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竹林軒出張所

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攻める『バリバラ』! 「教えて★マーシー先生」って……

 かねてから噂には聞いていたが、『障害者情報バラエティ バリバラ』という番組(NHK Eテレ)がすごい。
b0189364_20301708.jpg 今まではなかなか触手が動かなかったが、今回、「元タレント」の田代まさしが、自身の覚醒剤依存症について語るという激烈な企画が2回に渡って放送されると聞き、しかもタイトルが「教えて★マーシー先生」という人を喰ったようなタイトルなんでにわかに興味が湧いて、2回とも見てみた。
 僕は以前から田代まさしというタレントのセンスの良さを高く買っていたが、2001年以降、覚せい剤取締法違反で3回逮捕され(盗撮や人身事故などでも書類送検されていたらしい)芸能界との縁が切れた。最初の逮捕、それから2回目の逮捕後は、他の芸能人からの支援もあり芸能界に復帰したが、さすがに3回目となると手を伸ばす人もいなくなるのか、現在は基本的に芸能活動をしておらず、なんとダルクの職員として健全な生活を送っているという。ちなみにダルク(DARC)というのは、依存症経験者のための施設で、再び依存薬物に手を染めないでいられるよう支援するという活動を行っている。断酒会やAA(アルコホーリクス・アノニマス)みたいな存在である。
 この「教えて★マーシー先生」の回では、この田代まさしが登場し、覚醒剤に依存していた時代、刑務所生活、マスコミのバッシングが薬物逮捕者を追い込んでいる状況などについて語る。番組の大部分は経験者、田代まさしによる話であり、そのためにどれも大変な説得力があるが、同時に依存を断つことが非常に難しいことも示される。これはアルコール依存について吾妻ひでおが著書で語っていたこととも共通するが、いったん依存してしまうとこの依存状態を完全に断つことはできなくなるため、1日1日、依存薬物を使わない生活を積み重ねる、そのために危険な場所に近づかないようにするというような態度で対処するしかないらしい。
 また(「覚醒剤やめますか、人間やめますか」などのコピーに代表される)覚醒剤使用に対する過剰なネガティブ・キャンペーンが、薬物依存者の社会復帰を困難にしているという話は非常に興味深かった。芸能人が覚醒剤使用で逮捕されたりすると、マスコミが大挙して家まで押し寄せ、意志の弱い極悪人であるかのごとくあげつらう。しかも家族や友人までが(まったく関係のない他人から)責任を追求されるなどということが行われる。ついこの間も似たようなことが起こっている。だが、あのように極悪人に仕立て上げたところで、薬物犯罪自体は誰かに迷惑をかける類の犯罪ではないし、しかも家族や友人には基本的にはまったく関係ないのである。結局、いったんこういうケースが取り上げられると、家族ともどもそれまでの生活が破綻させられるだけで、本来であれば周囲が彼らの社会復帰を助けるべきなのに、それを困難にするだけだという話はきわめて印象的であった。
 これは精神科医の松本俊彦という人が番組内で語っていたのだが、世間で喧伝されている離脱症状(幻覚が見えたり粗暴になったりなど)は、比較的少数派で、多くはあのような離脱症状はないという。田代まさしの場合も、離脱するとただやたら眠くなっていたと語っていた。したがって覚醒剤依存患者が、離脱状態のために治安を乱す存在みたいに扱うのも正しくなく、いたずらに偏見を助長することにつながるらしい。目からウロコである。
 このように話の密度が非常に濃かった上、田代まさしのギャグが随所で炸裂して、非常に充実した1時間(30分×2)であった。田代まさしのギャグについては、冒頭に司会者から「ろれつが回っていないし手が震えたりしてるけどまたクスリ使ってんじゃないですか」などというものすごいツッコミがあって、それに対して「薬やってないからろれつが回らないし手が震えんだよ。薬やってたら止まるから」などと自虐ネタで返す当たり、なかなかのもので、今も田代節健在を印象付けるやりとりであった。
b0189364_20302352.jpg ちなみにこの『バリバラ』という番組であるが、「バリバラ」というのはバリアフリー・バラエティの略語だそうな。調べてみたところ、これまで放送された回では、障害者の芸人が自身の障害を笑いのネタにして披露するとか、統合失調症の人が自身の幻覚について語るとか、いわゆる「放送コード」を凌駕しているような「攻めた」番組作りをしているようだ。今回の「マーシー先生」の回でも、依存や犯罪、刑務所生活をごく日常的なノリで語っていて、腰が引けたような放送ばかりの昨今、なかなかすごいもんだと感じさせる。田代まさしが語っていた、刑務所内での薬物犯罪逮捕者の心理(逮捕されたときは「もう二度と手を出しません」と宣言していたにもかかわらず、刑務所内ではいつも「クスリやりてぇ」と感じていたというもの)も、普通では絶対に(建前主義の)テレビでは披露されないエピソードである。
 昨今のテレビ番組は、本当になんでもかんでも事なかれ主義で、建前ばかり、しかも内容も乏しいというものがやたら多いが、せめてこの番組ぐらい本音で語ろうとしても良いんじゃないかと思う。テレビ番組と製作者がお利口さんになってしまい、その割には作られたものは白痴的でどうしようもないんだが、つまらないものを作るんだったら、せめて常識(と思われているもの)を破る方向で進んでほしいと思う。もっともヘイト行為や差別、あるいは無理解を助長する方向で常識を突き破っている放送もあるようで、悩ましいところではある(テレビ製作者は本当に白痴化しているのではないかと考えさせられる事例である)。

