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竹林軒出張所

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『天才ガウディの謎に挑む』(ドキュメンタリー)

サグラダ・ファミリア 天才ガウディの謎に挑む
(2019年・NHK)
NHK総合 NHKスペシャル

サグラダ・ファミリアの今

『天才ガウディの謎に挑む』(ドキュメンタリー)_b0189364_16141939.jpg スペイン、バルセロナにあるアントニー・ガウディ作のサグラダ・ファミリア教会についてのドキュメンタリー。前に放送されたNHKのドキュメンタリー、『ガウディの遺言 サグラダ・ファミリア100年の夢』(2016年作)と内容は似ている。
 サグラダ・ファミリアは、19世紀後半に着工したがいまだに建設が続いているという、現代の発想から考えると非常に悠長な建造物。このサグラダ・ファミリア、現在目にする姿もまだ完成からはほど遠いという状況で、最終的には中央部に170mを越す尖塔(イエスの塔)が建つことになっている。この塔を含むすべての建造物を2026年のガウディ没後100年を目途に完成させようと目論んでいるというのが現状らしい。
 このイエスの塔の内装を手がけているのが、芸術工房監督の外尾悦郎氏である。ガウディが構想していたデザインについては、その資料の多くがスペイン内戦で失われたため、この外尾氏の仕事は、残されたその他の資料やできあがっている建造物から推測して、ガウディの構想に近いものを再現するというもので、建築家というよりも史料研究家あるいは芸術家の仕事に近い。これまでも雲を掴むような仕事であったが、このイエスの塔は格別らしく、日夜手探りの状態が続いていた。ところが近年、ガウディの構想時の資料が大量に残されていることが判明し、仕事の進展に拍車がかかっているという状況で、2026年完成という計画も現実味を帯びてきたという、そういった様子が紹介される。ただしこのイエスの塔自体、現在できあがっている大聖堂の上に設けるという設計のため、いろいろと難しさもあるということで、なかなか一筋縄には行かないかも知れない。予断は許さない状況である。もちろん、僕のようなまったく無関係の第三者にとっては、しょせん他人事であり、これが納期に間に合おうが間に合うまいがまったく構わないわけであるが。
★★★☆

参考:
竹林軒出張所『ガウディの遺言(ドキュメンタリー)』

by chikurinken | 2019-01-26 07:13 | ドキュメンタリー
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