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竹林軒出張所

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『駅馬車』(映画)

駅馬車(1939年・米)
監督:ジョン・フォード
原作:アーネスト・ヘイコックス
脚本:ダドリー・ニコルズ
音楽:ボリス・モロス、リチャード・ヘイグマン、W・フランク・ハーリング、ジョン・レイポルド、レオ・シューケン
出演:ジョン・ウェイン、トーマス・ミッチェル、クレア・トレヴァー、ルイーズ・プラット、ジョン・キャラダイン

b0189364_17302402.jpg西部劇の見本

 ジョン・ウェインの出世作で、西部劇の見本みたいな映画。
 インディアン(先住民)アパッチ族のジェロニモが、入植者に対して反乱を起こしたという設定の時代背景である。ローズバーグという町に向かう定期乗合馬車は、途中、ジェロニモが出現する地域を通過するため、運行するかどうか危ぶまれるが、結局出立することになる。途中まで騎兵隊が警備することになるが、途中から任務のために帰還するということで、乗合馬車の単独行になる。馬車に乗り合わせた人々は、それぞれ背景を持ち、互いにさまざまな感情を持っていて、いろいろ揉めたりするが、そういった状況でついにインディアンの襲撃に遭う……という映画。
 何より、乗合馬車の乗員とインディアンが闘うシーンが出色で、映画史の中でも圧巻のシーンである。ストーリー自体は『荒野の決闘』『黄色いリボン』を合わせたようなもので、今となっては意外性はあまりないが(ちなみにこちらがオリジナル)、割合凝ったプロットになっていて、最後はなかなか心地良さが残る。
 ただし映画では、馬車に乗り合わせる賭博師ハットフィールドの正体が最後までよくわからず、何だかモヤモヤが残る。また、同じく乗り合わせる銀行家ゲートウッドの行動にもあまり必然性を見出せなかったが、もう少し説明が必要だったのではないかと思う(原作ではしっかり描かれているようだ)。
 元々、主人公のリンゴにゲイリー・クーパー、ヒロインのダラスにマレーネ・ディートリヒを当てる予定だったが、低予算だったためにまだ売れていないジョン・ウェインとクレア・トレヴァーが割り当てられたという(Wikipedia情報)。結果的にジョン・ウェインはこの映画で大当たりし、ハリウッド映画に欠かせない存在になったというのも皮肉なものである。
 今回見たのは、BSで放送されたものだったが、画面の揺れなどもなくモノクロ画像が非常にきれいだった。おそらくデジタルリマスター版だったのではないかと思われる。
1939年アカデミー賞助演男優賞、作曲・編曲賞受賞
★★★☆

参考:
竹林軒出張所『荒野の決闘(映画)』
竹林軒出張所『黄色いリボン(映画)』
竹林軒出張所『リオ・グランデの砦(映画)』
竹林軒出張所『タバコ・ロード(映画)』

by chikurinken | 2017-11-25 07:30 | 映画
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