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竹林軒出張所

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歌詞についてこう考えた

 iTunesやiPodを使っていると、曲に歌詞を記録したくなる。
 曲に歌詞データを記録すると、その曲を聴くときに画面上で見ることができるから。要は歌詞カード代わりだ。
 ただ、すべての曲の歌詞を入力するとなると大変な手間だ。うちのiTunesには1万曲以上入っていて、そのうち歌詞の付いたものが半分あるとしても5千曲だ。ただよくしたもので、ネット上には歌詞サイトというのがあって、歌詞がすでに登録されていてブラウザで表示することができる。ただし、ほとんどのサイトはコピーができない仕様になっている。つまりプロテクトがかかっている。しかしこれもよくしたもので、こういうサイトからでもデータだけを抽出するソフトがあって、こういうのを活用すると、歌詞を入力する手間が大幅に緩和されるわけだ。
 マイナーな歌手や歌の場合、歌詞サイトにも登録されていないことが多い。こういう登録されていない曲については、ヤホーやゴーグル、もといヤフーやグーグルで検索するわけだ。そのときは、タイトル、歌詞の一部(これがミソ)、場合によっては歌手名を入力して検索する。一般サイトに歌詞が掲載されているような場合は、この方法でかなりの確率で歌詞を見つけられる。多くの場合、こういうサイトではコピーできるようになっている。
 こういう一般サイトは、マイナー指向のファンにとっては非常にありがたい存在であり、いつも心の中で手を合わせている(ウソ、でもとても感謝している)。それで、このブログでも、比較的マイナーな歌の歌詞については、載せたいと思っているのだ。
 ただ、著作権の問題とかで、歌詞を掲載してはいけないだとか、そういった噂が入ってくるわけだ。歌詞サイトでコピーできない仕様になっているのもこういうことが原因らしい。以前は普通にコピーできるサイトが多かったことを考えると、関係当局から何らかのイチャモンが入ったのだろうということは容易に想像がつく。
 でも、歌詞をブラウザで表示できるようにすることが、本当に著作権に触れるような問題なんだろうかと思う。歌詞をコピーできなくすることでどうなるかというと、歌詞をコピーしたいと思っている人が手入力しなければならなくなるということだ(ソフトでゲットできる場合を除く。実際にソフトでゲットできないサイトもある)。歌詞をコピーしたいと思うほとんどの人は、おそらく僕と同様、iTunesとかiPodで使いたいと思っている人だろう。そういう人に対し、歌詞をコピーできなくするからといって、それが著作権にかかわる問題になるのだろうか。
 そもそも著作権は、「作者の権利を守る」という発想でできたものだ。歌詞で他人が金儲けしたり、他人が自分のものにしたりしない限り、著作権が問題になるようなことはないんじゃないかと思う。歌を発表した時点で、一般人はそれを歌ったり、書きとめたりすることはできるはずだ。
 「歌詞サイトは歌詞を使って儲けている」という言い分もあるかもしれない。でも、歌詞を大量に集めて、一般公開するというのは、それだけでも一定の価値があり(もちろん労働も付随する)、それに見合った利益を得ることは間違っていないんじゃないだろうか。1つ1つの歌詞を登録したことで直接大もうけできるとも思えない。
 著作者の公表権を侵害している? そんなら有料でも良いからそれぞれの著作者は、しかるべき方法でしっかり公開してくれと言いたい。でもそんなことは実際上無理だし、それにアクセスするのも不便になるだろう。だから歌詞を大量に集めて公開することに価値があるのだ。それなのに歌詞をコピーできなくするなんて、視点がずれているような気がする。結局は、ユーザーの手入力の手間を増やすだけじゃないか。
 そういうわけで、僕も歌詞を載せていこうと思っているわけだ。その際は、必ず著作者の名前を入れるようにするつもりだ。これは著作権の本来の考え方からも正しいことだと思っている。
 では、しかるべき方面からクレームが来たらどうするか。「裁判でもなんでもして断固対決する」などという姿勢はもちろん取らない。即刻削除する。日本人であるから長いものには簡単に巻かれるのだ。こんなことでもめるのは不本意である。しかし、考え方としては間違っていないと思っているのだ。いかがでしょう。
by chikurinken | 2009-06-19 17:40 | 音楽

