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竹林軒出張所

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『「健康不安」に殺されるな』(本)

「健康不安」に殺されるな
僕が最後に伝えたかった一番大事なこと

近藤誠著
ビジネス社

近藤誠の遺作
免疫構造の解説がわかりやすい


『「健康不安」に殺されるな』(本)_b0189364_09082695.jpg 2022年8月13日に心臓疾患で死去した近藤誠の最後の著書(おそらく)。実は死去直前に2冊本が出されており(『医者が「言わない」こと』『どうせ死ぬなら自宅がいい』の2冊)それが最後だと思っていたが、さらに死去後にも本書が出版されたのだった。これは23年3月刊で、さすがにこれが最後だろうと思う。
 おそらく、生前出版準備を進めていたにもかかわらず著者が突然死したため、残された原稿を編集者がまとめたというのが真相ではないかと思う。本書を出版したのは、数年前から近藤誠の著書を立て続けに出している(『新型コロナとワクチンのひみつ』『コロナのウソとワクチンの真実』『「副作用死」ゼロの真実』)ビジネス社で、次の企画が進んでおり間もなく完成という段階で著者が死んだことから、その後編集者がまとめ上げて出版にこぎつけたのではないかと推測される。
 ただしそうはいっても全体的に割合よくまとまっており、「まえがき」と「あとがき」はないが、一冊の本としての体裁は整っている。また内容も、これまでの著者の本と異なる内容はあまりないにしても、医療への対峙の仕方、つまり医療従事者に騙されるな……という点で主張が一貫しており、一冊の本としてまったく違和感はない。そういう意味で単なる「遺稿集」にとどまってはいない。しかも最後に母里啓子との対談も収録されており(『もうワクチンはやめなさい』から転載したもの)、これも本書の内容と一貫しているためまったく違和感はなく、本書のための対談かと錯覚させられるほどである。編集者のお手柄と言える。
 先ほども言ったように、内容はこれまでの主張とかけ離れたところはなく目新しさもないが、主張が一貫しており、その主張の下にまとめられた本であると考えれば、読む価値は十分にある。また免疫の構造のわかりやすい解説があるなど(免疫の構造を軍隊にたとえて寸劇風にまとめていたりする)、何よりわかりやすくしようという工夫も随所に見られる。要は、自身の身体の抵抗力、免疫を信頼し、無駄で有害な医療を受けるなという主張である。がん手術の問題やワクチンの問題にも当然触れられており、近藤誠の主張の集大成と言えなくもない。これが遺作ではチトサビシイ気もするが、それも人生である。医療の問題を追及するという点で大いなる業績を残した著者に、一読者として敬意を表し、アッパレを差し上げたいと思う。
★★★☆

参考:
竹林軒出張所『近藤誠の本、5冊』
竹林軒出張所『もうワクチンはやめなさい(本)』
竹林軒出張所『新型コロナとワクチンのひみつ(本)』
竹林軒出張所『コロナのウソとワクチンの真実(本)』
竹林軒出張所『「副作用死」ゼロの真実(本)』
竹林軒出張所『医者が「言わない」こと(本)』
竹林軒出張所『どうせ死ぬなら自宅がいい(本)』
竹林軒出張所『さらば毎日新聞 ささやかな抵抗』
竹林軒出張所『成人病の真実(本)』
竹林軒出張所『ワクチン副作用の恐怖(本)』
竹林軒出張所『健康診断は受けてはいけない(本)』
竹林軒出張所『日本は世界一の「医療被曝」大国(本)』
竹林軒出張所『これでもがん治療を続けますか(本)』
竹林軒出張所『医原病(本)』
竹林軒出張所『がん放置療法のすすめ(本)』
竹林軒出張所『がんより怖いがん治療(本)』
竹林軒出張所『がんの逆襲(本)』
竹林軒出張所『がんは治療か、放置か 究極対決(本)』
竹林軒出張所『何度でも言う がんとは決して闘うな(本)』
竹林軒出張所『このクスリがボケを生む!(本)』
竹林軒出張所『新型コロナワクチン 副作用が出る人、出ない人(本)』
竹林軒出張所『大学病院が患者を死なせるとき(本)』
竹林軒出張所『どうせ死ぬなら「がん」がいい(本)』
竹林軒出張所『最高の死に方(本)』

by chikurinken | 2023-05-03 07:08 |
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