参考:
竹林軒出張所『失踪日記2 アル中病棟(本)』
竹林軒出張所『実録! あるこーる白書(本)』
竹林軒出張所『逃亡日記(本)』
竹林軒出張所『私、パチンコ中毒から復帰しました(本)』
竹林軒出張所『性犯罪をやめたい(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『脱ネット・スマホ中毒(本)』
竹林軒出張所『ポテチを異常に食べる人たち(本)』

by chikurinken | 2019-07-17 07:06 | 放送

10年エッセイ ● ちょっと不遜ですが

b0189364_18400091.jpg 始めてから10年になった……このブログも……ついに。
 元々は、ある知人にブログの使い方を教えるために始めたのである。私自身は、それを遡ること6年前から3年前まで、つまり2004年から2006年まで自身のホームページでブログをやっていたが、そのときはiBlogというMacOS用のソフトを使って自前でブログ・サイトを作っていたため、業者製の既製ブログはこのエキサイト・ブログが初めてだった。使い勝手がまずまずでデザインもいろいろと変更できるということで、その知人にもこのエキサイトを薦め、開設の代行、利用方法の指導などを行ったというのがことの始まりだった。ちなみにその方のブログはすでに終わっているようである。
 私自身、元々書きたいことはたくさんあったのである。書いたものを人に読んでもらうことも好きなんである。そのため、昔から何か書くようなことを仕事にしたいと思っていた。実際、幸いにして書く仕事に就くことはできているわけだが、最初に思っていたものとは多少方向性は違うのである。もう少し自由に書ける仕事を求めていたのだが、実際のところ、縁がなければそういう仕事はなかなかないわけだ。ただし今の時代、ネットという舞台があるため、発表の機会は設けようと思えば設けられる。そういった人々にとってはブログもなかなか良い媒体と言える(気楽に始められるし、有名なブログ・プロバイダを利用すれば一定量の読者も見込めるようだ)。一方でそういう気楽さのために、ネット上には、文章としての質が低いものが著しく多いというのも事実で、言ってみれば玉石混淆である(玉の方はきわめて少ないが)。そもそもブログをそういった発表の場と捉えること自体、少々ナイーブすぎるのかも知れない。本来は、ツイッターとかと同じレベルのコミュニケーション・ツールに過ぎないのではという気もする。
b0189364_18384376.png 一方、私の場合は、内容について結構一生懸命推敲した上で、書いているのである。そういう自負はある。だから過去に書いたものを振り返って読んでみても、自分で読んでいて面白いものがそれなりにあると感じる。ま、自画自賛ということになるが。そういうものについては、自前のサイト、つまり竹林軒ネットだが、そちらでまとめることにしている。このブログの開設当時は、そういう作業も並行して進めていたんだが、残念ながら長いこと放置プレー状態になってしまった……。そこで、この10周年を記念したわけではないが、少し整理してあちらのサイトも更新してみた。まだ途中だが、あちらにある程度貯めておき、万一エキサイトに事故があってデータがなくなっても良いくらいの備えはしておきたいと思う。
 結果的に竹林軒ネットでは、この10年間書いたものがまとめられることになるわけ(厳密にはその前の3年間分もあるため13年間ということになる)で、こうなると、ある意味では、私という人間の半生記みたいな要素も出てくる。あるいは、このサイト(竹林軒ネット)自体についても、一つの作品と考えることさえできるのではないか、とも感じる。価値については(特にエッセイについては)それなりにあると自負しているが、これについては当然異論があるかも知れない。それはそれで結構。
 目下このブログでは、映画や本などの批評に終始しているが、本来は、他人の作品の批評ばかりではなく、エッセイなどの生産的なものももっと書いていくべきだと思っており、そちらの方にこそ価値があると信じているんだが、こういうものばかりを目指していると(満足のいくものがいつも書けるわけではないため)なかなか続かなくなるのである。続かないブログ、日記は、概ね途絶えてしまうものである。他人の作品(つまり映画や本など)に依拠する理由の一つはそれである。個人的には、こういった批評も後で読むと面白く感じることが多いため続けていきたいと思っているが、オリジナルなものももっとあった方が良いと感じているのも事実なのだ。それにいやしくも注目(アクセス)が集まるのは残念ながらそういった批評記事だけなので、そのあたりにももどかしさを感じている。

