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竹林軒出張所

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『ファンタスティック・プラネット』(映画)

ファンタスティック・プラネット(1973年・仏、チェコ)
監督:ルネ・ラルー
原作:ステファン・ウル
脚本:ローラン・トポール、ルネ・ラルー
アニメーション

映像がファンタスティック

b0189364_17160263.jpg 一部で伝説的な存在になっているSFアニメ映画。
 未来社会が舞台だと思われるが、地上では人間(と似たような種族)はすでに弱者になっている。世界を支配しているのは、ドラーグ族という(人間から見て)巨人族で、しかも高等文明を持つ。人間は、ドラーグ族にあるいは愛玩されたりもするが、基本的に駆逐されるべき存在である。人間族は、異常な速度で繁殖することからドラーグ族にとって厄介な存在になっており、それを勘案すると現代社会におけるネズミみたいな存在と言えるのか。その人間族が、いよいよドラーグ族に撲滅させられそうになり、それで反乱を起こす……というようなストーリーになる。
 今ではSFで良くあるストーリーと言えば言えるが、この映画は元祖みたいな存在かとも思う。それに何より、映像が非常にユニークで、奇妙な生物、植物が次々に登場して、相当な気持ち悪さも漂う。しかしそうは言ってもユニークであることには変わりなく、そのあたりは『エイリアン』のギーガーを思わせるような部分もある。いずれにしても、キャラクター・デザインはかなりのものである。映像の芸術性も高く、やはり独特の映像がこの映画の一番の魅力で非常に「ファンタスティック」である。
★★★☆

参考:
竹林軒出張所『ラ・ジュテ(映画)』

by chikurinken | 2018-10-05 07:15 | 映画

『アリーテ姫』(映画)

アリーテ姫(2000年・アリーテ製作委員会)
監督:片渕須直
原作:ダイアナ・コールス
脚本:片渕須直
出演:桑島法子、小山剛志、高山みなみ、沼田祐介、こおろぎさとみ、佐々木優子(アニメーション)

映像の美しさ、世界観の完成度は特筆もの

b0189364_16045421.jpg ダイアナ・コールスの『アリーテ姫の冒険』が原作のアニメーション映画。『この世界の片隅に』の片渕須直の長編映画監督デビュー作である。
 映画自体は片渕作品らしく、非常に丁寧な作りで、シナリオレベルでも緊張感が漂い、優れた作品と言える。ただ、『マイマイ新子』とも共通しているが、ストーリーが複雑というかこんがらがっていてわかりにくい部分がある。この映画についても、見終わった後にクエスチョンマークが頭の中に飛来する。決してわからないことはないのだが、何かモヤモヤが残る。ストーリー自体は童話で、ある国の姫が魔法使いにさらわれるが、その困難を自力で乗り越える、という実に単純なものであるにもかかわらずである。要するに、あちこちのディテールにややこしさが残るわけだ。このややこしさの源泉の1つは、セリフだけで状況を説明し過ぎているためだとも思うが、その点、もう少し配慮があったら良いのではと思う。また原作からかなり改変されているため、たとえば「3つの難題」がまったく中途半端なまま宙ぶらりんになっていたりするのも、モヤモヤ感に繋がっているのではないかと思う。庶民を愛する姫という性格付けにしても、姫の魅力は増すが、そもそも無理があるような気がする。シナリオをもう少し整理したいところである。
 とは言え、映像の美しさ、世界観の完成度は特筆もので、そういう点では宮崎駿作品のレベルと言える。今回、この監督の長編劇場映画を3本見たが、どれもすばらしいできで、今後が非常に楽しみな人である。監督の年齢を考えると、3作というのはあまりに寡作であるが、『この世界の片隅に』が成功したため、今後は作品も増えることが予想される。今後に期待したい。ただしシナリオ監修については、誰かちゃんとした人にやってもらった方が良いと思う。
第1回「新世紀東京国際アニメフェア21」劇場映画部門優秀作品賞受賞
★★★☆