それぞれのテーブル

それぞれのテーブル
(アルバム『それぞれのテーブル』に収録)

歌:ちあきなおみ
作詞:J.C.ジョホード/A.タバルト/J.ジョルジェティ
訳詞:真咲美枝
作曲:A.ドナード/M.クリスチーヌ

b0189364_10174358.jpg店のドアが開き
入って来たひとは
あなただった

ふたりでこの店に
よく来た頃がよみがえる
そしらぬふりして
タバコをつけても
もうだめなの
今は振り返り
笑う勇気さえなくしたの

あなたの腕にいる
若いあの娘はしあわせそうね
あなたもやさしく ほほえんでいる
たのしそうよ
昔はすべてをわかちあった私達
今はそれぞれの別のテーブルに座っている

バツの悪そうな
あなたの笑顔は
昔のままね
相も変わらず
手品のように
魅力的よ
あたしはそれには
もう 慣れてると
思っていたのに
同じテーブルの友達の
声も聞こえない

恋が終わったとき
ひとはそれぞれの別のテーブルに
いるのね

 ちあきなおみは歌がうまい。歌謡曲は言うに及ばず、シャンソン、ファド、ポップス、ニューミュージック、演歌となんでもこなす。
 ちあきなおみが歌った歌を聴いてつまらないと思ったら、それはその歌自体がつまらないのだと言っても過言ではない。
 ちあきなおみの歌を聴くと、「歌がうまい」ということがどういうことかよくわかる。声が通るとか良い声が出るとか、音をちゃんと拾えるとか、もちろんそういう要素も当たり前にあるのだろうが、要は表現力である。歌詞をいかにして聞き手に届けるか、歌詞のドラマをいかに聞き手に感じさせるかである。
 ちあきなおみの「それぞれのテーブル」を聴くと、ドラマが目の前に展開される。主人公の心の機微が伝わってくる。歌い手には、映画やドラマにおける役者と同様の役割があることも自然と理解できる。そう考えると、ちあきなおみが役者として良い味を出していることも合点がいく。ガッテンガッテン!
 引退して10年以上になるが、キャリアを終えたことが返す返すも残念である。もっといろいろな種類の音楽をカバーしてほしい。安っぽいカバーアルバムばかりがはびこる昨今、つくづくそう思うのである。

参考:
竹林軒出張所『ちあきなおみ ふたたび』
竹林軒出張所『「ちあきなおみ ふたたび」ふたたび』
by chikurinken | 2009-06-18 20:08 | 音楽

ビンジョー、ビンジョーで新作一点

 矢野氏の新作展にビンジョーさせていただいて、新作展ならぬ新作一点。一昨日完成した銅版画。
アクアチント(線以外の黒い部分)がミソです。一生懸命磨きました。

「ふくろう」
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by chikurinken | 2009-06-16 11:15 | 美術

矢野氏のガラス

 ギャラリーに行って美術作品を鑑賞するなどということはほとんどない。ましてや買おうという気になることは皆無である。そのため、ギャラリーに行くというということ自体、僕にとって相当な勇気がいる作業なのである。高価なものを売りつけられたりしないか、そこまではないとしても「素敵でしょう?」などと話しかけられたりしたらイヤだなと考えてしまう。
 顔見知りの矢野太昭氏が、倉敷の「工房Ikuko」というところで新作展をやるという。僕にとってかなり敷居が高そうなギャラリーで、どうしたものか考えたが、倉敷に行く用事があることだし、もらったハガキに載っていた作品写真に興味が湧いていたこともあり、思い切って突入することにした。ただし体当たりして作品を壊さないように配慮するのはむろんである。今回の作品は、壊れやすそうなものが特に多いし。

