の顔(映画)』
by chikurinken | 2015-10-24 07:54 | ドキュメンタリー

朝倉理恵ファンがいるかは知らんがやっぱり『ひとさし指』が出た

注:あらかじめ、竹林軒出張所『朝倉理恵について私が知っている二、三の事柄』竹林軒出張所『朝倉理恵ファンに朗報! 『誰のために愛するか』が出た』竹林軒出張所『朝倉理恵ファンに重ねて朗報! 「あの場所から」が出た』を読んでおくと、この記事の内容がわかりやすくなります。

b0189364_6552547.jpg やっぱり出ました、『ひとさし指』! 前に『朝倉理恵ファンに重ねて朗報! 「あの場所から」が出た』のところで「残りのサード・アルバム『ひとさし指』もいずれ発売のはこびになるんじゃないかという気がする。」と書いたが、あれから約4カ月でやはり「発売のはこび」になった。何の話かというと、興味のない人にはまったくどうでも良い話だろうが、70年代のアイドル歌手、朝倉理恵のサードアルバムが復刻発売になったという話である。例によって、ソニーのオーダーメイドファクトリーから。このアルバム、他の2枚と違ってかつて一度CD化されたことがあったが、現在はとうに絶版。Amazonの中古売り場では、あほくさいことだが1万円以上の値がついている。朝倉理恵は現役時代アルバムを3枚発表していたため、これで完結ということになる。
 2010年にオーダーメイドファクトリーから『朝倉理恵 GOLDEN☆BEST limited』が出されてから5年かかったが、今回の発売で朝倉理恵名義の歌はほとんど網羅されたことになる。思えばあの『朝倉理恵 GOLDEN☆BEST』はなかなか選曲が多岐に渡っていて良かった。オリジナル・アルバムもそれぞれ良いが、最初の導入としてはやはりあのくらいまとまっていなければと思う。おかげで僕自身もアルバムを全部集めるまでになったが、それだけの価値はあると今となっても思う。特にカバー曲と坂田晃一の曲は出色であった。その点では2枚目のアルバム『誰のために愛するか』が一番完成度が高いのではないかと思う。
 この『ひとさし指』の曲については、ほとんどすべて聞いたことがあり内容も買う前の段階で概ね推測できるが、若干寄せ集め感がなきにしもあらず。
 1枚目はファースト・アルバムということで顔見せ的でありこちらも少々寄せ集め風。『誰のために愛するか』はコンセプト・アルバム風で、まとまりがあって坂田晃一の魅力も表現されている。とは言ってもそれぞれの楽曲、特にカバー曲はなかなかよくできているので、どのアルバムも悪くはない。それにオーダーメイドファクトリー版の『あの場所から』には、ボーナス曲として、聴くチャンスは皆無であろうという2曲(「草原の輝き」と「白いギター」)が収録されていてお買い得感があった。「草原の輝き」は軽めで独特だったが「白いギター」は良い雰囲気があった。ただこの曲が加わったんで、このアルバムはチェリッシュの曲が3曲になった。他はガロの曲が3曲、オリジナル6曲、その他2曲という構成である。ちょっと意図がわからないが結果オーライだ。
 オーダーメイドファクトリーは最近、商品化率(企画が実現する割合)が高いような気がするが、それだけ世間様に認知されてきたということなんだろうか。過去商品化に失敗した(企画が実現しなかった)アルバムももう一度出してみたら商品化できるんじゃないかと思う(『あの場所から』もその一例)。僕自身は、CD化(または再CD化)してほしいアルバムというのもあまりなくなってきた。それくらいここのところ過去のアルバムのCD化が増えているということで、タワーレコードなんかも、ローカル・ブランドとしてオリジナル再発みたいなことをやっている。こういうゲリラ販売的な流れは歓迎するところである。

参考:
竹林軒出張所『朝倉理恵について私が知っている二、三の事柄』
竹林軒出張所『朝倉理恵ファンに朗報! 『誰のために愛するか』が出た』
竹林軒出張所『朝倉理恵ファンに重ねて朗報! 「あの場所から」が出た』
竹林軒出張所『讃岐裕子、キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!』
竹林軒出張所『ゆけゆけ裕子、どんとゆけ!』
竹林軒出張所『復刻終結宣言 またはメリー、メリー・ゴー・ラウンド』
竹林軒出張所『母をたずねて三千里 完結版(ドラマ)』

by chikurinken | 2015-10-10 06:56 | 音楽

ジュリはアイドル

浜田朱里『GOLDEN J-POP/THE BEST 浜田朱里』
1. さよなら好き
b0189364_8355569.jpg2. あなたに熱中
3. 青い花火
4. 青い嫉妬
5. 黒い瞳
6. 18カラットの涙
7. 夏の指定席
8. 芽ばえ
9. 想い出のセレナーデ
10. みずいろの手紙
11. 魔法の鏡
12. 何故に二人はここに
13. 夏を忘れた海
14. 時には母のない子のように
15. 旅立ち
16. 悲しみは駈け足でやってくる