参考:
竹林軒出張所『この世界の片隅に(映画)』
竹林軒出張所『マイマイ新子と千年の魔法(映画)』

by chikurinken | 2018-04-03 07:04 | 映画

『マイマイ新子と千年の魔法』(映画)

マイマイ新子と千年の魔法(2009年・「マイマイ新子」製作委員会)
監督:片渕須直
原作:高樹のぶ子
脚本:片渕須直
出演:福田麻由子、水沢奈子、森迫永依、松元環季、江上晶真、中嶋和也(アニメーション)

あの頃の風景、子どもの世界が懐かしい

b0189364_19492300.jpg 昭和30年代の山口県防府市が舞台のアニメーション映画。原作が高樹のぶ子で、この人の出身が防府市ということなので、自伝的な話であることが推測される。
 活発な新子と、おとなしい都会的な転校生、貴伊子の触れあいや、子ども達が見る世界、彼らが作り出す遊びの世界が再現される。途中、幼少期周防で過ごした清少納言の話が出てきて、新子、貴伊子の現在の環境とオーバーラップする。今は麦畑になっている彼らの遊び場が、かつては周防の都だったという話が出て、そこに過去の都の姿が重なって現れてくる。このあたりはなかなか面白い魅力的な映像である。
 とは言え、こういった子どもの世界と空想が入り交じった話が延々と続き、ストーリーはどっちの方向に行くのか途中まで見当が付かず、まさかこのまま終わるわけではあるまいなと思いつつ、結局それなりの(あの時代にありがちな)複雑な事件が起こって収束に向かっていくという具合に展開して、物語としてきっちり完結していく。とは言うものの、現代の事件と平安時代の事件との絡み合いや、一貫して描かれる子どもの世界との関係が少々複雑すぎるきらいがあり、見終わった後はクエスチョンマークが頭の中に残る。もう少しシナリオを整理したいところである。
 映像は非常にきれいで緻密。これは『この世界の片隅に』とも共通で、この監督の特色と言える。この映像だけでも十分見る価値がある。特に中世とのオーバーラップのシーンは非常に魅力的である。映像の見所は随所にあり、この美しい映像表現はジブリの後継と言っても良いのではと感じた。いつまでも見ていたくなるような、実に魅力的な映像表現である。
 また映像とは別に、最後に貴伊子の言葉が当地の方言に変わっていたりしたのもリアルで良い。この映画は、ある意味で子ども達の成長話であり、そういうふうに捉えることで一段と魅力が増す。少々複雑でわかりにくいストーリーではあるが、あの頃の風景や、自分が子どもの時に感じたものと近い「子どもの世界」に懐かしさを感じる。個人的な好みで言うと「好き」の度合いはかなり高い。
モントリオール・ファンタジア映画祭最優秀長編アニメーション賞受賞
★★★☆

参考:
竹林軒出張所『この世界の片隅に(映画)』
竹林軒出張所『アリーテ姫(映画)』
竹林軒出張所『本日もいとをかし!! 枕草子(本)』

by chikurinken | 2018-04-01 07:49 | 映画

『この世界の片隅に』(映画)

この世界の片隅に(2016年・「この世界の片隅に」製作委員会)
監督:片渕須直
原作:こうの史代
脚本:片渕須直
出演:のん、細谷佳正、稲葉菜月、尾身美詞、小野大輔、潘めぐみ、岩井七世(アニメーション)

時代感覚が非常によく再現されている

b0189364_19324294.jpg 一昨年、全国的に評判になったアニメーション映画。広島から呉に嫁入りした主人公、すずが身体で経験する太平洋戦争がテーマで、原作はこうの史代の同名タイトルのマンガである。
 庶民の感覚から見た戦争はこういうものであったのかという「手触り」のようなものが感じられて、この映画についてはそういう点が非常に優れていると感じた。また、描写が非常に緻密で隙がない。リアルを伝えるのであればそういう緻密さは必須で、この映画の魅力はその「リアルさ」にある。さらに、映像が非常に美しいのも魅力である。映像表現についてはまったく申し分ない。
 また声優として出演しているのんのしゃべり方が、主人公の性格を反映し実にのんびりしていて、登場人物の魅力を増している。
 当時の生活が非常によく再現されているのもこの映画の魅力で、時代考証がしっかりなされているという印象である。こういう点でも隙がない。面白かったのは、登場人物たちが、戦争による混乱自体を災害と同格で捉えているような様子が垣間見えたことで、庶民感覚というものは確かにそうかもしれないと納得した。そういう時代感覚の再現がこの映画の最大の魅力ではないかと思う。
第90回キネマ旬報ベスト・テン日本映画ベストワン、監督賞受賞
★★★☆

