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竹林軒出張所

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『コロナ禍の9割は情報災害』(本)

コロナ禍の9割は情報災害
withコロナを生き抜く36の知恵

長尾和宏著
山と渓谷社

ワイドショーを見ずに歌番組を見ろ
ということらしい


『コロナ禍の9割は情報災害』(本)_b0189364_21364684.jpg 竹林軒出張所『コロナ自粛の大罪(本)』にも登場している、尼崎の「町医者」、長尾和宏の著書。
 コロナ禍の問題点やどういう生活を送れば良いか、歩くことが人間の生活にとってどれほど役に立つかが36の項に渡って記述されるが、全般的にエッセイみたいなたたずまいになっている。コロナ禍の問題点については、『コロナ自粛の大罪』での主張とほぼ同じで、これについては、あちらの本を読んでいれば特に目新しさは感じない。要は、コロナ禍は、新型コロナウイルス自体よりも現在の政策の方に問題があり、それが結果的にコロナウイルス以上に人々の生活に悪影響を与えているため、新型コロナウイルスによる感染症を現在の2類相当から5類相当(インフルエンザと同等)に格下げして、指定感染症から外すべきとしている。市民もできるかぎり元の生活に戻れるようにすべきとする。
 著者は、尼崎で長尾クリニックを開設し、往診にも当たっているという奇特な人。今回のコロナ騒動に対しても、新型コロナに感染した可能性のある人に対して、屋外テントでPCR検査を実施し、「町医者」としてコロナに接している。従って新型コロナの病毒性の印象については、直接自身で接したコロナ患者からの判断であり、それなりに説得力を持つものと考えられる。
 著者は、他の著書でもそうだが、「歩くことこそ健康に良い」ということを提唱しており、歩けば病気の9割が治るというのが持論である。「9割」という言葉が好きなのか、今回のタイトルも「コロナ禍の9割は情報災害」ということになっている。テレビのワイドショーなどが必要以上にコロナの恐怖を煽っているため、今みたいな異常な同調圧力が蔓延しているのだという主張である。新型コロナウイルスの本質を正しく理解すればまったく怖がる必要もないし、そのためには5類相当にして、町中の一般的なクリニックが診察治療に当たれるようにしなければならない。そうすることで異常な同調圧力もなくなるとする。
 お説ごもっともでまったく異論はないが、本の内容は少々薄めだと感じる。『コロナ自粛の大罪』の長尾氏の章の方がよくまとまっていて、論の鋭さも感じた。どちらか一冊ということであれば『大罪』の方がお勧め。
★★★☆

参考:
竹林軒出張所『コロナ自粛の大罪(本)』
竹林軒出張所『医者が飲まない薬(本)』
竹林軒出張所『子どもへのワクチン接種を考える(本)』
竹林軒出張所『コロナパンデミックは、本当か?(本)』
竹林軒出張所『コロナ利権の真相(本)』
竹林軒出張所『薬害「コロナワクチン後遺症」(本)』
竹林軒出張所『新型コロナワクチン 副作用が出る人、出ない人(本)』
竹林軒出張所『新型コロナとワクチンのひみつ(本)』
竹林軒出張所『ワクチン幻想の危機(本)』
竹林軒出張所『PCRは、RNAウイルスの検査に使ってはならない(本)』
竹林軒出張所『新型コロナとPCR検査の真相(本)』
竹林軒出張所『イベルメクチン(本)』
竹林軒出張所『新型コロナ考……または統計の読み方』

by chikurinken | 2021-09-15 07:36 |
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