大阪激流伝
おもろいこと おそろしいこと ぎょうさんおました
(2025年・NHK)
NHK-総合 NHKスペシャル
つまらん! NHKスペシャルはつまらん!
敗戦から戦後、高度成長期に至るまでのミクロ的な歴史を、大阪の町工場の視点で描き出すというNHKスペシャル。大半はドラマによる寸劇で、関西出身の俳優が演じている。
大阪では、戦前、大阪砲兵工廠で武器生産が行われ、多くの職人・市民がそこに駆り出されて弾薬などの兵器を作っていたが、そういったものすべてが空襲で破壊された。戦後になると、そこで技術を磨いた人々が町工場を興して再生していくが、必ずしも順調に再生できたわけではない。1950年になると朝鮮半島で米ソの代理戦争が起こり(朝鮮戦争)、これによって兵器生産の下請作業が大阪の町工場に持ち込まれる。いわゆる朝鮮特需で、これが町工場の拡大のきっかけになる。特需が終わった後も、日本経済は高度成長軌道に乗り、町工場を中心とした大阪の下請産業が徐々に成長していく。このドラマでは大阪万博が開かれた1970年頃までのごく簡単な歴史が、町工場の現場の視点で描かれる。出演俳優は堤真一、麻生祐未、波岡一喜、伊東蒼、谷村美月ら。全員が関西出身ということで、セリフ回しに不自然さは感じない。

だが一方で、このドキュメンタリーというかドラマ、何がしたいの?という疑問が常につきまとう。朝のドラマのスピンオフみたいなチープさが全編漂い、僕自身はまったく面白さを感じない。密度が小さい上、わざわざドキュメンタリーの枠でやる意味もない。始まって数分で見るのに飽きてきたというのが正直なところで、こういうのをやりたかったら朝のドラマか単発ドラマでやりゃあ良いだろという思いがずっと続いていた。もっとも、テーマがこれだけ薄ければドラマとして成立するかもわからんが。
★★★参考:
竹林軒出張所『昭和16年夏の敗戦(ドキュメンタリー)』竹林軒出張所『未解決事件File.09 松本清張と帝銀事件(ドキュメンタリー)』竹林軒出張所『未解決事件File.05 ロッキード事件(ドキュメンタリー)』竹林軒出張所『未解決事件File.07 警察庁長官狙撃事件(ドキュメンタリー)』