何気なくニュース番組なんかを見ていると、大学時代の同級生がコメンテーターとしてシレッと登場するということがこれまで何度かあった(みんな偉くなっておるみたいで)が、今日はもっとビックリ。長年消息がわからなかった幼なじみがNHKのドキュメンタリーに登場したんだから。
その番組というのは、
『ゴジラ生誕60年 日本の特撮 驚異の技』というドキュメンタリーで、円谷英二以来の日本の特撮技術を紹介するという、別段どうということのないプログラム。そこにミニチュア製作会社(マーブリング・ファインアーツ)の代表が登場してきた。僕はそのとき、テレビを見ていて思わず
「のりやん!」と叫んでいたのだった。その人こそ、岩崎憲彦って人で、風貌も雰囲気もあまり変わっていないんですぐにわかったのだが、僕は幼い頃、この人によく遊んでもらって、釣りやマンガの手ほどきを受けていたのだった。他にも何か面白そうなことをいろいろ僕にもたらしてくれた人だった。尊敬すべきあんちゃんという感じの人で、この人を含めて、近所の子どもたちと一緒に野球をやったりあちこちをかけずり回ったりしたのだった。

のりやんについては、あちらが高校生(こちらが中学生)のときまでつきあってもらったが、高校卒業後についてはほとんど消息を聞いておらず、何をしているか気になっていたのだ。噂によると、当時、佐藤純彌監督の映画に下っ端として参加したという話だけ聞いたが、実際にこの映画を見てみたところ、タイトル・ロールでは名前を見つけられなかった。それがいきなり、日本を代表するミニチュア製作会社の代表であるということがわかったんだから、うれしいなんてもんじゃない。昔から非常に器用でしかもユニークな人だったんで、何か大きなことをやっているんじゃないかという期待はあったのだ。僕も今みたいに底辺で蠢いていないで、そろそろやることをやらなけりゃ、顔を会わせることさえできないな……などと大きな刺激を受けたのだった。
参考:
竹林軒出張所『空海(映画)』