竹林軒出張所データ集:
● これまでに投稿した記事は2510本。1年に251本の計算になる。まさしく暇人の所業。

● 一番アクセス数が多かった記事は……残念ながらエキサイト・ブログでは調べようがない。ただ、あるドラマ、あるドキュメンタリーが再放送されると、いきなりアクセス数が増えることがある(最近では『想い出づくり。』『昨日、悲別で』など)。また、どこかわからないが、おそらく人気のあるサイトで紹介されたことから、ここにアクセスが殺到することもごくまれにある。

● 山田太一の作品に関連する記事が増えてきたため、竹林軒ネットでまとめた(『批評選集:ドラマ - 山田太一』)。放送されたインタビューを書き起こしたスクリプトもあるため、結構貴重だと自負している。

参考:
竹林軒出張所『101回記念』
竹林軒出張所『一周年ごあいさつ』
竹林軒出張所『500回記念』
竹林軒出張所『3年目のつぶやき……くらい大目に見てよ』
竹林軒出張所『千回と正月がいっぺんに来た』
竹林軒出張所『トリプル・スリーではありませんが』

by chikurinken | 2019-06-01 07:36 | 日常雑記

「反復練習が上達を生む」の実証 - 『ひたすら一万回』

 テレビの正月特番がことごとくつまらないものばかりになって久しいが、毎年1つや2つは見るべきものはあるもので、今回も1つあったのでそれをご紹介。
b0189364_15394330.jpg テレビ東京系列の『ひたすら一万回』という番組がそれで、元日の深夜(厳密には1月2日)に放送された1時間半のバラエティ番組である。テレビ東京系列の新しいバラエティ番組は、とりあえず夜中に放送してみて、好評だったら継続、それからゴールデンに……というパターンが多いが、この番組などはまさにそのパターンに収まりそうな素材である。
 番組の冒頭にブルース・リーの言葉「私は1万種類の蹴りを1回ずつ練習した人は恐れないが、1種類の蹴りを1万回練習した人は恐れる」が引用され、1万回を実行したときに見えてくる景色はどういうものになるのか……というテーマがこれに続く。これを検証するために、ある民家を「1万回ハウス」という名前でしつらえ、このハウスで、さまざまなことについて1万回の試行をやってみるというというのがこの番組の主旨になる。
 最初に登場したのは書道で1万回練習するとどの程度上達するかという検証で、「永遠」という字を延々と書いていくというもの。トライするのは字が下手な自称キャスターの女性で、途中2回だけ先生が手本を示したが、後はひたすら書いていくだけ。ただし何枚も続けて書いていると、当然手首などに障害が出てくるんで、こうやって連続でやるというのは方法論としては理想的ではないが、しかしそれでも1万枚目が相当な上達を示しているのは明らか……という結果になった。なお「永遠」という字だが、書道で必要なさまざまなテクニックが凝縮されているらしく、練習素材としてピッタリということであった。
b0189364_15394738.jpg もう一つ興味深かったのが、野球経験のないド素人(芸人)がバットの素振りを1万回やるとどうなるかという検証。これもさすがに1万回やると身体のあちこちに障害が出てくるが、一方でスウィングの形はそれなりにさまになってくる。そして最後に元阪神タイガースの井川投手のストレートを打ってみるというトライアルを実施するわけだ。なんとなくかつての『探偵!ナイトスクープ』風の構成ではあるが、何でも反復すると上達する、反復が上達の第一歩という基本事項を例証してみせるこの2つの実験は非常に興味深かった。
 他にもおっぱい1万回揉み(これでバストアップするか)、ギャンブル一点買い1万回(これで最終的にプラスになるか)、餅を1万回つくとどうなるか、コーラを1万回振るとどうなるかなど、いかにもバラエティ番組向きのくだらない検証も行われた。それぞれそれなりに面白く、結果も面白いものにはなったが、内容や結果に興味を引かれるというものではなかった。
 マルコム・グラッドウェルの著書『天才! 成功する人々の法則』に「どんな分野でも一流になるには10,000時間の修養が必要」という記述があったが、この番組は、それを実証してみせる結果になっており、そういう意味で実に面白い企画だったと言える。番組作りもこなれていて、決して飽きさせない工夫が随所に施されている。おそらくゴールデンに進出してもそれなりに人気を集めるのではないかと思うが、いかんせん、1万回の実験材料を集めるのがかなり難しいのではないかと予測できる。今回の放送も、ギャンブルとか餅とかは結構「無理から」企画で、面白くはあるがナンセンスである。これを週単位でやるとなるとかなり厳しくなるのではないか、結局ネタ切れになってきて、早々に今の『ナイトスクープ』状態になってしまうのではないかということが簡単に予想できる。年に1回ぐらいだったら何とかなるかなーという印象。是非、また来年もやってくれ。

