ブログトップ | ログイン

竹林軒出張所

chikrinken.exblog.jp

『“幸せ”に支配されるSNSの若者たち』(ドキュメンタリー)

“幸せ”に支配されるSNSの若者たち
(2021年・仏La feel good company)
NHK-BS1 BS世界のドキュメンタリー

SNSがむしばむ若者の生活

『“幸せ”に支配されるSNSの若者たち』(ドキュメンタリー)_b0189364_10223161.jpg SNSにはまってなかば依存状態になっている人々(特に若者世代)が増えているらしいが、このドキュメンタリーではフランスの事例を紹介し、人々がSNSにはまる動機や背景を解明していく。このドキュメンタリーで中心的に扱われるのが若者たちだが、これは彼らがSNSの害悪の影響をもっとも受けていると考えられることからピックアップされたものである。
 最初に登場するある若者(女性)は、インスタグラムに自撮り写真を投稿し、自分が素敵な人間で素晴らしい生活を謳歌していることをアピールしている。これに対して、世間の人々が「いいね」ボタンを押して支持してくれるのが喜びだというのだ。だがこの投稿生活も少しずつ行き過ぎの状態になっており、支持を集めんがための演出を多数加えるようになって、結局SNSの投稿に振り回される生活を送っているという始末で、脱けるに脱けられない状況になってしまっている。
 次に出てくる人は、SNSで出てくる「美しい」人々の画像が「普通」で「標準」だと思い込んでしまい、そこから外れている自分を愛せなくなってしまったティーンエイジャーである。自分の姿を醜いと感じ、人によっては希死念慮も出てくるという。それなのにSNSのチェックを怠るのをやめられない。こちらも脱けるに脱けられない状況になってしまっている。
 他に、依存症治療を受けているSNS依存症のティーンエイジャーも出てくる。SNSにはこのように依存傾向があり、その犠牲になるのは若者が中心である。本来であれば事業者が何らかの依存防止策を取らなければならないが、実際のところ彼らは(自らの利益のために)意図的に依存状態を生み出すシステムにしているのだという。要するにネットは無法地帯になっているというわけで、こういう状態であることについてもっともっと啓発していかなければならないという結論に落ち着くわけである。
 日本でも同じような若者や人々が増えているわけで、決して他人事ではない問題である。こういうドキュメンタリーが問題解決の一助になれば良いと思うが、おそらくSNSにはまっているような人々がこういう硬派な番組を見ることはないんだろう。
★★★☆

参考:
竹林軒出張所『#フォロー・ミー(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『スマホ脳(本)』
竹林軒出張所『僕らはそれに抵抗できない(本)』
竹林軒出張所『脱ネット・スマホ中毒(本)』
竹林軒出張所『スマホ依存から脳を守る(本)』
竹林軒出張所『データに溺れて…(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『栗城史多の見果てぬ夢(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『SNS暴力(本)』
竹林軒出張所『ソーシャルメディアの“掃除屋”たち(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『“ネットいじめ”の脅威(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『#ジョニー・デップ裁判(ドキュメンタリー)』

by chikurinken | 2022-11-07 07:22 | ドキュメンタリー
<< 『なぜ仕事がツライのか』(ドキ... 『エドガー・アラン・ポー 20... >>