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昨日の続き)
変速もリア5段は欲しい(フロントは不要)。ハンドルはフラット・バーでもドロップ・バーでもどちらでもよろしい。前にカゴも付けたいところだ。これはレーサーやピストに乗りたがるようなエエカッコ志向の人々には理解できないだろうが、前のカゴは、普段乗りにとって非常に有用性が高いものである。
さらに絶対条件として、国産メーカー製という条件を挙げたい。かつて通勤用に使っていた台湾製の自転車は、乗車中にチェーンが切れるという信じられないアクシデントに直面したことがある。しかもこれだけじゃなく、とにかくあちこちに、今まで経験したことがなかったような変な問題が発生した。結構高い自転車だったのにー。それにかつて中国製の軽快車に乗っていた頃もあって、そのときも問題が多く、自転車屋さんに行っても「国産じゃないからねー、もう修理してもしようがないよ」と言われたことが一度ならずある。パンク修理自体、国産のチューブじゃなきゃうまくいかないみたいなことを言われたこともある。自分の経験からも「自転車は日本製が良い」という結論を出している(フランス製やイタリア製は乗ったことがないのでわからない)。
こういった条件を兼ね備えた自転車と言えば、結果的にスポルティーフかランドナーみたいなもの(参考:Wikipedia
「スポルティーフ」、
「ランドナー」)になる。そういうわけでスポルティーフやランドナーを探していたんだが、実はこういうタイプの自転車、現在あまり一般メーカー製の安いものがなくなっている。かつては、こういった自転車が5万円前後で売られていたものだが、マウンテン・バイクの登場と共にあらかた駆逐されてしまったんだな。安価なものじゃなきゃあるようだが、なかなかね。遠乗りするならいざ知らず、とてもじゃないが手が出せない。

で、そんな折に見つけたのがブリジストンのマークローザって自転車で、これだと条件のほとんどに合致するんだな。値段は4万円前後。
必要以上にエエカッコ重視でなく、しかもドロヨケ、前カゴなどの実用性はちゃんと兼ね備えているのが良い。フロントの変速機がないというのも僕は評価したいところだ。とにかく必要なものは残すが、不要なものはバッサリ切り落とすという潔さが良いではないか。というわけで、今回、マークローザのホリゾンタルというモデルを買った(フレームのトップチューブが水平になったもの。トップチューブが下がった「ミキスト」みたいな、スタッガードというモデルもある)。
で、乗り始めてもう1カ月以上になり、走行距離はすでに300kmくらいになっているかと思うが、現時点でまったく問題を感じていない。とても気に入っている。日本の自転車メーカーもこういう洗練された自転車を出せるようになったのかと思う。周りの家電やソフトウェアを見回すと、とにかくやたらに機能を盛り込んで最大多数のユーザーを取り込もうとする姿勢が見受けられるものが多い中、「不要なものをバッサリ落とす」という姿勢が非常に心地良い。もちろん、カッコ重視で必要なものまでなくしてしまうような製品作りは絶対にやってほしくない。日本の自転車メーカーもいい加減、脱マウンテン・バイクに向かってほしいと思うのだな。そういう点でこの「マークローザ」、一般メーカー製スポーツ車としてはかなりの意欲作である。間違いない。
参考:
竹林軒出張所『自転車を買う(その1)』
「マークローザ | おしゃれなスポーツ自転車のおすすめクロスバイク」
竹林軒出張所『ヒジからチューチュー』