参考:
竹林軒出張所『天才! 成功する人々の法則(本)』
竹林軒出張所『アドリブの相乗効果 - 「YOUは何しに日本へ?」が面白い』
竹林軒出張所『日本世間噺体系テレビ版』

by chikurinken | 2019-01-03 15:40 | 放送

2019年お年賀

あけましておめでとうございます
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 おかげ様で十周年!!
              竹林軒
by chikurinken | 2019-01-01 07:08 | 日常雑記

ちょっとひとこと

 かつてある知り合いから、このブログで紹介している本について、本当に全部読んでいるのかと訊ねられたことがある。確かに数日間に渡って何冊も立て続けに紹介するので、こういった疑問も当然だとは思うが、声(文字)を大にして言いたい。
全部読んでいます!
映画やドキュメンタリーも、ここで扱うものについては全部隅から隅まで見ている。ただし注をつけるならば、ここに紹介している記事は、概ね随時書き溜めたものであるため、ここに出てくるタイミングで読んだり見たりしているわけではない。このことはお断りしておかねばなるまい。
b0189364_18521724.jpg たとえばこの数日間で、ドナルド・キーン著の『明治天皇』を〈1〉〜〈3〉まで3日続けて紹介したが、実はそれぞれの冊を読み終わるのにそれなりに時間がかかっている(そもそも僕は本を読むのが速い方ではない)。〈1〉を読み終わったのが7月の初め頃で〈2〉は7月の終わり頃、〈3〉が8月上旬である。〈4〉は現在読んでいる最中で、おそらく8月末ぐらいには読み終わるんじゃないかと思う。このような具合で、このブログに挙げるに当たって、ある程度の原稿を書き溜め、その上で映画→ドキュメンタリー→本→ドラマの順番に2〜4本ずつ連続で、2日に1回程度のペースでアップするというのが目下のスケジュールである。ある程度関連性のあるものをまとめていることから(たとえばこの『明治天皇』の前はエッセイ3点、そしてドナルド・キーン繋がりで『明治天皇』に繋がっている。このあたり気付いていただけるともっと楽しめます)、中には先延ばしになってしまうものもある。書き溜めた量がある程度増えたら、掲載するペースもアップして数日間連続で……ということもある。僕自身このブログもなるべく継続したいと思っているため、間があまり空かないようにしたいと思ってはいる(間が空くとそれが普通になってしまってだんだんやらなくなってしまうのが常)が、あまりに溜まってしまっても、アップする頃にはこちらが内容を忘れてしまうなどということもあり得るわけで、個人的に新鮮さが失われてしまうということになる。そういうわけで、どういうペースでアップするかは、随時考えているわけだ。特に私生活で暇が続くと、DVDレコーダーに撮り溜めしている映画やドキュメンタリーをなるべく多く見て消費してしまおうと考えていて、それで見る映画やドキュメンタリーの数が多めになり、結果的に原稿が増えてしまう。そういうことがあると、その後しばらく毎日投稿が続くということにもなる。
 最近は、以前と比べてアップロードする間隔がやや空く(ほぼ1日おき)ようになったせいか、あるいはあまり一般受けしない素材が多くなったせいか、はたまた文章のレベルが落ちてしまったせいか知らんが、アクセス数が以前より大分減ってきており、それはそれで別に構わないんだが、そのこともあって必ずしも(読んでいる人を意識してサービス精神で)立て続けに連続で投稿することに必要性を感じていない。結局は自分が後で振り返るという目的が主になるのであるから、あくまで自分のペースを守りたいと思っている。ここを頻繁に訪れてくださっている皆さんには申し訳ないが、無理しても続かないのは目に見えているので、ご了承いただきたいところです。

