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竹林軒出張所

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『アオイホノオ』(1)〜(6)(ドラマ)

アオイホノオ(2014年・テレビ東京)
演出:福田雄一
原作:島本和彦
脚本:福田雄一
出演:柳楽優弥、山本美月、安田顕、ムロツヨシ、中村倫也、浦井健治、黒島結菜、大水洋介、足立理

オタク色も濃いが主人公も濃い
'10年代ドラマの金字塔になるか?


b0189364_7365665.jpg 今こんな面白いドラマをやっているんだということを多くの人に知らせたい……そういうドラマである。全11回のうち、もうすでに6回終わっているが、ドラマ好き・映画好きの方には是非一度覗いていただきたいと思う。
 原作は島本和彦の自伝的マンガ『アオイホノオ』で、元ネタは彼の大学生時代の話だと思われる(どこまでが作り話かはわかりかねる)。主人公の焔モユルは、大阪芸術大学(原作では大作家芸術大学)に通う大学生で、クリエイターを目指す熱い男である。おそらく作者の投影であろうことは言うまでもない。原作では永井豪のキャラクター風のたたずまいであるが、ドラマでも柳楽優弥が同じようなメークをしており、非常に暑苦しい男ができあがっている。モユルの同級生には、後に『エヴァンゲリオン』を作る庵野秀明、『オネアミスの翼』の監督、山賀博之、後に『プリンセスメーカー』を手がける赤井孝美、マンガ『ネコじゃないモン!』の作者の矢野健太郎らがいて、ほぼ実名で登場してくる(個人的には庵野秀明以外は知らなかったが)。どのキャラクターも独特の個性を持っており、ドラマではそれぞれの役者が快演している。
b0189364_7375240.jpg 全体的にマンガ的な表現が多いドラマで、マンガをそのまま実写にしたような大げさな演出が多いが、どれもズバリとはまっていて、見ていて白けてしまうような要素はまったくない。焔モユル風に言うならば「うーむ、弱点が見つからん!」という感じ。
 モユルの周辺にいる他のキャラクターも戯画的だが、これがまたあるあるネタを体現しているような面白さである(トンコさんの天然ぶりと津田ヒロミのノーテンキぶりが個人的にはまった)。全体的にバカバカしいものを真剣に作って作品として昇華するというようなオタク的な面白さが随所に散りばめられていて(こういうところは映画『鴨川ホルモー』などと共通する)、感心しきり。また、あちこちに古いアニメやマンガのパロディがあり、そういう知識があるといっそう楽しめるようだ。この後、岡田斗司夫なんかも強烈なキャラクターとして登場してくるようで、ちょっと楽しみである。今考えると、当時の島本和彦の周辺はなかなかすごい才能が集まっていたんだなと実感する。同時に、今のテレビ東京の深夜枠もすごみを感じさせる。
★★★★

参考:
竹林軒出張所『アオイホノオ (7)〜(11)(ドラマ)』
竹林軒出張所『アオイホノオ (2)〜(4)(本)』
竹林軒出張所『女子ーズ(映画)』
竹林軒出張所『聖☆おにいさん(映画)』
竹林軒出張所『鴨川ホルモー(映画)』
竹林軒出張所『俺のダンディズム (4)〜(12)(ドラマ)』
竹林軒出張所『フルーツ宅配便 (1)(ドラマ)』
竹林軒出張所『LOVE理論(ドラマ)』
竹林軒出張所『アドリブの相乗効果 - 「YOUは何しに日本へ?」が面白い』
竹林軒出張所『「日本世間噺体系」テレビ版』
by chikurinken | 2014-08-27 07:38 | ドラマ
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