ブログトップ | ログイン

竹林軒出張所

chikrinken.exblog.jp

『刑事くん』(1)(ドラマ)

刑事くん (1)(1971年・TBS、東映)
脚本:佐々木守
演出:奥中惇夫
出演:桜木健一、仲雅美、名古屋章、風見章子、牟田悌三、松本留美

こんな○○は困る……刑事編

『刑事くん』(1)(ドラマ)_b0189364_08413451.jpg こちらも東映がYouTubeで無料公開しているドラマ。1970年代、TBS系列の『ブラザーファミリー劇場』で数シリーズが放送された『刑事くん』の第1シリーズの第1話である。
 主演は、当時『柔道一直線』で有名になっていた桜木健一。『柔道一直線』同様、熱血漢の主人公の新米刑事を演じるが、刑事になった動機が、刑事だった父を5年前に殺した犯人を見つけ出して逮捕したいというもので、私憤が混ざっている、かなり不純な動機と言える。しかも勤務中に(父の殺人事件以外の)一般の事件を軽視するような行動もあり、そういうこともあり、そもそもが一般に受け入れづらいキャラクター設定になっている。案の定、その件については上司(名古屋章)に怒られるわけだが、それ以前に、公務より私用を優先する公務員に共感が集まるわけもなく、今だったらこの主人公に感情移入されることがおそらくないのではないかという設定である。
 脚本は『柔道一直線』同様、佐々木守が担当しているが、今見るとストーリーがご都合主義的かつデタラメで、つまるところ、新米刑事でありながら、主人公が超人的な活躍をすることになる。荒唐無稽なストーリーは他のドラマやアニメでもありがちで、ある程度は許容範囲なんだろうが、やはり主人公の動機付けの段階で共感できないため、すべてが虚しくなってしまう(当時はこれでも良かったのかも知れないが)。おそらくこの後、主人公が成長していき、そういう(私憤を優先するという)こだわりがなくなって仕事に打ち込むようになるはず。実際、当時僕もこのドラマを毎週見ていたし、違和感はまったく感じていなかった。ただ『太陽にほえろ!』みたいな刑事物が全盛の時代である。今とはまったく価値観が異なっていたのかも知れない。要は、50年の間で、ものの見方が大きく変わったということなのかも知れない。当時はテーマ曲の「コンクリート・ジャングル」(歌:桜木健一)に惹かれていたものだが。
 第2話も無料公開されているが、以上のような違和感を感じたせいで、結局見ることはなかったのだった。
★★☆

参考:
竹林軒出張所『柔道一直線 (1)、(2)(ドラマ)』
竹林軒出張所『日曜劇場 林で書いた詩(ドラマ)』
竹林軒出張所『駅 STATION(映画)』
竹林軒出張所『刑事(ドラマ)』
竹林軒出張所『刑事(映画)』

by chikurinken | 2024-03-20 07:40 | ドラマ
<< 『タイガーマスク』(1)〜(2... 『柔道一直線』(1)、(2)(... >>