このペット 凶暴につき…(2011年・英BBC)
NHK-BS1 BS世界のドキュメンタリー「シリーズ 動物と人間社会」
個人的に猛獣を飼っているアメリカのオーナーたちを紹介するドキュメンタリー。
大型のネコ科の動物(ライオンやトラなど)を大量に飼って定期的に一般公開している男性や多数のチンパンジーを飼っている女性の元をキャスター(ルイ・セローという人)が訪ね、インタビューを行うという企画だが、正直焦点がどこに合っているかよくわからない。猛獣を飼うということを告発しているのか、あるいは彼らの私設動物園が動物愛護団体の圧力のせいで危機に瀕していることを訴えているのか、はたまた猛獣を狭い檻の中で飼うことを糾弾しているのか……。もちろんこういったことは、番組の中でそれとなく訴えられるが、結局現状報告みたいな形で終わっている。
個人的には猛獣を飼うことなどまったく賛同しかねるが、こういうことが野放しにされているのも広大なアメリカならではという気もする。現状はわかったが、だからと言って特に感じるところもなかった。これは番組の主張が曖昧であることに由来する……きっと。なお、日本語タイトルは北野武の映画から取ったものだろうが、なかなか奮っている。ちなみに原題は『Louis Theroux: America’s Most Dangerous Pets』。キャスター、ルイ・セローの突撃番組なんだろう、元々は。
★★★