フロント・ページ
(1974年・米)
監督:ビリー・ワイルダー
原作:ベン・ヘクト、チャールズ・マッカーサー
脚本:ビリー・ワイルダー、I・A・L・ダイアモンド
出演:ジャック・レモン、ウォルター・マッソー、スーザン・サランドン、ヴィンセント・ガーディニア、デヴィッド・ウェイン

戯曲が原作の作品で、これまで何度も映画化されている。いかにも舞台(=戯曲)というような展開、台詞まわしである。実はこの映画の前の映画化作品、『ヒズ・ガール・フライデー』も見ているんだが、ケーリー・グラントが主役という以外、内容をまったく憶えていない。新聞記者のドタバタコメディだったくらいの記憶はある。
さて本作だが、ビリー・ワイルダーが監督したというだけあって、ひねりがあちこちにちりばめられたちょっと気の利いた映画になっている。ジャック・レモンとウォルター・マッソーの機関銃のようなセリフが小気味良いのもワイルダーの映画らしい。(ワイルダー、レモン、マッソーらの)映画職人が丁寧に作りあげた映画という印象で、全編安心して楽しめるし飽きることもないが、舞台劇らしく大団円で終わって、「毒にも薬にもならない」というか、結局「ああ面白かったね」だけだったような部分もある。それはそれで良いのだが多少の物足りなさは残る。
ストーリーは、コアの部分以外『ヒズ・ガール・フライデー』とも若干違っているようで(なんせあまり憶えていないんで)、内容はもう少し硬派な印象が残った。そのあたりはワイルダーらしい味付けと言える。
★★★参考:
竹林軒出張所『アパートの鍵貸します(映画)』竹林軒出張所『麗しのサブリナ(映画)』竹林軒出張所『昼下りの情事(映画)』竹林軒出張所『第十七捕虜収容所(映画)』竹林軒出張所『深夜の告白(映画)』竹林軒出張所『フロント・ページ(映画)』