参考:
竹林軒出張所『マイマイ新子と千年の魔法(映画)』
竹林軒出張所『アリーテ姫(映画)』
竹林軒出張所『長い道(本)』
竹林軒出張所『カラーでみる太平洋戦争(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『戦後ゼロ年 東京ブラックホール(ドキュメンタリー)』

by chikurinken | 2018-03-30 07:31 | 映画

『龍の歯医者』(アニメ)

龍の歯医者 天狗虫編、天狗虫編(2017年・NHK)
監督:鶴巻和哉
原作:舞城王太郎
脚本:舞城王太郎、榎戸洋司
キャラクターデザイン・作画監督:井関修一
出演:清水富美加、岡本信彦、山寺宏一、林原めぐみ、松尾スズキ

壮大なスケールのおとぎ話

b0189364_17293569.jpg 設定も時代背景もすべて架空のファンタジー・アニメ。概ね第一次大戦から第二次大戦あたりの時代のイメージではある。
 ある国(帝国日本みたいなイメージ)に龍が最強兵器として存在し、その龍を維持するために「歯医者」と呼ばれる人々が必要だというのがこの物語の背景になる。龍は非常に強力な攻撃力を持ってはいるが、歯が弱点で、虫歯などが発生するとその力が大幅に損なわれるというのが「歯医者」の存在意義になっている。この歯医者として働く少女(野ノ子)と少年(ベル)が主人公で、龍に問題が発生し、彼らがそれに対処するために奔走するというのがストーリーの骨子。そこに戦争中の敵対国の特殊部隊(みたいな一団)や歯医者軍団内部のトラブルなどが絡んで、壮大なスケールのストーリーができあがっている。
 ストーリーは奇想天外で、時代のずらし方などもなかなか見事である。またグラフィックも非常に洗練されていて見所は多い。あちこちにジブリ映画の影響が見られ、これがスタジオジブリの作と言われてもまったく違和感がないほどである。
 非常に面白いストーリーで、スペクタクル感も溢れているが、エンタテイメントで終始している点が残念と言えば残念。ましかし、そういう意図で作られた作品なのであれば(おそらくそうだろう)、それ以上望む必要もあるまい。
第23回上海国際テレビ祭マグノリア賞 最優秀アニメーション賞受賞
★★★☆

参考:
竹林軒出張所『風の谷のナウシカ (1)、(2)(本)』
竹林軒出張所『風の谷のナウシカ (3)〜(7)(本)』
竹林軒出張所『ゲド戦記(映画)』

by chikurinken | 2018-01-29 07:28 | ドラマ

『母をたずねて三千里 完結版』(アニメ)

母をたずねて三千里 完結版(1976年・日本アニメーション)
演出:高畑勲
原作:エドモンド・デ・アミーチス
脚本:深沢一夫
場面設定・レイアウト:宮崎駿
キャラクターデザイン・作画監督:小田部羊一
音楽:坂田晃一
出演:松尾佳子、二階堂有希子、信沢三恵子、永井一郎、東美江(アニメーション)