by chikurinken | 2018-08-18 07:51 |

2018年お年賀

あけましておめでとうございます
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 やめようと 思いながらも 年賀状
                  竹林軒
by chikurinken | 2018-01-01 07:25 | 歳時記

プライベート・ビエラ -- ユニークな製品だが使い方を選ぶ

 ビデオ周りにいろいろと問題が起こったため、プライベート・ビエラという製品を買った。非常にユニークな製品で、一見ただのDVDレコーダーとモニターのセットでありながら、その実、レコーダーからモニターに映像を無線で送ることができるというスゴ技がある。レコーダー自体は普通のDVDレコーダー同様普通のテレビにつなぐことができるため、普通のレコーダーとしても使えるが、電波を飛ばして子機(モニター)でも内容物を見ることができるというところがミソである。
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 コンセプトとしてはかなり面白く、これが額面通り機能すれば言うことはないんだが、問題が一つあった。つまり送信される電波が少々弱めということで、隣の部屋であれば普通に見ることができるが、少し離れた部屋となると、電波が途切れがちで、テレビ放送を見た日にゃ、たびたび放送が途切れて、画面が停止してしまうという想定外のことが起こってしまう。メーカー(つまりパナソニックだが)のホームページやカタログを見ると、かなり広い家でもコンテンツを普通に見ることができるように書かれているが、間に2部屋入るとかなり厳しいというのが現実。間に1部屋空いていてもたまに途切れる。うちの場合、レコーダーを置いているリビングから少し離れたところで見る予定だったため、これにはかなり参った。
 ただ間に無線中継器を入れることで電波の到達範囲を延ばすという手段もあり、パナソニックからも無線LAN中継機が販売されている。だがこれも結構なお値段で、追加の出費としてはちょっと痛い。そこで別のメーカーの無線LAN中継機を買うことにした。値段は半分以下であるが、これが使えるのかどうかは微妙なところ。ともあれ、アマゾンのレビューにこの製品を同じような用途で使用したという書き込みがあり、それを信用することにして結局これを買った。使えなければ文字通り余分で無駄な出費になるが、得をしたければ多少のリスクは仕方がない。
b0189364_8323974.jpg ところが実際使ってみようとしたところ、親機のDVDレコーダーがこれを認識せず、これはゴミを買ってしまったかと泣きそうな気持ちになっていたが、執念深くあれやこれや試してみたら、意外にあっさり接続できた。「WPSボタンを押す」というごく基本的な方法で、最初にこれを試したときはウンともスンとも言わなかったが、時間をおいてやってみたらきっちり接続できたわけ。原因はわからないが、ともかく使えるようになった。
 で、めでたく機能するようになったかというと、電波は、前よりは強力になったがそれでも弱めで、テレビ放送を見ていると途切れることが多い。録画したビデオについては、ほぼ途切れずに何とか見終わることができる。コンセプトが非常に面白い製品なので、せめて通常の家の中であれば電波が届くくらいの仕様にしてほしいところだが、まだまだ発展途上の製品ということなのか。また、リモコンもテレビ接続用のケーブルも付いていないため、必要であればこれも別途購入しなければならない。おかげで当初の目論見よりも大分予算がオーバーした。
 使う環境次第では非常に良い製品なんだろうと思う。それに防水になっているということなんでお風呂でも使えるらしい。風呂でテレビを見る必然性があるのか疑問ではあるが。ただ、ウチのような環境、使用目的では微妙な製品と言わざるを得ない。この製品を検討している方は、使用目的を十分考慮した方がよろしいでしょう。

参考:
竹林軒出張所『DVDレコーダー、動作を停止す』
竹林軒出張所『ポータブルWiFiルーターの設定……難儀した……』
by chikurinken | 2017-02-25 08:33 | モノ

