ブログトップ | ログイン

竹林軒出張所

chikrinken.exblog.jp

2015年 03月 18日 ( 1 )

『昭和残侠伝 死んで貰います』(映画)

昭和残侠伝 死んで貰います(1970年・東映)
監督:マキノ雅弘
脚本:大和久守正
出演:高倉健、藤純子、池部良、長門裕之、津川雅彦、荒木道子、中村竹弥、山本麟一

安直なインスタント映画

b0189364_8203860.jpg 『昭和残侠伝』シリーズの第7作で、シリーズの他の作と似たり寄ったりのプログラム・ピクチャーである。
 例によって、ワルモン一味が(殺人を含む)嫌がらせをあれやこれや仕掛けてきて、イイモンは耐え続けるが最終的に堪忍袋の緒が切れて、破滅的行為に出るというストーリー。映画としては取り立ててどうということがない作品で、ま、高倉健、藤純子、池部良あたりを見に行こうかなという類の、キャスティング中心の映画である。
 途中、高倉健と藤純子の恋愛のシチュエーション(お互いが初恋同士という設定)がたびたび入るが、見ていてこっぱずかしい。演出も非常にありきたりで、まあつまりはそれ以前の安直な恥ずかしいパターンを踏襲しているわけだが、正直見るに堪えない。藤純子が15歳の娘を演じていて、可愛らしい声を出したりするのもどうかと思う。
 マキノ雅弘の甥である長門裕之が高倉健の舎弟役で良い味を出しているが、弟の津川雅彦についてはチョイ役で、登場する必然性があるのかわからないような役柄で出ている。『唐獅子牡丹』には、比較的重要な役で出ていたわけで、何なんですか、この扱い……という印象である。おそらくこのあたりの時代から長門裕之と津川雅彦の確執が始まっているんだろうと勝手に想像する。
 総じてワンパターンの作品で、すでに一定の枠が決まっていて、そこにキャストやエピソードを流し込むだけみたいなインスタントな映画というイメージが残る。そのため序盤のあれやこれやのエピソードはとってつけたようなものが多く、大して重要性を感じることもない。そのため、このあたりは適当に切り上げて早々に格闘シーンに移ってくれよなどと考えながら見ていた。その割に格闘シーンは短く、少々物足りなくもある。ワンパターン作品ってのは、まあおおむねそういったもので、それ自体に不満はないが、見終わった後一抹の虚しさが残るのはちょっと残念。
★★☆

参考:
竹林軒出張所『昭和残侠伝 唐獅子牡丹(映画)』
竹林軒出張所『ザ・ヤクザ(映画)』
竹林軒出張所『冬の華(映画)』
竹林軒出張所『網走番外地(映画)』
竹林軒出張所『追悼 高倉健』
by chikurinken | 2015-03-18 08:22 | 映画