「完結版」じゃなくて「簡潔版」でしょ

b0189364_19190304.jpg 1976年、『フランダースの犬』の後に放送された『カルピスまんが劇場』の1本。なお次の年に放送されたのは『あらいぐまラスカル』。
 監督は『アルプスの少女ハイジ』の高畑勲、場面設定・レイアウトに宮崎駿が参加している。絵のタッチは『ハイジ』に似ている。今回見たものは、元々52話だったものをなんと1時間半に凝縮しているものであるため、ダイジェストも良いところというような作品になっていて、あまりに端折っているため途中わかりにくい箇所も結構あった。もちろん全部あわせて20時間以上のものを1.5時間にするんだから重々承知ではあるが、ホントだったら全部見た方が良いんだろなーとは感じた。
 原作はエドモンド・デ・アミーチスという人のごく短い話だそうで、それを山あり谷ありの冒険談に仕上げたのはアニメスタッフの功績である。ストーリーは波瀾万丈で、もし最初の放送時に目にしていればきっと毎週見続けるだろうと思う。放送時、僕は『カルピスまんが劇場』を一切見ていないんだが、質の高い作品が揃っていて、これについては同時代に生きた者として大変もったいなかったと感じている。
 『カルピスまんが劇場』(今では『世界名作劇場』というらしい)は、その後、自分の子どもが小さいときに何本か再放送されたものを見せ、そのときに僕も一緒に見たため『ハイジ』と『ラスカル』は概ね見ており、『フランダースの犬』もちょっとだけ見ているが、この『母をたずねて三千里』はまったく見ていなかった。タイトルから内容を想像できるということもあるかも知れないが、他の作と比べると知名度が落ちるということも手伝ったような気がする。だが最近、このアニメの音楽担当が坂田晃一だったことを知ってから俄然関心が湧き、それで見ることにしたといういきさつである。とは言ってもさすがに52話全部見るというのはなかなか踏ん切りが付かず、そうこうしているうちにダイジェスト版があることを知ったため、この完結版に手を出したというわけ。
 音楽については、テーマ曲からしてフォルクローレ風にまとめられていて、南米の雰囲気が醸し出される。テーマ曲は、坂田晃一らしくリリカルで魅力的な曲調で、坂田の才能が遺憾なく発揮された見事な作品である。
 映像の方も南米大陸の壮大さ、美しさが表現されていて、大変魅力的。優しい人たちが(不自然でない形で)支援してくれたり、一方で冷たい人たちに主人公があしらわれたりするなど、ストーリーにダイナミズムがあって目が離せない。人の優しさをありがたく感じる良い話が目白押しで、『ハイジ』同様、派手さはあまりないが、心に染みいる良く練り上げられたストーリー。少年少女に見せたくなるようなアニメである。時間があれば通しで全部見たいところであるが、やはり踏ん切りが付かない。
★★★☆

参考:
竹林軒出張所『さよならの夏 〜それはルフラン 頭の中で響くの〜』
竹林軒出張所『朝倉理恵ファンがいるかは知らんがやっぱり「ひとさし指」が出た』
竹林軒出張所『昨日、悲別で (1)〜(13)(ドラマ)』
竹林軒出張所『風の谷のナウシカ (1)、(2)(本)』
竹林軒出張所『風の谷のナウシカ (3)〜(7)(本)』

by chikurinken | 2017-04-13 07:18 | ドラマ

『タイガーマスクW』(アニメ)

タイガーマスクW(2016年・東映アニメーション)
演出:小村敏明
原作:梶原一騎、辻なおき
出演:八代拓、梅原裕一郎、三森すずこ(アニメーション)

