カラヴァッジオ(1986年・英)
監督:デレク・ジャーマン
脚本:デレク・ジャーマン
出演:ナイジェル・テリー、ショーン・ビーン、デクスター・フレッチャー
16〜17世紀のイタリア人画家、カラヴァッジオの生涯をモチーフにした映画。だが、カラヴァッジオ自身の生涯みたいなものは、この映画を見てもよくわからない。
全体を通じて、おそらく製作者の趣味と思われる映像が続く。中にはカラヴァッジオの作品を意識したような部分も随所に見られ、映像をよく作り込んでいるのはわかる。ただ見続けるのは正直苦痛だった。
耽美的というのか退廃的というのか独特の世界観がちりばめられた映画であるが、僕とは趣味が違いすぎてよくわからない。自己満足じゃねーのみたいな気もする。デレク・ジャーマンだけに同性愛系統のシーンもたくさん出る。そういう趣味の男性やボーイズラブ好きの女性であればもっと楽しめるかも知れない。
また、バイクや計算機みたいな現代的なものを普通に登場させるのもどうかと思う。こういうのは、下手な現代芝居でときどき目にするが、個人的にはあまり趣味が良いとは思えない。
★★☆参考:
竹林軒出張所『カラヴァッジョ 天才画家の光と影(映画)』竹林軒出張所『疑惑のカラヴァッジョ(ドキュメンタリー)』