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竹林軒出張所

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『癒やしロボットで認知症治療』(ドキュメンタリー)

癒やしロボットで認知症治療(2011年・独Filmtank)
NHK-BS1 BS世界のドキュメンタリー

『癒やしロボットで認知症治療』(ドキュメンタリー)_b0189364_9214968.jpg ドイツの老人福祉施設で、認知症対策にロボットを使っているという話。このロボットは「パロ」という日本製ロボットで、つぶらな瞳のアザラシの形をしていて、人が撫でたり話しかけたりするとそれに反応するというもの。充電もおしゃぶり型の充電器を口に差し込むことで行うなど、なかなか凝った作りになっている。
 これを試験導入したあるドイツの施設では、なかなか心を開かない入居者に対して、心を開くきっかけにするためにこのロボットを使っており、一定の効果を上げていた。これは触媒としての役割だが、もちろん多くの入居者に対する癒やし効果もあった。現在方々で導入されている介護ペットなどと比べても、噛んだりしない、病気をもたらさないなどのメリットもある。認知症の人に対してロボットを使うことにさまざまな抵抗感もあり、番組ではそういう意見も紹介されていた。僕の目からは良さそうだという印象だったが、そのあたり日本人とドイツ人のロボット観の違いみたいなものがあるのだろうかと思う(日本の施設では導入されているところもあるようだ)。先のドイツの施設でもおおむね好評で、結局正式導入が決まったという。
 パロ以外にも、さまざまなメンタル療法にロボットが導入されている事例が紹介されており、今後のロボットによるメンタル治療の展開を予想させるドキュメンタリーであった。
★★★☆

参考:
竹林軒出張所『ロボットがもたらす“仕事”の未来(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『ロボット革命 人間を超えられるか(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『癒やしロボットで認知症治療(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『貧者の兵器とロボット兵器(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『運命の一手 渡辺竜王 VS 人工知能・ボナンザ(ドキュメンタリー)』

by chikurinken | 2012-05-05 09:22 | ドキュメンタリー
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