 かつて浜田朱里という女性歌手がいて、僕も同時代なんで存在は知っていたが、歌はほとんど知らず。山口百恵が出演して人気が出ていたTBS金曜9時の大映ドラマ「赤い」シリーズ(『赤い魂』)に出ていたことは知っている。とにかく地味だったという印象しかない。顔も地味目だし何となく翳りを感じさせるしで、アイドルらしい華やかさはあまり感じない。何でも「ポスト百恵」として将来を嘱望されていたらしいが、この地位は結局、松田聖子がかっさらっていった。
 今回、カバー好きの僕の目に止まったのは、その浜田朱里の4枚目のアルバム『想い出のセレナーデ』で、例によってソニーのオーダーメイドファクトリーで目にしたのが最初である(オーダーメイドファクトリー『想い出のセレナーデ』参照)。このアルバム、10曲中8曲がカバーという、アイドルのアルバムとしてはかなり思い切った構成になっている。この頃発表された浜田朱里の7枚目のシングルが、カバー曲である「想い出のセレナーデ」だったため、こういう企画が出たんではないかと想像するが、それにしても……と思う。所属プロダクションおよびレコード会社は彼女にあまり期待しなくなっていたのだろうか。
 曲のラインアップは、

1. 想い出のセレナーデ(天地真理のカバー)
2. みずいろの手紙(あべ静江のカバー)
3. 魔法の鏡(荒井由実のカバー)
4. 何故に二人はここに(Kとブルンネンのカバー)
5. 夏を忘れた海(天地真理のカバー)
6. 時には母のない子のように(カルメン・マキのカバー)
7. 芽ばえ(麻丘めぐみのカバー)
8. 哀・私小説(8枚目のシングル『悲しみは駈け足でやってくる』のB面曲)
9. 旅立ち(松山千春のカバー)
10. さよなら好き(浜田朱里のデビュー・シングルA面曲)

b0189364_8364614.jpgというもの。実は8枚目のシングル曲『悲しみは駈け足でやってくる』もアン真理子が1969年に発表した曲のカバーである(この曲はこのアルバムには未収録)。カバーで通すんなら、いっそのことこのアルバムにも「悲しみは駈け足でやってくる」が入っていてしかるべきではないかと思うが入っていない(B面の曲は入っている)。デビュー曲が入っていたりもしているし、コンセプトが見えてこないアルバム、言い換えると製作者側の力が伝わってこないアルバムである。そういったことを考え合わせると駄作かと思うのが筋だが、実際聞いてみると1つ1つのカバー曲がどれもこれも素晴らしい出来映えなのである。
 まず「想い出のセレナーデ」で驚かされる。この歌は天地真理が歌ってヒットしたので、当時子どもだった僕でさえよく知っている歌なんだが、歌詞の内容についてはまったく意味がわからずにいた。今回浜田朱里の歌を聞いて別れた人を思う歌だったことがわかったのだった。振り返ってみると天地真理は朗々と歌うタイプであるため、内容がストレートに伝わってこなかったんだろうと思う。一方の浜田朱里の場合は、語るように歌うというか情感を込めて歌うので、しみじみと伝わってくる。2曲目の「みずいろの手紙」も同様で、あべ静江も「朗々型」であるため、雰囲気がまったく伝わってこなかったが、「情感型」の浜田版は心に染みてくる。
 「何故に二人はここに」と「旅立ち」については、元歌は個人的に少々気持ち悪さを感じていたのが、浜田朱里の歌の場合、せつなさが伝わってきて良い。3曲目の「魔法の鏡」は、ユーミンのオリジナルとほとんど同じような編曲でありながら、ユーミン版と違って「女の子っぽさ」が伝わってきてこれも魅力的。「時には母のない子のように」の編曲もオリジナル版に近い。全体的に編曲が非常に優れているのもこのアルバムのポイントである(カバー曲の編曲はすべて若草恵という編曲家が担当)。例外は「芽ばえ」で、ややアップテンポで妙に明るい編曲になっているのがマイナスである。元歌の情感が欠如していて、浜田朱里の歌唱がまったく活かされていないのが残念。
 ともかく、浜田朱里がどの歌も自家薬籠中のものにしているという印象があって、まさに古い曲の再発見になっている点を大いに評価したい。といってもこのアルバム自体1982年発表のもので古いアルバムであるのは間違いない。ま、僕にとっては意外な発見だったわけだ。もっとカバー曲を出してくれていたら良かったのにと今さらながら思うのである。
 なお、今回僕が買ったのは『想い出のセレナーデ』ではなく、冒頭に紹介した『GOLDEN J-POP/THE BEST 浜田朱里』である。『GOLDEN J-POP』には、『想い出のセレナーデ』のほとんどの曲が収録されており(「哀・私小説」以外すべて)、しかも『GOLDEN J-POP』には「悲しみは駈け足でやってくる」まで入っているのでお買い得感が高い(他にシングル曲も6曲付属)。ただこのベスト・アルバム自体もなんだかやっつけ仕事みたいでコンセプトが見えてこない。普通ベスト盤だったら、シングル盤のA面曲を集めるとかしそうなもんだが、ほとんどが『想い出のセレナーデ』からの抜粋になっている。このベスト盤を企画した人が、この『想い出のセレナーデ』が最高傑作だと信じてこういうラインアップにしたというのであれば、その先見の明を称賛したいところではある。で、『GOLDEN J-POP』であるが、Amazonでは現在中古品がアホみたいに高価な値段で売られているので、興味のある方は『GOLDEN J-POP』の方ではなく、オーダーメイド・ファクトリーで復刻版をお求めになる方が良いのではと個人的には思う。こちらも少々高価ではあるが定価であるため、ぼられた感は少ないと思う。

