コロナワクチン失敗の本質
宮沢孝幸、鳥集徹著
宝島社新書
研究者目線からの製薬マネーとコロナバブルが
興味深い
宝島社新書からコロナ本を立て続けに出している(
『コロナ自粛の大罪』、
『新型コロナワクチン 誰も言えなかった真実』、
『医療ムラの不都合な真実』)医療ジャーナリストの鳥集徹が、宝島社新書からあらためて出したコロナ本。今回は、
『京大 おどろきのウイルス学講義』、
『ウイルス学者の責任』でコロナ問題を告発している宮沢孝幸との対談である。なお鳥集と宮沢は『新型コロナワクチン 誰も言えなかった真実』でも対談しており、本書はその続編と考えることもできる。
全編対談ということで非常に安直な印象を受ける本ではあるが、内容については得るものもそれなりにある。第一章「コロナワクチンの正体」、第二章「コロナマネーの深い闇」、第三章「マスコミの大罪」、第四章「コロナ騒ぎはもうやめろ」の4章構成で、テーマはそれぞれで異なっているが、対談であることには変わりない。
第一章では、生物の免疫システムについてウイルス研究の専門家(宮沢)が素人(鳥集)に解説するという体裁であるため、内容は専門的でかなり難しいにもかかわらず何とか理解することができる。また今回のコロナワクチンが免疫学の立場から見て大変な問題を孕んでいるという指摘もある。このあたりは他の類書でも指摘があるが、少し踏み込んだ内容であり勉強になる。
次の第二章では、製薬会社が現在の大学研究の死活を握っている現状が国立大学の研究者としての立場から語られ、製薬会社マネーが研究者にとってどれだけ魅力的であるかが語られる。これも当事者の視線で語られる非常に生々しい話であるため大変説得力があり、内容も斬新で面白い。他人の話としてしか聞いていなかったことが、非常に身近な経験談として紹介されるため迫力があるわけである。特に現在のコロナ拡大の状況は、関係研究者にとって一種のバブルの状況で、新型コロナウイルスの研究に取り組むことで、有名ジャーナル誌に掲載される機会が大いに増える他、製薬マネーも大量に入ってくるらしく、彼らにとってはこの状況が続くことが大きな僥倖であるという話は納得がいき「さもありなん」とも思う。実際、真実かどうかよくわからないような(新型コロナ関連の)怪しげな研究成果が「新事実」としてやたらマスコミで取り上げられているのは周知の事実である。
第三章では、反論を封殺しようとする現在の全体主義的な風潮について批判する。著者の2人は、当事者としてあちこちでバッシングを受けてきた立場で、そういう点から興味深い話が聞けるが、やはり第一章と第二章が本書の目玉だと思う。先ほども書いたように、内容としては対談本であるにもかかわらず割合充実していると言え、読む価値は十分になる。宮沢孝幸の著作の中ではもっとも充実している一冊と言える。
★★★☆参考:
竹林軒出張所『医療ムラの不都合な真実(本)』竹林軒出張所『新型コロナワクチン 誰も言えなかった真実(本)』竹林軒出張所『薬害「コロナワクチン後遺症」(本)』竹林軒出張所『コロナワクチン 私たちは騙された(本)』竹林軒出張所『医者が飲まない薬(本)』竹林軒出張所『新型コロナワクチンの光と影(本)』竹林軒出張所『コロナ自粛の大罪(本)』竹林軒出張所『コロナ利権の真相(本)』竹林軒出張所『京大 おどろきのウイルス学講義(本)』竹林軒出張所『ウイルス学者の責任(本)』竹林軒出張所『新型コロナワクチン 誰も言えなかった真実(本)』竹林軒出張所『私たちは売りたくない!(本)』竹林軒出張所『ワクチン幻想の危機(本)』竹林軒出張所『ワクチン神話捏造の歴史(本)』竹林軒出張所『PCRは、RNAウイルスの検査に使ってはならない(本)』竹林軒出張所『新型コロナとPCR検査の真相(本)』竹林軒出張所『コロナワクチン その不都合な真実(本)』竹林軒出張所『新型コロナとワクチンのひみつ(本)』竹林軒出張所『ワクチン副作用の恐怖(本)』