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竹林軒出張所

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『ロリータ』(映画)

ロリータ(1962年・英)
監督:スタンリー・キューブリック
原作:ウラジミール・ナボコフ
脚本:ウラジミール・ナボコフ
出演:ジェームズ・メイソン、スー・リオン、シェリー・ウィンタース、ピーター・セラーズ

セラーズとキューブリックの関係は
この映画から始まった?


b0189364_8384421.jpg ロリータ・コンプレックスという術語の元になったナボコフの小説『ロリータ』の映画版。監督はなんとスタンリー・キューブリック。この映画を見たのは別に僕がロリコンであるためではなく、キューブリックつながりからである。念のため。現在あちこちの劇場でキューブリック作品を上映しているため、それにあやかって僕も何本か見てみようと思った次第。で今回『アイズ ワイド シャット』と本作を見たというわけ。
 いい年をした男が少女(原作では12歳)に恋し、その関連でいろいろと起こるという、まそういった話だが、映画ではその少女が高校生の設定になっているため、あまりセンセーショナルな要素はない。製作時にさすがに問題あるだろうということで少女ロリータの年齢を上げ、しかもセックスシーンは描かなかったという話のようで、なんだか食い足りない。ただの痴情話で終わってしまったのは少々残念である。腰が引けてしまうとろくなものが出来ないという良い例である。
 主人公のハンバートを演じるのはジェームズ・メイソン、ロリータを演じるのは、これがメジャーデビューとなったスー・リオン。スー・リオンが演じるロリータはどちらかというと小悪魔的というよりクソガキ的で(個人的には)魅力をあまり感じない。キャスティングでは何よりピーター・セラーズが「天才」作家を怪演しており、セラーズらしく複数の人間を演じ分けている(厳密には複数ではないんだが)。ホテルのバルコニーでのメイソンとセラーズの会話は奇妙奇天烈で、この映画の見所の一つ。異才、キューブリックの演出が光るシーンである。この映画の後、キューブリックは『博士の異常な愛情』を撮るが、主演がピーター・セラーズで、3役を演じているのはこの映画からの流れではないかと推測される。
★★★☆

参考:
竹林軒出張所『アイズ ワイド シャット(映画)』
竹林軒出張所『博士の異常な愛情(映画)』
竹林軒出張所『フルメタル・ジャケット(映画)』
竹林軒出張所『スパルタカス(映画)』
by chikurinken | 2015-09-26 08:39 | 映画
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