夏目漱石の妻 (1)(2016年・NHK)
演出:柴田岳志、榎戸崇泰
原作:夏目鏡子
脚本:池端俊策、岩本真耶
出演:尾野真千子、長谷川博己、黒島結菜、満島真之介、竹中直人、舘ひろし
10月からの新ドラマの中では唯一期待できそう
夏目鏡子の『漱石の思い出』が原作のドラマ。夏目鏡子は、言うまでもなく夏目漱石の細君である。家族から見た漱石がどんなであるかよくわかるんで、漱石に関心のある向きには非常に興味深い本であるが、今回NHKがそれを原作にドラマを作った。意欲的である。
主演の鏡子を尾野真千子、漱石を長谷川博己が演じるが、ドラマ自体は並みの部類かなと思う。ただし原作がやはり強烈であるため、今後漱石の狂気ぶりが描かれるようになると、面白い展開になりそうである。
第1回目は結婚、そしてその後の熊本時代で、鏡子が自殺未遂を企てるというエピソードも盛り込まれており、なかなか目が離せない。漱石の人間性も良く表現されていて面白くなりそうである。ただし長谷川博己の漱石はどうもなんだかピンと来ない。この人、漱石と言うより尾崎紅葉の方がよく似合ってる(というかよく似ている)と思うがどうだろう。
★★★☆参考:
竹林軒出張所『夏目漱石の妻』(2)〜(4)(ドラマ)』竹林軒出張所『漱石悶々(ドラマ)』竹林軒出張所『吾輩は猫である(映画)』竹林軒出張所『こころ(本)』竹林軒出張所『三四郎(本)』竹林軒出張所『草枕(本)』竹林軒出張所『坂の上の雲 (1)〜(13)(ドラマ)』竹林軒出張所『ストレンジャー 上海の芥川龍之介(ドラマ)』