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竹林軒出張所

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『精進料理大全 〜大徳寺 禅と茶 もてなしの心〜』(ドキュメンタリー)

精進料理大全 〜大徳寺 禅と茶 もてなしの心〜(2005年・NHK)
NHK-BSプレミアム

b0189364_8454577.jpg貴重な映像アーカイブ

 大徳寺で本格的な精進懐石料理茶事を行い、それに日本在住のフランス人シェフ、パトリス・ジュリアン(毎日禅をやっているという日本通の方)が、大徳寺の和尚、林原美術館の館長らと招かれるという趣向のドキュメンタリー。なお亭主は表千家の方で、供される料理は、享保年間に実際に大徳寺で開催された茶事に習ってそれを再現したもの。
 前菜、ご飯、汁物、メイン・ディッシュ2品、デザートというラインアップで、これが随時、当時の作法に則って提供される。ちなみにメイン・ディッシュの1品目は湯豆腐の煮物。2品目は小さなかんぴょう巻、それにたくあん。2品目については重箱を開いたときにいきなりたくあんが出てくるので、てっきりたくあんがメイン・ディッシュかと思った。いずれにしても大層質素である。味はいろいろな要素が盛り込まれているようで、食べる楽しみを感じさせるもののようではある。食事として考えるとはなはだ物足りないが、しかし出てくるものが少しずつで、しかもある程度時間をかけていただくため、なんだか味覚が研ぎ澄まされて亭主の意図を十分味わえるような気もしてくる(端から見ている分には)。
b0189364_84694.jpg 番組では実際の茶会がうまく再現されてそれが映像化されているため、臨場感というのか、自分がその場に立ち会っているような気さえしてくる。僕自身は、面倒くさい作法が嫌なのでこのような茶事に参加したいとは思わないが、このドキュメンタリーを通じて、面倒くささなしで茶事を疑似体験できるのが非常に良い。それに、初めて茶事に参加したというジュリアン氏のコメントが鋭く、茶事の楽しみを十分伝えてくれていて、そういう意味でも貴重な映像になっている。精進料理の成り立ちや背景などを学習できるよう適切な解説が入っているのも○。『アメリ』の音楽が使われたりしていて、演出もちょっとおしゃれである。
★★★★

参考:
竹林軒出張所『和食 千年の味のミステリー(ドキュメンタリー)』
by chikurinken | 2014-04-15 08:46 | ドキュメンタリー
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