ラグビー 永遠のライバル史
(2019年・ニュージーランドDesert Road/Hit+Run)
NHK-BS1 BS世界のドキュメンタリー
イングランドから
ニュージーランドへの道
ラグビー・ワールドカップが日本で開催されるということで、ラグビー関連のドキュメンタリーが何本か放送された。これもその1本で、内容はもっとも充実していた(と思う)。
言ってみればラグビー史をまとめたようなドキュメンタリーである。元々、イングランドの(上流階級の)パブリックスクールで行われていたラグビーは、その後ウェールズにまで拡散し、ウェールズでは炭鉱労働者がラグビーを行うようになった。またスコットランド、アイルランドでも、ラグビーが行われるようになり、それぞれの国の間で対抗意識が芽生えて、やがて対抗戦(テスト・マッチ)が行われるようになった。その後、英連邦のニュージーランドでもラグビーが盛んになる。先住民族のマオリ族の伝統と結びつくことで独特の進化を遂げるようになり、ニュージーランドはラグビーの一大強国にのし上がっていった……というような話である。
ニュージーランド製のドキュメンタリーであるため、英国内でのラグビーの普及からニュージーランドでの定着に至るまでの旅路みたいになっているのは仕方がない。だが、ニュージーランド・ラグビーが世界のトップである現状から見れば、それについての違和感はまったくない。ラグビーの発祥のあたりが描かれていればもっと良かったと思うが、それでも面白い視点は随所にあって、見所は多かった。
★★★☆参考:
竹林軒出張所『日本代表 “奇跡”の先へ(ドキュメンタリー)』竹林軒出張所『クリケットで世界へ(ドキュメンタリー)』竹林軒出張所『W杯予選の最も熱い日(ドキュメンタリー)』竹林軒出張所『引き裂かれたイレブン(ドキュメンタリー)』