医者が飲まない薬 誰も言えなかった「真実」
鳥集徹著
宝島社新書
医療信仰が病人を作り出す 宝島社新書から定期刊行物であるかのようにコロナ本を出し続けている(
『コロナ自粛の大罪』、
『新型コロナワクチン 誰も言えなかった真実』など)医療ジャーナリストの鳥集徹が、2023年3月に宝島社新書から出した医療本。タイトルまで『新型コロナワクチン 誰も言えなかった真実』に酷似している。
この本も『コロナ自粛の大罪』同様、やや安直なインタビュー集で、長尾和宏(長尾クリニック名誉院長)と和田秀樹(ルネクリニック東京院院長)は両方の本で共通である。他には、森田洋之(南日本ヘルスリサーチラボ代表)、児玉慎一郎(こだま病院理事長)、高木俊介(たかぎクリニック院長)がインタビューに応じている。森田氏と児玉氏は在宅医療に関わっている人で、高木氏は在宅で精神医療(!)を行っている人。長尾氏も地域医療に関わっている人で、
『コロナ禍の9割は情報災害』の著作がある。和田氏については、医師ではあるが、終始、糖尿病患者代表みたいな形で話をしている。
もちろん似たような傾向の人々ばかりにインタビューしているんだろうが、どの医師も共通して、日本の医療におけるレベル低下(マニュアル化)、それに伴う薬剤使用のひどさを中心に語っており、コロナ騒ぎの異常性と問題性についても語っている。コロナ騒ぎについては、インタビュアーの鳥集氏が話題をそちらに持っていこうとしている形跡があるが、どの医師も行政によるコロナ対策が近視眼的で一面的だったという認識を持っている。また、こういった問題のために、結果的に多くの市民が犠牲になってしまったという点でも一致している。
何人かが共通して語っていたのは、現在の日本の医療の多くが、患者の生活や状態を把握しないまま(病院内での印象だけで)完結していて、そのために、医師が患者の本当の状態を見ることができず、結果的に医療がマニュアル化してしまっているということだった。それがために薬剤の過剰投与、それが原因の体調不良や障害などが多くの患者で起こっているというのである。そのため、ここに登場した多くの医師は、(別の医師によって)患者にすでに過剰投与されている薬剤があれば、それを少しずつ減らし最終的にゼロを目指すよう、医療の現場で努めているという。薬の服用をやめた途端、それまでの体調不良が嘘のように劇的に改善したなどというケースも紹介されている。
何にしろ、自分の身体については医師より自分の方がわかっていることが多いため、医師や医療を過剰に信頼せず、医師に対して対等に接するべきというあたりが、本書の一貫したテーマになるのではないだろうか。インタビュー本ではあったが、現場での実感や意見が中心となっていたためか、なかなか面白く、得るところも多かった。
★★★☆参考:
竹林軒出張所『新型コロナワクチン 誰も言えなかった真実(本)』竹林軒出張所『コロナ自粛の大罪(本)』竹林軒出張所『医療ムラの不都合な真実(本)』竹林軒出張所『コロナワクチン失敗の本質(本)』竹林軒出張所『薬害「コロナワクチン後遺症」(本)』竹林軒出張所『コロナ利権の真相(本)』竹林軒出張所『コロナワクチン 私たちは騙された(本)』竹林軒出張所『コロナ禍の9割は情報災害(本)』竹林軒出張所『このクスリがボケを生む!(本)』竹林軒出張所『医原病(本)』竹林軒出張所『オピオイド・クライシス(ドキュメンタリー)』竹林軒出張所『コロナのウソとワクチンの真実(本)』竹林軒出張所『子どもへのワクチン接種を考える(本)』竹林軒出張所『新型コロナとワクチンのひみつ(本)』竹林軒出張所『新型コロナワクチン 副作用が出る人、出ない人(本)』竹林軒出張所『ワクチン副作用の恐怖(本)』