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竹林軒出張所

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『時間が止まった私』(ドキュメンタリー)

時間が止まった私 えん罪が奪った7352日(2017年・NHK)
NHK総合 NHKスペシャル

冤罪による犠牲の実際

b0189364_17272614.jpg 1995年、大阪の住宅街で火災が起こり、出火元の家で逃げ遅れた女児が死んだ。その後警察の捜査で、母親が保険金目当てで娘を殺したとされ、その母親は無期懲役で収監される。だが事件発生から20年後この母親の冤罪が判明し、釈放されることになる。しかしその20年は、彼女にとって30〜40歳台の貴重な時間であり、なおかつ息子とも離れ離れ、父母とも精神的に離れてしまう(収監中、父が再三彼女に罪を認めろと迫ったためである)。誤認逮捕が奪った時間は、一人の人生にとって決して軽くないのであった。
 このドキュメンタリーでは、誤認逮捕され人生を奪われたこの青木惠子さんの解放(出所)後の混迷の人生を追う。家族と引き離されて収監されることが人の人生にどれほどの影響を及ぼすか、あらためて知らしめられる。また警察、検察が展開した杜撰な捜査にも憤りを覚える。(本当の犯人が誰であるかに関係なく)誰かが犯人として収監されたらそれで良いという彼らの姿勢が見えるようである。実際、世間には冤罪がごまんとあると聞くし、そういう意味ではこのケースは無罪判決が出たため、まだましだったとも言える。日本国には、憲法云々より司法改革の方がまず第一に必要ではないかと思えるが如何であろうか。
★★★☆

参考:
竹林軒出張所『約束 名張毒ぶどう酒事件 死刑囚の生涯(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『ふたりの死刑囚(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『検事のふろしき(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『私は屈しない 特捜検察と戦った女性官僚と家族の465日(ドラマ)』

by chikurinken | 2018-02-10 07:27 | ドキュメンタリー
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