2017年お年賀

あけましておめでとうございます
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分け入っても 分け入っても 泥の沼
                     竹林軒
by chikurinken | 2017-01-01 07:45 | 歳時記

『快刀乱麻』を聴く

b0189364_928133.jpg 竹林軒出張所『内田喜郎と快刀乱麻』のところでも書いたように、かつて『新十郎捕物帖・快刀乱麻』というドラマがあった。1973年から74年に全26話が放送されたもので、前にも書いたようにスタッフもキャストもユニーク、演出も非常にユニークなドラマだったが、残念ながら最終回以外映像が残っていない。最終回は以前その一部が『テレビ探偵団』というバラエティ番組で放送されたが、めったにお目にかかれない。もしかしたら視聴者が個人的に録画したものが残っていて、それが出てくる可能性もないことはない(『同棲時代』のように)が、あまり期待できそうにない。しかし音声ならば一部残っていた。ASKDFHJOEIHという人がYouTubeに現時点で2話分アップロードしてくれていて、それを聴くことができる。2話分といってもどちらも一部であるが、そんな贅沢は言っていられない。何しろまったく残っていないんだから。
 そのうち第21話「鳥と鳥とをとりちがえ」(YouTube:快刀乱麻 第21話「鳥と鳥とをとりちがえ」)は36分間分収録されていて、これがあのドラマの味をよく伝えてくれる。花紀京の泉山虎之介と植木等の花逎家因果、河原崎長一郎の古田巡査が非常に良い味を醸し出している。若林豪の結城新十郎は原作と大分イメージが違うが、池部良の勝海舟はドンピシャリ。愛人のお馬さん役をやっていたりするのも良いし、虎之介との掛け合いも抜群に面白い。難を言えば、冒頭部分がないため、ドラマで起こった事件の概要がわかりにくいという問題はあるが、やはり致し方ない。聞けるだけありがたいってもんだ。
 もう一方の第23話「唐獅子牡丹に血汐がボタン」(YouTube:快刀乱麻 第23話「唐獅子牡丹に血汐がボタン 」新十郎の謎解き)の方は最後の5分だけで、ストーリーはなんだかよくわからないが、ドラマの雰囲気はよく伝わってくる。泉山虎之介と花逎家因果の掛け合い、虎之介と勝海舟の掛け合いが楽しく、このドラマの魅力の一端がわかる。
 なお、唯一残っている最終回については、『テレビ探偵団』で紹介された部分のみ、YouTubeで見ることができる(YouTube:快刀乱麻最終回)。これは放送当時見た記憶があるが、歌を担当していた内田喜郎の奥さんのリクエスト投稿に基づいて紹介されたものである。適当に編集しているので全体像は見えてこないが、結城新十郞が原作のイメージとまったく違う任侠の人になっているのが少々気恥ずかしい。だが映像はこれだけしかないんだからやむを得ない。ただ最終回は他の回と雰囲気が違っていたような印象があるので、これがドラマ『快刀乱麻』だと言うと少し違うような気がする。何しろ残っていないんだからしようがないが。
 この70年代前半というのは、ともかくカラービデオテープの使い回しが多かったせいで、当時作られたドラマはその多くが失われている(竹林軒出張所『同棲時代(ドラマ)』を参照)。だから結局は、映像や音源が残っているかどうかは視聴者頼りということになる。今回『快刀乱麻』の音源だけでも聴けたのは大変ラッキーだったと言えるわけで、今後もこのような資料が出てくることを期待しつつも、一方であまり期待できないなーとも思う。とりあえずこのドラマの音声を投稿してくれたASKDFHJOEIH氏には感謝である。

参考:
竹林軒出張所『内田喜郎と快刀乱麻』
竹林軒出張所『新十郎捕物帖 快刀乱麻 (25)(ドラマ:音声)』
竹林軒出張所『明治開化 安吾捕物帖(本)』
竹林軒出張所『同棲時代(ドラマ)』
Wikipedia:「新十郎捕物帖・快刀乱麻」
竹林軒出張所『さらば国分寺書店のオババ(ラジオドラマ)』
竹林軒出張所『日本の異様な結婚式について(ラジオドラマ)』

by chikurinken | 2016-10-25 07:39 | ドラマ

2016年お年賀

あけましておめでとうございます
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 歩いても 歩いてもなほ 霧の中
                    竹林軒
by chikurinken | 2016-01-01 08:16 | 歳時記