愛を科学する(2018年・独a&o buero)
NHK-BS1 BS世界のドキュメンタリー
愛の科学・入門編 人が愛情を感じているときに脳内でどうなっているか、身体にどういう変化が起こっているか、幼少時に愛情を受けないとどうなるかなどについて雑多に紹介するドキュメンタリー。
結論を言ってしまえば、愛情を感じるとき、脳内でオキシトシンというホルモンが分泌されており、これがさらに愛情を深める役割を果たす、というようなこと。互いに不信感を持っている夫婦でもオキシトシンを吸引することで態度が変わるというような実験も紹介されている。
また幼少時に母猿から引き離され愛情を受けなかった猿の実験映像も出てくる。この猿が周囲に適用できないまま成長して早死にしたなどという解説が入り、幼少時に愛情を受けないとこうなるという状況が紹介されるわけが、猿とは言え見ていて痛ましくなる。こんな実験をやっても良いものか疑問に感じる。
体臭も愛情に大きな役割を果たすという指摘はやや目新しさがあったが、総じて近年よく報告されているような事情で、目新しさには欠ける。もちろんこういった話についてあまり聞いたことがないという人であれば、入門編として一定の役割を果たすかも知れない。それでもエピソードの見せ方が雑然としていてしまりがないという印象は残る。まあ、それなりのドキュメンタリーということか。
★★★参考:
竹林軒出張所『エロティシズム(本)』竹林軒出張所『あなたの脳は男性?女性?(ドキュメンタリー)』竹林軒出張所『遊びの科学(ドキュメンタリー)』