参考:
竹林軒出張所『カバー曲にまつわるあれこれ』
竹林軒出張所『讃岐裕子の「ハロー・グッバイ」』
竹林軒出張所『山崎ハコ「十八番」(CD)』
竹林軒出張所『遊佐未森「スヰート檸檬」(CD)』
竹林軒出張所『朝倉理恵ファンに重ねて朗報! 「あの場所から」が出た』
by chikurinken | 2015-09-20 08:38 | 音楽

『コンチネンタル』(映画)

b0189364_8323261.jpgコンチネンタル(1934年・米)
監督:マーク・サンドリッチ
脚本:ジョージ・メリオン・ジュニア 、 ドロシー・ヨースト
音楽、コン・コンラッド、マックス・スタイナー
出演:フレッド・アステア、ジンジャー・ロジャース、アリス・ブラディ、ベティ・グレイブル

見所はアステアのダンスのみか

 ヒットしたブロードウェイ・ミュージカル『The Gay Divore(陽気な離婚)』を映画版に焼き直したもの。「陽気な離婚」の邦題がなんで「コンチネンタル」なのか謎だったが、この映画の最大の見所のダンス・シーンで「コンチネンタル」という曲が延々と流され、アステアとロジャースがそれにあわせて踊りまわるからなんだろう。要は「コンチネンタル」がこの映画のミソになっているというわけ。
 主演のフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースは、この映画以降も名コンビとして名を馳せるが、この映画でも見事なダンスを披露している。なんでもダンス・シーンはほとんどアステアが担当したということで、さすがの仕上がりである。
 ただミュージカルの舞台を焼き直したストーリーであるため、ストーリーはバカバカしいしギャグもくだらない。ダンスやミュージカルのシーンもとってつけたようでいただけない。さながら舞台を映像化して見せられているような錯覚に陥る。ただ舞台を見る分には許せるが映像化されたものだと許せないという部分も、僕のようなミュージカル素人にはあるわけで、自分としては受け付けられないという部分が割に多かった。
 ロジャースが演じた「ミミ」という役も性格が分裂気味で違和感があるし、ミミにつきまとうアステアも、動機が非常に不自然な印象を受ける。ということで、アステアのダンス・シーン以外はあまり見所がないというのが僕の印象であった。
 元々の舞台では音楽をコール・ポーターが担当していたが、この映画では「夜も昼も」以外削られ、他のオリジナル曲と差し替えられたらしい。著作権の問題なのかどうかはよく知らないが、結果的に(ポーターの曲以外が)アカデミー賞の主題歌賞を受賞することになったというんだから世の中はわからない。
1934年アカデミー賞主題歌賞受賞
★★★

参考:
竹林軒出張所『雨に唄えば(映画)』
竹林軒出張所『ロシュフォールの恋人たち(映画)』
竹林軒出張所『夜も昼も(映画)』
竹林軒出張所『五線譜のラブレター(映画)』
by chikurinken | 2015-07-04 08:33 | 映画

