マッドマックス(1979年・豪)
監督:ジョージ・ミラー
脚本:ジェームズ・マッカウスランド、ジョージ・ミラー
出演:メル・ギブソン、スティーヴ・ビズレー、ロジャー・ワード、ヒュー・キース・バーン、ティム・バーンズ
グロテスクな描写に辟易
暴力的かつ単純な話だとわかっていたため永らく敬遠していた映画だが、あるタレントがYouTubeチャンネルでベタボメしていたため(その人は単純なアクション映画が大好きである)、あまり気乗りはしなかったが、今回思い切って見てみた。案の定、暴力的かつ単純で、しかも恐ろしくご都合主義の映画で、すぐに見たことを後悔した。
ストーリーは、暴走族グループと主人公の警察官マックスの戦いを柱に展開されるが、暴力的なシーンが多く、それがまたグロテスクで、見るに堪えない。プロットについても、かつて主人公の同僚を殺した暴走族グループが、休暇で北部を旅行中の主人公一家と(偶然!)出逢って、しかもその後、故郷と思われる場所で主人公が復讐を遂げるなど、時空を無視したご都合主義がテキトーすぎる。製作者はストーリーではなくアクションを見せたいんだろうが、それにしてももう少し工夫しなければリアリティの欠片もありゃしない(リアリティがない物語は幼児的な空想に堕してしまう)。
また、悪の暴走族グループが、単純に悪事を働く存在で、背景に何もないというのも納得がいかない。いかにも征伐される結末を前提に悪の限りを尽くす「超越的」悪あるいは「純粋」悪というような存在で、さすがに無理がある。
また、ストーリーがあまりにも単純であるため、先がほとんど正確に読めてストーリー的な意外性がないのも、物足りない原因である。映画としてはただ単にスリルとサスペンスが持続するだけで、見ていてはなはだ気分が悪い。序盤の段階で、見なければ良かったとすでに感じたが、途中何度も早送りの誘惑にかられながら、最後まで何とか見通した。しかしやはり、予想通りの単純な復讐譚に終始し、結局、グロテスク描写のせいで気分の悪さだけが残った。こんな内容では、アクション好きとかバイク好きとかグロ好きとか、そういった人以外は楽しめないんじゃないかとさえ思う。少なくとも僕にとってはプラス要素がまったくなかった。
★★☆参考:
竹林軒出張所『プーチンの“オオカミ”たち(ドキュメンタリー)』竹林軒出張所『ハルマゲドンを待ち望んで(ドキュメンタリー)』