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竹林軒出張所

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『菌類のチカラが人類を救う』(ドキュメンタリー)

菌類のチカラが人類を救う(2013年・仏Les Films d’Ici)
NHK-BS1 BS世界のドキュメンタリー

見えない世界の見えない営み

b0189364_8114310.jpg カビをはじめとする菌類は、一般的にはあまり歓迎されていないが、実は、人間の生活にとってものすごいポテンシャルを持っているということを紹介するドキュメンタリー。もちろん、発酵食品やキノコは言うまでもないんだが、我々があまり意識していない部分でのすごい働きがこの番組のテーマである。
 まず、最初に菌類の特徴が紹介される。菌類は地中で大きなコロニーを築いて、植物の根にとりつくなどしてその植物と共生する。植物からは水分の供給を受け、逆に植物に対してはミネラルを提供する。こうして地中に広大なネットワークを築き、その中で情報や栄養素のやりとりをしているという。
 同時に菌類は、さまざまな有機物を分解して自らの栄養分にする。中には人間にとって有害な有機物まで分解するものまであって、すでに環境浄化にも利用されているという。また、菌類が有機物の分解のために放出する酵素に注目しこれを洗剤に利用するなどといった用途もあるらしい。さらに菌類の特有のネットワーク形成方法を研究し、実際のネットワーク形成に利用できるんじゃないかということで研究を進めている人もいる。
 ともかく我々の目につきにくい場所でひっそりと特有の世界を築いているのが菌類で、実は自然環境を守る上でも大きな役割を果たしているということがわかる自然ドキュメンタリーだった。全体的に、NHK Eテレで放送されている高校生向けの学習番組みたいなノリではあるが、しかし密度は濃く、未知の事実がいろいろと紹介されていて内容は充実していた。
★★★☆
by chikurinken | 2013-07-12 08:12 | ドキュメンタリー
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