メルケルが残したもの 16年間の足跡
(2020年・仏Magneto presse)
NHK-BS1 BS世界のドキュメンタリー
メルケルの半生をざっと紹介
かねがね政治家は女性がやった方が良いと思っているクチなんで、日本の状況ははなはだ嘆かわしい(国会議員の女性比率9.9%)限りで、日本の政治がいつまで経っても正しく機能しない原因の一つはその辺にあるんではないかと思っている。
ドイツの首相は永らく(16年間)、女性首相、アンゲラ・メルケルが務めていたが、この16年間でドイツの国際影響力は非常に高くなったというのが僕の実感である。メルケルは取り立てて派手な政治的パフォーマンスはしないが、実直に職務をこなし、必要なことはしっかりやっているというような印象である。そもそも政治家の役割は、派手なパフォーマンスをすることではないのだが、勘違いしている男どもが世界中に溢れているのが現状。しっかり仕事さえしてくれたら、誰がやっても構わないのだが、なかなかそういう人材は少ないようだ。女性が指導者を務める国々を見ていると、余計なことをやらず、必要な仕事だけをこなすという印象がある。やはり政治家は女性向きの仕事のようである。
さて、このドキュメンタリーは、アンゲラ・メルケルの半生を簡単に追いかけるという内容で、ニュースの1コーナー程度の浅めの内容である。
東ドイツの厳格な家庭で生まれ育ち、その後、ベルリンの壁崩壊、ドイツ統一を経験。やがて政治家に転身し、台頭して、ついには首相の座に就くという、一連の流れが紹介される。メルケルの半生を概観することはできるが、ほんの側面のみを抽出したような内容で、少しもの足りない。ましかし、45分のドキュメンタリーなんで、こんなものかとも思う。いずれにしても、政治家には女性が向いているという僕の信念を裏付ける作品であったことは確かである。
★★★参考:
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