『夜も昼も』(映画)

夜も昼も(1946年・米)
監督:マイケル・カーティス
脚本:チャールズ・ホフマン、レオ・タウンゼント、ウィリアム・バワーズ
出演:ケーリー・グラント、アレクシス・スミス、メアリー・マーティン、モンティ・ウーリー

ちっちゃいことは気にするな

b0189364_7385186.jpg コール・ポーターの伝記映画で、そこにポーターの音楽を散りばめ、ミュージカル仕立てにしたという代物。
 ストーリーはどうと言うこともなく、売れない時代から始まって、やがてヒットを飛ばすようになるといういかにもな話。ハリウッドの伝記映画は概ねこんな感じの話に終始する。『グレン・ミラー物語』しかり、『ベニイ・グッドマン物語』しかりである。ただこの映画の場合は、他の作品に輪をかけて細部がテキトーである。たとえば、仕事人間のコール・ポーター(ケーリー・グラント)を見限って出ていったはずの妻のリンダ(アレクシス・スミス)が、何の前触れも説明もなくコールの元に戻ってきたりする。このシーンについては『五線譜のラブレター』でも取り上げられており、『五線譜』の主人公、つまりコール・ポーターと妻のリンダが
「なんで(『夜も昼も』の)リンダは戻ってきたんでしょうね」
「(『夜も昼も』のコールが)ケーリー・グラントだからだろう」
などと掛け合いをするシーンがあるほどだ。
 またそれに加えて、どのシーンも舞台の演技を彷彿させるような大げさな演技ばかりであり、リアリティの要素は皆無と言って良い。つまりは、ちっちゃいことは気にしないで、純粋にミュージカル的要素を楽しんでワカチコしてくれという主旨の映画なんだろうと思う。確かにコール・ポーターのナンバーはふんだんに出るし、ミュージカルの舞台も劇中劇としてたくさん出てくる。コール・ポーターの曲が好き、ミュージカルも好きという人には持って来いの映画ではないかと思う。ただそれ以外の人にとっては取り立てて目を瞠るような場面もなく、ただただ退屈するんじゃないかという気がする。
★★☆

参考:
竹林軒出張所『五線譜のラブレター(映画)』
竹林軒出張所『グレン・ミラー物語(映画)』
竹林軒出張所『ジャズ・ミー・ブルース(映画)』
by chikurinken | 2015-07-03 07:40 | 映画

『五線譜のラブレター』(映画)

b0189364_8211157.jpg五線譜のラブレター(2004年・米)
監督:アーウィン・ウィンクラー
脚本:ジェイ・コックス
音楽:コール・ポーター
出演:ケヴィン・クライン、アシュレイ・ジャッド、ジョナサン・プライス、ケヴィン・マクナリー、サンドラ・ネルソン

「You'd be So Nice」の心情が
よくわかった


 20世紀アメリカの音楽家、コール・ポーターの伝記映画。コール・ポーターの伝記映画と言えば、ポーターの生前に作られた『夜も昼も』などというものもある。この映画にも『夜も昼も』の映像が出てきて、主人公のコールが妻のリンダとこの映画についてコメントする遊びの場面がある。ちなみに「夜も昼も(Night and Day)」というのはコール・ポーターの(おそらく一番)有名なナンバーのタイトルである。
 さて、こちらの『五線譜のラブレター』、基本線は伝記映画であるが、死期が近い主人公が自分の人生のダイジェストを劇場で見るというスタイルになっていて、随分趣向を凝らしている。しかも全編ミュージカル仕立てになっていて、ミュージカル作家だったコール・ポーターにふさわしいと言えば確かにそうだが、大して効果が上がっていないという言い方もできる。ミュージカル好きなアメリカ人ならば楽しめるのかも知れないが、僕は2時間見続けるのが少し苦痛だった。
 コール・ポーターの数々のナンバーが劇中で披露され、しかも結構名のある歌手が歌っているが(と言っても僕にはナタリー・コール以外は知らなかったが)、そもそもコール・ポーターのナンバーにしても、ミュージカルファンやジャズファン以外にはそれほど日本で知られているわけではないので、どの曲もあまり感慨が湧かない。それにポーターの曲は多くが似たり寄ったりで、詞についてもダジャレのような韻ばかりである。そういう点でポーターの曲を見直すきっかけにはなった。
 コール・ポーターが同性愛者で、結婚後も愛人を作って遊び続けていたため、妻のリンダとの関係もギクシャクしてくるという展開が、このテの映画としては少々目新しいかも知れない。確かにこういう関係なら、待ってくれる妻は男の方から見ると「You'd be So Nice to Come Home to」(あなたの元に戻りたい)という意味がよくわかってくる。ちなみに「You'd be So Nice to Come Home to」というのはコール・ポーターの有名なナンバーだが、この映画では採用されていない。2人の関係をよく表現できていると思うがなぜ使われなかったのかは不明。
 使われている曲については「Everytime We Say Goodbye」が良い場面で使われていたりして少々ホロリとしたが、全編物足りなさを感じる退屈な映画になってしまった。もっともハリウッド製の伝記映画は概ねそうなんだが。
★★★

