『夜廻り猫 (1)』（本）

夜廻り猫 (1)
深谷かほる著
講談社

これも社会の縮図

　泣いている人の話を聴く猫（名前は遠藤平蔵で、人の言葉を話すことができるという設定）が主人公の8コママンガ。元々はツイッターに発表されたものらしく、第1巻の本書には101＋1話を収録する。
　現代社会で生きづらさを抱える大勢の人々や猫たちが登場し、彼らを通じて社会の歪みが映し出されるという構成である。
　絵は、ツイッターで発表したものということで雑ではあるが（元々はいたずら書きだったとのこと）、決して下手ではない。また、それぞれの話の扉にその話のテーマを描いた絵があり、こちらは丁寧に描かれており、魅力的である。現時点で7巻ぐらいまで出ており人気作品のようであるが、僕はこの巻だけで結構。
★★★☆

参考：
竹林軒出張所『フルーツ宅配便 (1)（ドラマ）』
竹林軒出張所『貧乏まんが（本）』
竹林軒出張所『最貧困女子（本）』