「矢野太昭新作展」
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 矢野太昭氏は、僕の行きつけの喫茶店のカウンターでよく見かけるお方で、いつもマスターとビンボー話をひょうひょうと繰り広げているイメージがある。
 氏のガラス作品を見るのは今回初めてであったが、正直、驚愕をおぼえずにいられなかった。「あの人がこれを!」(失礼)ってなもんである。細かく繊細であり、なおかつ大胆、作品からエネルギーがあふれ出ている。件のマスター氏がかつて、「ガラスでは日本のトップクラス」と僕に語ってくれたとき、内心「ほんまかいな」と思っていたが、実際に目にしてそれを実感した。
 「工房Ikuko」の店員さんも親切で、話しかけられたりすることもなく、ゆっくり鑑賞することができた。ちなみに昨日が最終日で、作品もかなり売れていたようだ。
by chikurinken | 2009-06-15 10:52 | 美術

蜜柑

b0189364_10201816.jpg蜜柑
(アルバム 『あいのうた』 に収録)

歌:やなせなな
作詞・作曲:やなせなな

懐かしいあの家を
あなたは もう 思い出せない
ただ 裏庭の蜜柑の木を
見上げて微笑むだけ

遠く故郷から吹く風は
あの日の海の匂いがする
忘れたはずの古い歌を
あなたは突然歌い出した

潔く地図を捨てた人々に
帰っておいで と手招きする
風に揺れている緑の葉に
あなたは何を語りかけてるの?

たいせつなこの家も
あなたは もう 思い出せない
ただ わたしが差し出す蜜柑を
噛みしめて 頷くだけ

戸惑いと 深いかなしみの中に
取り残されたわたしを
困った顔で振り返る
けれど
あなたはたったひとりで
軽やかに歩き出すために
長い旅の支度を始めた

いとおしいわたしの名も
あなたは もう 思い出せない
このてのひらを握りしめて
やさしくほほ笑むけれど

なつかしいそのすべてに
あなたは さよならも告げずに
ただ 刻まれた遠い日々に
静かに瞳を閉じた

なつかしい あの家を
あなたはもう……

ただ 裏庭の蜜柑の木を
見上げて ほほ笑むだけ

(聴き取りで入力したので一部間違っているかも知れません)

 少し前のマイフェイバリットソング。シンガーソングライター、やなせななの歌。
 以前NHKラジオで放送されて反響を呼んだそうで。穏やかな声で優しく歌いかけます。いろいろ考えさせられます(アルバム『遠い約束』には生死について思いをめぐらせるような歌もあります)。
by chikurinken | 2009-06-14 09:42 | 音楽

先月のCD

 先月買ったCDはコレ。
 岡林信康『金色のライオン』

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 ここ1年くらい、岡林信康のアルバムが大量に復刻された。限定版も多く、「今のうちに買っとかないともう手に入らないかも知れない」ということで少しずつ買い足していった。これもその中の1枚。
 その中には、何年も前から僕自身中古市場で探していたCD(数万円の値段が付いていた)もあり、素直に復刻を喜んだ次第。だが、何にしろ「品切れ」→「絶版」になるサイクルがあまりにも早すぎる。音楽がすべて消耗品であるかのような扱いである。
 岡林信康も山崎ハコも同時代で聴いていたわけではなく(名前は知ってたが)、ここ10年くらいの間に聴くようになったものだ。ある種「古典」みたいな感覚で聴き始めたんであって、実際質が高いものも少なくない。音楽産業がこのような「古典」的作品をじっくりと長い目で売り続けることは、売る側の責務だと思うが……。かれらに音楽産業を支える者としての矜持はないのだろうか。
 で、今回の『金色のライオン』だが、身辺エッセイのような「26ばんめの秋」、岡林節炸裂の「ホビット」が特に良かった。松本隆がプロデュースしたものだそうで、岡林が力を抜いて自分の世界を自在に展開していく感じが伝わってくる。なかなかの快作。

 「ホビット」については、以下のページで詳細に解説しています。興味のある方はどうぞ。
 「自分自身をもパロるファンキー岡林」
by chikurinken | 2009-06-13 09:52 | 音楽

