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竹林軒出張所

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『すばらしい蒸気機関車』(映画)

すばらしい蒸気機関車
(1970年・たかばやしよういちプロ)
監督:高林陽一
脚本:高林陽一
撮影:高林陽一
音楽:大林宣彦
ナレーション:見上良也(ドキュメンタリー)

音楽の違和感だけが耳に付いた

b0189364_18021830.jpg 日本国内のいろいろな蒸気機関車を紹介するドキュメンタリー。「日本国有鉄道が現有する記録を基に自由に構成したもの」というコンセプトらしい。全国で撮影された蒸気機関車の映像を編集して、1本の作品にしましたというのがこの作品である。
 特定の線ごとにある程度まとめられた映像集が小編みたいな感じで繋げられている。登場する主な機関車は、B20、C61(鹿児島機関区)、C57(宮崎機関区)、C55、D60、D50(筑豊本線)、D51(大畑ループ線)、C59、C62(呉線)、C58、9600(宮津線)、D51、C58(伯備線)、C57、D51(山陽本線)C11、C57、8620(梅小路機関区)、C58(奈良線)、C60(熊本機関区)、D51、D60、D50(直方機関区)、C12(西舞鶴機関区)、C56(木次線)、C11(倉吉線)、9600(米坂線)、8620(花輪線)。その間に、機関車の説明、動輪がどうとか製造台数が何台だったとかそういった解説が入る。また途中に、女性モデルと機関車を一緒に映したプロモーションビデオ風の映像が入る。背景には機関車の歌が入り、さながらカラオケの背景映像みたいなクリップが出てくる(杉田靖子という人が歌っているらしい)。歌も変だし、この映像も演出の意図がよくわからない。
 音楽は、無名時代の大林宣彦が担当しているらしいが、総じてかなり違和感のある(恥ずかしさを感じる)音楽である。冒頭からして「うれしいひな祭り」の替え歌みたいな音楽が耳に付く。プロモーションビデオ風のシーンに登場した「す・ば・ら・し・い・機関車よ〜」と繰り返すテーマ曲(みたいな歌)もかなり奇妙な感じがある。音楽の主張が強すぎて映像に合っていないと感じる。
 映像は先ほども言ったように蒸気機関車とその周辺の風景ばかりで、蒸気機関車ファンには垂涎の映像かも知れないが、僕のような門外漢にとっては実に退屈なシーンが続く。周辺風景の映像は確かに懐かしさを誘うが、どの機関車も僕には同じに見えるし、まったくもって面白さは感じない。釜に石炭をくべるシーンは小さな子どもの頃から好きだった(なぜか知らない)ため、そのシーンはほぼ唯一心地良かった。また映像は、概ね春夏秋冬の順に並べられていて、季節感を感じられるようにはなっている。
 先ほども言ったように、鉄道好きには堪らない映画なんだろうが、僕にとっては音楽の違和感だけが耳に付いたのだった。やはり鉄道マニア向けの映画なんだろうなと思う……ま、当然だが。
★★★

参考:
竹林軒出張所『ある機関助士(映画)』
竹林軒出張所『裸の太陽(映画)』
竹林軒出張所『さびしんぼう(映画)』

by chikurinken | 2018-11-26 07:01 | 映画
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