いのちの停車場(2021年・「いのちの停車場」製作委員会)
監督:成島出
原作:南杏子
脚本:平松恵美子
出演:吉永小百合、松坂桃李、広瀬すず、南野陽子、柳葉敏郎、みなみらんぼう、石田ゆり子、田中泯、西田敏行
訪問医療という題材は興味深いが
ドラマは月並みでありきたり 訪問医療を題材にした映画。
東京の医大病院を辞めて地方のクリニック(訪問医療を行っている小さい病院)に赴任したのが主人公の女医(吉永小百合)で、その後、訪問先でいろいろな現実を知り、成長していくというような話。
ストーリーはありきたりで、取り上げられるいくつかの在宅医療のケースも涙を誘うような類のありふれたものであり、掘り下げ方が浅く所詮はフィクションと感じてしまうため、取り立ててどうという感情も湧かない。総じて、昨今のテレビドラマのレベルで終始している。
死期が近い父親との関係を描くことで安楽死の問題や現代医療の問題を扱おうとしているのはわかるが、こちらも割合ありきたりなレベルで終始してしまった。原作が原因か脚本が原因かはわからないが、そもそもストーリーレベルで面白味がなくチープで浅いと感じる。テーマ自体が関心のある領域だったため見てみたが、あまり見る必要もなかったかなと思う。
★★★参考:
竹林軒出張所『やがて来る日のために(ドラマ)』竹林軒出張所『旅立つ人と(ドラマ)』竹林軒出張所『在宅死 死に際の医療(ドキュメンタリー)』竹林軒出張所『おひとりさま 笑って生きて、笑って死にたい(ドキュメンタリー)』竹林軒出張所『島の命を見つめて 豊島の看護師・うたさん(ドキュメンタリー)』竹林軒出張所『病院で死ぬということ(映画)』竹林軒出張所『家で死ぬということ(ドラマ)』竹林軒出張所『大病人(映画)』竹林軒出張所『大往生したけりゃ医療とかかわるな(本)』