参考:
竹林軒出張所『夜も昼も(映画)』
竹林軒出張所『グレン・ミラー物語(映画)』
竹林軒出張所『ジャズ・ミー・ブルース(映画)』
竹林軒出張所『別れの曲(映画)』
竹林軒出張所『マーラー 君に捧げるアダージョ(映画)』
竹林軒出張所『ラフマニノフ ある愛の調べ(映画)』
竹林軒出張所『チャイコフスキー(映画)』
by chikurinken | 2015-07-02 08:21 | 映画

『マリア・カラス vs. レナータ・テバルディ』(ドキュメンタリー)

マリア・カラス vs. レナータ・テバルディ(2014年・仏Ma Drogue a Moi)
NHK-BS1 BS世界のドキュメンタリー

「悪魔 vs. 天使」という図式がわかりやすい

b0189364_8301894.jpg 伝説のオペラ歌手マリア・カラスと歌姫レナータ・テバルディがかつてライバル関係だったというエピソードを取り上げたドキュメンタリー。
 マリア・カラスは、生前セレブとのつきあいや億万長者オナシスとの恋愛などさまざまなスキャンダルがあったこともあり、オペラファン以外でも名前が知られている。それにパゾリーニの映画『王女メディア』では主演も果たしているし、音源についても「伝説」扱いである。個人的には、カラスの声がだみ声であるため、彼女の歌唱にあまり魅力を感じたことはないが、しかし20世紀声楽界における最大のビッグネームであるという点では、ほとんどの人に異存がないだろう。
 そのカラスが、イタリア人歌手、レナータ・テバルディとライバル関係だったというのは、僕にとっては少々意外な事実であった。元々オペラの殿堂、ミラノスカラ座では、カラスがデビューした時点でテバルディの方がすでに花形だったらしいが、その座を狙っていたのがカラス。テバルディの歌唱は「天使の歌声」とも呼ばれ、しかも優等生的なイメージもあったため、あちこちで騒ぎを起こしたカラスとは正反対であった。しかし、カラスもスカラ座でテバルディの代役を務めた頃から徐々に人気を獲得していき、スカラ座ではテバルディ派とカラス派が、サッカーの応援団さながら場内、場外でトラブルを起こすまでになった。マスコミやスカラ座の関係者までがそれに加担するようになるが、テバルディはそういう状態のスカラ座に嫌気がさしてニューヨークのメトロポリタン歌劇場を主舞台にするようになった。
b0189364_830485.jpg 一方のカラスは、当時100kg近くあった体重を落とし声楽のトレーニングも積むなどして、名実ともにスカラ座のプリマになるが、オナシスと愛人関係になって、やがて不摂生がたたり歌が歌えなくなる。オナシスとも破局になり引退。
 一時期、テバルディに激しく敵対していたカラスもその後テバルディに接近し和解するが、このドキュメンタリーではそのあたりまで描かれていた。基本的に幼少期から親子関係に問題があったカラス、理想的な親子関係だったテバルディというような関係性を強調するなど、「悪魔」と「天使」のような描き方が特徴的だった。過去、マリア・カラスのドキュメンタリーや伝記映画(『永遠のマリア・カラス』)なんかも見ているが、どれもスキャンダル中心であるため、オナシスとの関係以外あまり印象に残っていない。このドキュメンタリーのように、スキャンダルだけではなく音楽界でのカラスにスポットを当てると、リアルなカラス像に接近できるような気がする。アプローチの方法としてはなかなか良い。
★★★

参考:
竹林軒出張所『森麻季……いろっぽくて良い』
竹林軒出張所『椿姫ができるまで(映画)』
竹林軒出張所『キング牧師 vs. マルコムX(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『スティーブ・ジョブズ vs. ビル・ゲイツ(ドキュメンタリー)』
by chikurinken | 2015-06-22 08:32 | ドキュメンタリー