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竹林軒出張所

chikrinken.exblog.jp

『やんごとなき読者』(本)

やんごとなき読者
アラン ベネット著、市川恵里訳
白水社

『やんごとなき読者』(本)_b0189364_16211823.jpg 小説はほとんど読まない(年に数冊程度)。何かめんどくさくてね。毎日新聞の書評でこの本が紹介されていて、てっきりノンフィクションかと思って図書館で借りたのだが、実は小説だったというわけ。
「エリザベス女王が読書に目覚めたらどうなるか」というイフもので、まわりの人間のドタバタをコミカルに描いている。中編でなかなか読みやすい。翻訳も良い(正直あまり印象がない、したがって良い翻訳)。
映像が目に浮かぶようでどこか映画的だと思ったら、作者は脚本家出身なんだそうだ。なるほどね。
そのうち映画化されるかも。
★★★

参考:
竹林軒出張所『千代田区一番一号のラビリンス(本)』

# by chikurinken | 2009-06-03 12:11 |

ぜんぶフィデルのせい

ぜんぶフィデルのせい_b0189364_12223054.jpg

こんな絵を描いてみました。
鉛筆で描いたものをPCに取り込んで、ペイントソフトで着色いたしました。色鉛筆タッチがミソです。
だからどうしたと言われればそれまでですが……。
# by chikurinken | 2009-06-02 19:29 | 美術

『モンパルナスの灯』(映画)

モンパルナスの灯(1958年・仏)
監督:ジャック・ベッケル
原作:ミシェル・ジョルジュ・ミシェル
脚本:ジャック・ベッケル
出演:ジェラール・フィリップ、アヌーク・エーメ、リノ・ヴァンチュラ、リリー・パルマー

『モンパルナスの灯』(映画)_b0189364_11161264.jpg20年くらい前に一度見たんで、今回で2回目。最近、フランスの画家モディリアニの嫁さんのジャンヌ・エビュテルヌについて調べていた関係で、この映画を見ることになった。そうそう、ちなみにこの映画、モディリアニの伝記映画。
モディリアニは、20世紀初頭の画家で、36歳で早世する。若妻のジャンヌも、モディリアニの死の直後に飛び降り自殺する。このことも相まってモディリアニが伝説化され、絵の評価が高まったのではないかという説もある。
ともかくも、そういう劇的なドラマであるため、映像作家の食指が動くのもいたしかたないところ。ただしこの映画では、ジャンヌの死は描かれていない。
映画は、メロドラマ風ではなく、プッチーニのオペラ『ラ・ボエーム』みたいな、一種の不幸・不遇ものと考えられる。50年代のハリウッド伝記映画風の単純化が全編通して見られるのが、浅い印象につながっているのかなと思う。ただ、ドラマとして見ればそこそこ面白く、キャストも豪華であるため、見てガッカリするようなことはないと思う。
今回見たのは、アヌーク・エーメ演じるジャンヌが目的だったのだが、(写真で見る)ジャンヌに似ているなという印象で、非常に美しい。アヌーク・エーメといったら『8 1/2』の「暗い妻」の印象が強かったので、初々しい若妻役が意外だった(前見たときもジャンヌを演じていたのがアヌーク・エーメだとは気付かなかった)。ただちょっと年が行きすぎているような……。娘(18〜21歳の役)というより熟女に近いよ。
★★★

参考:
竹林軒出張所『男と女(映画)』
竹林軒出張所『真珠の耳飾りの少女(映画)』
竹林軒出張所『エゴン・シーレ 愛欲と陶酔の日々(映画)』
竹林軒出張所『レンブラント 描かれた人生(映画)』
竹林軒出張所『レンブラントの夜警(映画)』
竹林軒出張所『宮廷画家ゴヤは見た(映画)』
竹林軒出張所『カラヴァッジョ 天才画家の光と影(映画)』
竹林軒出張所『カラヴァッジオ(映画)』
竹林軒出張所『夏時間の庭(映画)』

# by chikurinken | 2009-06-02 10:11 | 映画

『幕末史』(本)

幕末史
半藤一利著
新潮社

『幕末史』(本)_b0189364_17535988.jpg今話題になっている本で、少し前にヒットした『昭和史』の続編にあたる。
『昭和史』が、どこぞでやった講演をまとめた一種の講義録であったのに続き、こちらの『幕末史』も同様である。したがって非常に読みやすい。
一般的な日本の近代史が薩長史観に支配されているため、官軍(薩長)側の一方的な歴史観から離れて、幕府側からの歴史観で幕末をひもとこうという試みだそうだ。「別の見方からものを見る」などと言われると、ぼくのひねくれ者の血が騒いでしまい、相当期待したんだが、通常の歴史観からそんなに大きく外れているわけではなかった。
内容はといえば、幕末史を通史で物語るというようなもので、学校の先生の話を聞いているような感じだ。読みやすくしかも面白くまとめられているんで、どんどん読み進めることができる。ある種、教科書的な本と言える。
変わった歴史観を期待する向きには不向きだが、普通に幕末史を勉強したい、楽しみたいという目的で読めば、随分楽しめるんではないかと思う。

そうそう、今『昭和史』読んでます。こちらは知らない事実が多く、現代史がいかに軽視されているか(また自分がいかに不勉強か)を実感中。
★★★

参考:
竹林軒出張所『昭和史 1926-1945(本)』
竹林軒出張所『昭和史 戦後篇(本)』
竹林軒出張所『決戦!鳥羽伏見の戦い(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『徳川慶喜 総集編(ドラマ)』
竹林軒出張所『西園寺公望 最後の元老(本)』
竹林軒出張所『“歴史探偵”半藤一利の遺言(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『100年インタビュー 半藤一利(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『安政コロリ流行記(本)』

# by chikurinken | 2009-06-01 10:14 |

ごあいさつ

 縁あって、今日からブログを始めることになりました。
 とはいうものの、大きな声でいろいろなことを主張するのも最近疲れてきております。以前やっていたホームページも現在休止中なわけです。
宇宙の片隅でそっと生きていこうと思っていたところで、いろいろ書くのもアレだなという具合です。
 そういうわけですので、読んだ本や見た映画の感想など、いろいろな備忘録として使っていこうかなと思っております。
 基本的には自分用ですので、縁あってここにたどり着いた方も、その辺をご了承いただけるとありがたいかなと思います。
# by chikurinken | 2009-06-01 09:31 | 日常雑記