ティファニーで朝食を(1961年・米)
監督:ブレイク・エドワーズ
原作:トルーマン・カポーティ
脚本:ジョージ・アクセルロッド
音楽:ヘンリー・マンシーニ
出演:オードリー・ヘプバーン、ジョージ・ペパード、ミッキー・ルーニー、パトリシア・ニール
ちょっとトレンディドラマ風
トルーマン・カポーティの同名タイトル小説を映画化したもの。ティファニ自体は宝石店であるため、『ティファニーで朝食を』というタイトルには多分に違和感を持つが、ティファニーで朝食を食べるようなご身分という意味のセリフが劇中にあった。冒頭にヘプバーンがティファニーのウィンドー前でクロワッサン(?)を食べるシーンが入っていたが、ああいうイメージなのだろうか。ただ、店の前でパンを食べるというのは、あまり金持ちのイメージではない。正直なところ、これについてはなんだかよくわからない。
ストーリーは、自由奔放な若い女性、ホリー(オードリー・ヘプバーン)と、同じアパートメントに住む売れない作家、ポール(ジョージ・ペパード)との出逢い、そして二人の交流を軸に進む。ホリーがあまりに自由奔放で、現実感に欠けるのが難点であるが、それなりに感動的な恋愛映画に仕上がっている。
今回見るのは二度目だったが(前に見たのは35年前)、ミッキー・ルーニーが演じる怪しい日本人、ユニオシと、ヘプバーンが「ムーンリバー」を歌うシーン、ラストシーン以外まったく憶えていなかった。確かに内容が地味で、すぐにでも忘れてしまいそうな作品ではあるが、カポーティの作品だと思えばそれらしい味わいもあるというもの。ともあれ、あらためて見るほどの作品ではなかったかなとも感じる。
★★★参考:
竹林軒出張所『カポーティ短篇集(本)』竹林軒出張所『アラバマ物語(映画)』