天国から来たチャンピオン
(1978年・米)
監督:ウォーレン・ベイティ、バック・ヘンリー
原作:ハリー・シーガル
脚本:エレイン・メイ、ウォーレン・ベイティ
出演:ウォーレン・ベイティ、ジュリー・クリスティ、ジェームズ・メイソン、ジャック・ウォーデン
天然ベイティの魅力
元々は舞台劇(『天国は待ってくれる』)がオリジナルで、その後1941年に一度映画化され(
『幽霊紐育を歩く』
)、それがさらに78年にウォーレン・ベイティによってリメイクされたのがこの映画(だそうだ)。
死んだフットボール選手が甦って現世で活動し直すという実にありきたりで使い古されたストーリーではあるが、ディテールがしっかり作られているため、陳腐な印象はない。またさまざまなエピソードが面白く、主演のウォーレン・ベイティがちょっと天然なのも良い味になっている。80年代以降のアメリカ映画みたいに殺伐とした雰囲気もないため、家族でゆっくり楽しんで見るというような楽しみ方もできる。視聴後の感覚も爽やかで、そういう意味では往年のハリウッド映画らしい映画と言える。
ウォーレン・ベイティは主演の他、監督や製作、脚本にも関わっており、監督としてはこれが初作品になる。この3年後『レッズ』を監督して、オスカー監督になるが、その彼の才能があちこちに垣間見えるなかなかの秀作である。
★★★☆参考:
竹林軒出張所『俺たちに明日はない(映画)』竹林軒出張所『華氏451(映画)』竹林軒出張所『普通の人々(映画)』竹林軒出張所『ジョーイ(映画)』