b0189364_22215895.jpgこれも一種の懐かしグッズ

 夜中に『タイガーマスク』が復活していると聞いて、タイガーマスク世代である僕は早速見てみたのであった。
 主人公がナオトで、その恋人がルリコ。その上「虎の穴」が存在していて、ミスXという女性が虎の穴の代理人をやっているなど、前作との繋がりを示唆させる部分が多いのはポイントが高い。しかも僕が見始めた回ではなんと「覆面ワールドリーグ」などという大会が開催されていて、タイガーマスク世代にとっては感涙ものである。その上、ミスタークエスチョンまで出てきた日にゃ感動を通り越して苦笑である。もっともこんなことを書き連ねたところで、昔の『タイガーマスク』を見たことのない人にとってはちんぷんかんぷんだろうが、要は旧『タイガーマスク』の設定およびキャラクターをかなり意識的に踏襲しているということである。何よりかつての『タイガーマスク』に登場していた、主人公伊達直人の弟分である高岡拳太郎(ケン高岡)が、そのまま老人化して出ていて、しかも新タイガーマスクを育てていたというのだから、まさに『その後のタイガーマスク』である。このケン高岡によって、昔のタイガーマスク周辺のあれやこれやの事情が語られたりするのも良い。
 とは言うものの、このアニメ、かつての『タイガーマスク』のような重さというか救いようのなさがまったくなく、全体を通して結構軽い。お笑い要素もあちこちにあり、しかも現在の新日本プロレスのキャラが出てきて、どこか新日本プロレスの宣伝材料みたいな臭いも漂う。それに(今でも存在している)「虎の穴」が主宰する(のかよくわからないんだが)新しいプロレス団体GWMも、なんだか存在自体がエンタテインメント的で、一方で「虎の穴」は厳しい掟で縛られているなど暗い要素があって、その辺りがどうも整合性が取れていないと感じる。やっぱりあの50年前の世界を現在に持ち込もうとすることに無理があるんじゃないかという気がする。そうはいっても、我々旧世代が見ると、先ほど言ったような要素以外に、懐かしのレッドデスマスクやブラックバイソンがさりげなく登場したりするとちょっとテンションが上がるのである。要するに、一種の懐かしグッズになっているわけだ、このアニメ自体が。
★★★

参考:
竹林軒出張所『虎だ! お前は虎になるのだ!』
竹林軒出張所『ちびっ子レミと名犬カピ(映画)』
竹林軒出張所『追われる日々』

by chikurinken | 2017-04-11 06:28 | ドラマ

『スーサイド・ショップ』(映画)

スーサイド・ショップ(2012年・仏ベルギー加)
監督:パトリス・ルコント
原作:ジャン・トゥーレ
脚本:パトリス・ルコント
出演:(アニメーション)ベルナール・アラヌ、イザベル・スパッド

ルコントらしさはまったくない

b0189364_23434399.jpg スーサイド・ショップ、つまり自殺用品専門店を舞台にしたストーリーの映画。グロテスクな絵のアニメーションで、監督はあのパトリス・ルコント。
 全体的に(特に前半)雰囲気も画面も非常に暗く、途中で見るのがイヤになる。内容が内容(自殺を推奨するようなもの)なんで致し方ないとも言えるが、こういう雰囲気はあまり好きではない。救いがない話ではないんだが、特に目を引くようなものもなければルコントらしさもまったくない。強いて言うなら(主人公の)ショップの主人の名前が「ミシマ」で、客にやたら切腹を勧めていたことが面白いと言えるが、何しろ何もかも暗くて辟易する。こういうおどろおどろしい映画が好きな人であればもっと楽しめるかも知れない。
 一部で「ブラックユーモア」という言われ方もしているようだが「ユーモア」の要素はほとんどない……と思う。
★★☆

参考:
竹林軒出張所『仕立て屋の恋とフェリックスとローラ(映画)』
竹林軒出張所『フェリックスとローラ』(映画)』
竹林軒出張所『髪結いの亭主(映画)』
竹林軒出張所『親密すぎるうちあけ話(映画)』
竹林軒出張所『橋の上の娘(映画)』
竹林軒出張所『ぼくの大切なともだち(映画)』
竹林軒出張所『イヴォンヌの香り(映画)』
by chikurinken | 2016-10-31 06:42 | 映画

『ピノキオ』(映画)

ピノキオ(1940年・米)
監督:ベン・シャープスティーン、ハミルトン・ラスク
原作:カルロ・コロディ
脚本:テッド・シアーズ他
出演:(日本語版)辻治樹、肝付兼太、熊倉一雄、一城みゆ希、山田康雄、大塚周夫

