さよなら青函連絡船
(1988年・NHK)
NHK-BSプレミアム NHK特集・選
古さしか感じないが
それなりによくできている
本州と北海道を結ぶ青函トンネルが1988年に開通したことから、それまで津軽海峡を運行していた青函連絡船が廃止されることになった。1988年3月に運行を停止したのだが、運行停止が近づくにつれて、名残惜しさを感じた乗客が多数利用するようになり、前の年より乗客数が増えたという。
このドキュメンタリーは、1988年の運行停止前の青函連絡船の状況を伝える番組で、連絡船の運行の模様を紹介する他、実際にこの船に乗り込んでいる数人の乗客の思いを聞いたりして構成したものである。
今回、数年前に再放送されたものを見てみたが、さすがに今見て感慨が起こるということはない。ただ、乗客がこの船に持っている思い入れなどはよく伝わってきて、それなりに良い作品には仕上がっている。ただ一方で、あれからすでに35年以上経っていることを思うと、この番組に登場している多くの人がすでに故人になっているのではと感じること頻りで、青函連絡船同様、利用者の側も消えていくのが世の習いという、そういうことを、この番組を見ながらあらためて感じるのだった。
★★★☆参考:
竹林軒出張所『巨大橋に挑む(ドキュメンタリー)』竹林軒出張所『バブル 終わらない清算(ドキュメンタリー)』