野田明宏先生のファンの皆様へ

野田明宏先生のブログにリンクを張らせていただきました竹林軒でございます。はじめまして。
野田先生には格別のご紹介をしていただき、感謝感激でございます。
野田先生とは、某ギャラリー喫茶で知り合い、懇意にさせていただいています。普段は「のださん」と呼ばせていただいている関係です。
のださんの著書は、最近のものを除きほとんど買って読んでおり(最近の数冊はのださんよりいただきました)、特に『アルツハイマーのお袋との800日』はいたく感動し、自身のかつてのブログでも紹介させていただいています。
ここに再掲させていただきます。皆様、今後ともよろしくお願い申し上げます。


2005年2月4日投稿

b0189364_1053418.jpg中年オトコの介護奮闘記 アルツハイマーのお袋との800日
野田明宏著
時事通信社

ウェブで連載されている日記をもとにして刊行された本。
もともと日記であるだけに、内容は赤裸々で重いが、同時に(当事者には申し訳ないが)かなり笑える。まさに泣き笑いの日々だ。
母がアルツハイマー病を病み、人格を変化させていく。「オレ」は、それに狼狽し、とまどい、つらく当たってしまう自分に自己嫌悪しながらも、以前にもまして母に対する愛情を募らせていく。
かつては「凛とし」気丈だった母(そのため著者とも何度も衝突があったらしい)が、著者の娘であるかのような姿に変貌していく。その関係性が変貌していく過程が、ときにユーモラスに描かれていく。また、著者自身が自分の人生を犠牲にされているのではないかと思い悩む姿も率直で心に響く。そこには「アンビバレントな」日常がある。
今後、アルツハイマー病の患者は確実に増加していく。老いた肉親を持つ人々は、この本で、来るべき修羅場を疑似体験することもできる。そういう意味で、若者、老人を問わず、すべての人にとって必読の書と言える。
ちなみに、気丈な母の姿は、前著『男が、病院で介護するということ』に登場する。あらためてアルツハイマー病の怖さを見せつけられる。
by chikurinken | 2009-06-12 18:39 | 日常雑記

今月のCD

 景気が悪いんで今はCDも月に1枚買うか買わないかだが、今月買ったCDはコレ。
 山崎ハコ『茜』

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 ジャケットがなかなかよろしい。今回初CD化だそうで、山崎ハコ、24歳のときの作。24歳でこれだからスゴイ。
 昨日YouTubeでハコの若い頃(といっても30歳近くだが)の映像を見たが、初々しく少女みたいで可愛いという印象。こんな「女の子」が「望郷」(YouTube映像)(18歳時)とか「白い花」(YouTube映像)(19歳時)とか「呪い」(21歳時)とか作ったのかと思うとビックリ仰天だ。
 こんな感じ↓
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by chikurinken | 2009-06-11 08:46 | 音楽

「会えない時でも」ではないですが

山崎ハコの「気分を変えて」。


香坂みゆきバージョンの「気分をかえて」。香坂みゆきがこの歌を歌ってたという事実は初めて知った。

by chikurinken | 2009-06-09 19:56 | 音楽

唐突ですが

山崎ハコの「会えない時でも」が好きです。気分が沈んだ時に聴くと「じんわり」感じます。

会えない時でも
(アルバム『歌いたいの』に収録)

歌:山崎ハコ
作詞・作曲:山崎ハコ

君に会えた時でも 会えなかった時でも
やっぱり好きなんだなぁって ほんわか感じたい

b0189364_18352849.jpgいろんなことを話したいよ
弱さがあふれてきそうだけど
会いに行きたい
何も言わなくてもいいんだ
ただ手をつないで心で話すのさ
ことばよりも 伝わるから

いろんなことをわかりたいよ
君になることはできないけど
感じていたい
人の痛みを想像して
気持ちを思う大きさが欲しくて
さりげなくね がんばるから

優しく強く豊かになり
けして孤独を感じさせないよう
さりげなくね がんばるから

君に会えた時でも 会えなかった時でも
やっぱり好きなんだなぁって ほんわか感じたい

君に会えた時でも 会えなかった時でも
やっぱり好きなんだなぁって じんわり感じたい
じんわり感じたい

(聴き取りで入力したので一部間違っているかも知れません)
by chikurinken | 2009-06-09 18:35 | 音楽