お楽しみはそれなりだが
よくできてはいる


b0189364_18395885.jpg ディズニー・アニメは侮れないということを知ったのは学生の頃。
 夏休みに京都の名画座でアニメ特集をやっていて、当時比較的新しかったSFアニメとディズニー・アニメの同時上映という企画だった(確か『白雪姫』だったと思うが違っているかも知れない)。当然、近隣の子どもたちを当て込んだ企画で、案の定親子連れがたくさん来ていた。この映画館ではめったにないことなので印象深かったのだ。そしてやはりというか1本目のSFアニメの上映時、ガキンチョがギャーギャー騒ぐわ場内を走り回るわで、こりゃ映画の鑑賞どころじゃないなと思っていたんだが、ディズニー・アニメが始まってしばらくすると騒ぎ声がまったく聞こえなくなった。確かに1本目に比べると絵がスムーズに動いており、絵柄もやけに美しい。映画をろくに楽しめない年齢のガキ共さえ惹きつけるとはディズニーおそるべしといたく感じたのであった。
 『ピノキオ』も初期のディズニー・アニメで、『白雪姫』や『シンデレラ』同様、絵が美しくなめらかに動く。また女性のキャラクター、この映画では女神様だが、白雪姫やシンデレラと同じように、やけに生々しいのも特徴的である。人の動きをトレースしてアニメにしていることが容易に想像できる。
 そうは言ってもこの年でさすがにこういった童話は無理があるということで、見始めてすぐ見るのに飽きていたんだが、ピノキオがサーカスに売られたり、ロバに変えられたりするあたりから俄然サスペンスの要素が出てきて、結局最後までしっかり見ることになった。ピノキオってこんな話だったのねとあらためて思い出した。「ゼペット」などという固有名詞も懐かしく感じる。
 今回見た吹き替え版は、山田康雄、熊倉一雄、大塚周夫ら今は亡き人々の声がたくさん出ていて、こちらも懐かしい。
★★★

参考:
竹林軒出張所『狼王ロボ(映画)』
竹林軒出張所『フラバー うっかり博士の大発明(映画)』
竹林軒出張所『アナと雪の女王(映画)』
by chikurinken | 2016-05-07 07:38 | 映画

『アナと雪の女王』(映画)

アナと雪の女王(2013年・米)
監督:クリス・バック、ジェニファー・リー
原作:ハンス・アンデルセン
脚本:ジェニファー・リー
出演:(日本語版)神田沙也加、松たか子、原慎一郎、ピエール瀧、津田英佑、多田野曜平

完成度が非常に高い
エンタテイメント映画


b0189364_90322.jpg 今年日本で公開されて大ヒットしたディズニー映画、いわゆる『アナ雪』。アンデルセンの『雪の女王』が基になっているらしいが、ストーリーは大分異なる。
 この手の流行映画は基本的に見ないんだが、周りの評判が良かったんで今回DVDを借りてみた。全編3D CGで作られたファンタジー映画だが、あちらこちらにさまざまな趣向が凝らされていて、映像的に非常に面白い。アニメ(特にジブリ作品)の中には、アニメにする必要性が感じられないような映画もあるが、この作品などはアニメやCG以外で表現するとものすごく難しくなるような素材で、アニメは最適な表現手段と言える。
 登場人物の表情なども非常に細やかに表現されているが、どことなく大げさな印象は受ける。またミュージカルであるため、随所に歌が入るんだが、少し違和感を感じるようなものもあった。とは言え、全体的な水準は非常に高く、客を十二分に惹きつける内容ではある。日本でこれだけ人気が出た理由もよくわかるというもの。
 今回日本語吹き替え版を見たが、主役の声を演じた神田沙也加も松たか子も好演で、まったく違和感がない。ジブリ映画みたいな素人臭い声優がいないと安心感がある。細部まで丁寧に作られているという印象で、完成度は非常に高い。
2013年度アカデミー長編アニメ映画賞、ゴールデングローブ賞アニメ映画賞受賞
★★★☆

参考:
竹林軒出張所『コクリコ坂から(映画)』
竹林軒出張所『ピノキオ(映画)』
竹林軒出張所『フラバー うっかり博士の大発明(映画)』
竹林軒出張所『狼王ロボ(映画)』
by chikurinken | 2014-12-06 09:00 | 映画