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竹林軒出張所

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『旅するダンボール』(映画)

旅するダンボール(2018年・pictures dept.)
監督:岡島龍介
撮影:岡島龍介
編集:岡島龍介
ナレーション:マイケル・キダ(ドキュメンタリー)

主人公の人間的な魅力が一番の売り

『旅するダンボール』(映画)_b0189364_21230325.jpg 島津冬樹というダンボール・アーティストを主人公にしたドキュメンタリー。
 この人、ダンボール箱を使って財布やカード入れを作るという活動をしている。現在その活動が一部で評価されているらしく、新国立美術館で1個1万円で売られているらしい。あちこちでワークショップを開くなどという活動も行っている。
 このドキュメンタリーでは、こういった活動が紹介される他、島津が気に入っているダンボール(徳之島のじゃがいものもの)の製作者を訪ねるなどという旅にも密着する。だが言ってみれば、本当にこれだけのドキュメンタリーなんで、島津の人間的な魅力が、このドキュメンタリーの一番の売りということになるんだろう。僕は彼に特に関心を持たなかったし、彼の作品についてもそれほどの感慨は持たなかったため、このドキュメンタリーを存分に楽しむというところまでは行かなかった。
 なおこのドキュメンタリー、会話やインタビューなど中身のほとんどは日本語だが、なぜかナレーションだけが英語で、大変違和感がある。てっきりアメリカ製の作品なのかと思っていたが、製作者も日本人、製作会社も日本在のようである。最初から外に売り込むことを意識してつくったのかも知れないが、だがそれだったら売り込む段階でナレーションだけ入れ替えたら済むことである。日本向けの作品にナレーションを入れるってんだったら日本語で入れるのが筋で、そちらの方が利便性の点でもはるかに良いんじゃないかと思うが。もっともナレーションが日本語であったとしても、この作品に対する印象がまったく違うなどということはきっとないだろう。
★★★

参考:
竹林軒出張所『ハーブ&ドロシー アートの森の小さな巨人(映画)』

by chikurinken | 2019-08-07 07:22 | 映画
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