走れ!走れ走れメロス(2023年・プロダクション26)
監督:折口慎一郎
撮影:ふしきさくら
音楽:小林有希子
出演:ドキュメンタリー
地方の高校のとある演劇同好会の話
島根県の雲南市にある県立三刀屋高校掛合分校が舞台。この学校、全校生徒70名という小さな学校で、他の高校に行き場がないような生徒が集まる学校であるらしい。
この学校で教諭をやっているのが、地域で演劇活動を行っている亀尾佳宏という人。実は、演劇分野でそれなりの実績を持つ人らしいが、この人がクラスの少年たちを誘って演劇同好会を始めた。そこに参加したのが4人の男子生徒で、彼らが地区の高校演劇大会に出場するまで、そしてその後までを描くドキュメンタリー。
当初は、こういった名もない地方演劇がドキュメンタリーとして成立するのかと思って見ていたが、予想外の展開になっていき、最終的には十分見せる内容になっていた。初監督作品と思えないほど構成もしっかりしており、ドキュメンタリー作品としても申し分ない。内容に関わるためあまり詳細は語れないが、爽やかな試聴後感が残る作品である。出演者の高校生たちにも思い入れが湧いてくる。
★★★☆参考:
竹林軒出張所『メロスたち(映画)』竹林軒出張所『仲代達矢 命と向き合う(ドキュメンタリー)』