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竹林軒出張所

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『レコードと万年筆』(ドキュメンタリー)

レコードと万年筆
(2020年・岩手めんこいテレビ)

映画の関連企画なのか

『レコードと万年筆』(ドキュメンタリー)_b0189364_17381819.jpg 岩手県一関市にあるジャズ喫茶「ベイシー」の店主、菅原正二に密着するドキュメンタリー。現在『ジャズ喫茶ベイシー』という映画が公開されているらしいが、それにちなんだ企画のようだ。
 「ベイシー」は知る人ぞ知るジャズ喫茶であるが、そのオーナーも知る人ぞ知る存在。元ジャズ・プレイヤーで、ジャズ評論も書いているという異色の存在らしい。ジャズ喫茶「ベイシー」も創業してから50年になるということで、これまでカウント・ベイシーをはじめ、ヘレン・メリルやエルヴィン・ジョーンズなど、多彩な演奏家を迎えている。海外からの客もあるらしく、すでにこの喫茶店自体が伝説になりつつあるのか。
 そんな「ベイシー」、このドキュメンタリーの撮影時はコロナ危機で休業状態だが、オーナーの菅原は、敬愛する野村胡堂の記念館に訪れたりして感動を新たにする……というようなそういう内容のドキュメンタリーである。
 菅原正二という人に親近感を持てれば面白いドキュメンタリーと感じるかも知れないが、このドキュメンタリーに現れる菅原氏については僕自身あまり親近感を持てなかった。そもそもオーディオの音にこだわるという人(この菅原正二という人もそう)に対して、あまり親近感を憶えない。基本的にこの作品、菅原正二の魅力を伝えるというようなコンセプトなので(たぶん)、それが伝わらなければ、半分失敗ということにもなるのだろうか。いずれにしても菅原正二という人、とっつきにくそうな頑固親父という印象で、あまりお近づきになりたくないタイプの人とお見受けした。もちろんこれは、このドキュメンタリーを通じたイメージなんで、実際の人物はまた別かも知れない。事実、彼と実際に接した人に聞いたところ、割合気さくな人だったということだった。やはりこのドキュメンタリー、そういう点で失敗だったかな。
★★★

参考:
竹林軒出張所『ラジオの話 その1 エルヴィン編』
竹林軒出張所『マイルスvsコルトレーン(本)』
竹林軒出張所『コルトレーン ジャズの殉教者(本)』
竹林軒出張所『巨匠たちの青の時代 マイルス・デイビス(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『輸入CDはウラシマ状態』
竹林軒出張所『輸入DVDもプチ・ウラシマ』
竹林軒出張所『ジャズの輸入DVD続編』

by chikurinken | 2020-11-16 07:37 | ドキュメンタリー
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