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竹林軒出張所

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『良心を束ねて河となす』(ドキュメンタリー)

良心を束ねて河となす 〜医師・中村哲 73年の軌跡〜
(2020年・NHK)
NHK-BS1 BSスペシャル

中村哲の映像の決定版

『良心を束ねて河となす』(ドキュメンタリー)_b0189364_13060551.jpg アフガニスタンの復興活動に力を入れていたペシャワール会の医師、中村哲氏のドキュメンタリー。
 中村哲氏のドキュメンタリーはそれまでNHKでたびたび放送されてきたが、2019年に死亡したことを承けて、その軌跡を振り返るために作られた作品がこれで、2020年製作である。この作品を含め、NHKの放送用として撮りためられてきた中村哲氏関連の映像は、映画『荒野に希望の灯をともす』でもまとめられており、内容はこのドキュメンタリーとかなり似通っているのではないかと思う。今見ようと思えば映画版の方が見やすいかも知れない。
『良心を束ねて河となす』(ドキュメンタリー)_b0189364_13061685.jpg このドキュメンタリーでは、中村氏について、幼少時代から中高大学時代を経て、パキスタン・アフガニスタンでの医療活動時代、ひいてはアフガニスタンに用水路を建設する時代まで、中村氏を知る人々のインタビューを交えながら紹介していく。後半は、アフガニスタンでの用水路建設の事情にスポットが当てられ、現地の人々を交えた掘削作業の様子、開通、水害による水路の破損、福岡の山田堰の技術の活用などが紹介される。10歳になる息子の死など個人的な事情も紹介されるが、個人的な苦しみを抱えながら、難局に挑み、それを克服していく姿は非常にドラマチックである。ドキュメンタリーとしてもよくまとまっていて、ペシャワール会の活動報告の決定版と言えるような作品になっている。100分構成の番組だったが、まったく飽きることがなかった。
『良心を束ねて河となす』(ドキュメンタリー)_b0189364_13062035.jpg 放送時から見るまでに大分時間が空いたが、今では中学の英語教科書でも取り上げられている題材であり、何度も再放送すべき素材ではないかと感じる。もっとも再放送がなくても、映画版の方はDVDも出ていることだし、そちらを見れば良いわけだが。
ATPグランプリ総務大臣賞受賞
★★★★

参考:
竹林軒出張所『武器ではなく命の水を(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『アフガニスタン 山の学校の記録(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『アフガン秘宝の半世紀(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『バーミヤンの少年(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『祖国に幸せを(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『タリバンに売られた娘(ドキュメンタリー)』
竹林軒『圧倒的な迫力、アフガン版ネオリアリズモ』

by chikurinken | 2025-07-28 07:05 | ドキュメンタリー
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