
ここのところ高峰秀子の映画をたてつづけに紹介しているが、これは前にも書いたが
日本映画専門チャンネルというCS(スカパー)チャンネルで、半年間にわたり高峰秀子特集をやっているためである(
日本映画専門チャンネル『総力特集 映画女優 高峰秀子』)。DVDが出ていないものやなかなかお目にかかれない作品も数多く、なかなかやるじゃんというラインアップである。かつては成瀬己喜男特集というのもやっていて、そのときに録画しておいた映画も今まとめてみているため、そのせいで最近高峰秀子作品を多く見ているということになる。このチャンネルは相変わらず力の入ったプログラムを組んでおり、映画ファンにとっては魅力的な存在であり続けている。しかも1カ月525円である。スカパーの基本料金が400円程度なので、このチャンネルだけ見れば900円程度で収まる。以前は30チャンネル以上見れるよくばりパックというプログラムを利用していたが、まったく見ないチャンネルが多くなったこともあって辞めた。
以前はTBSチャンネルやホームドラマチャンネル(
竹林軒『遙かなり 木下恵介アワー』参照)でレアな懐かしドラマが頻繁に放送されていたので、こういうチャンネルを組み合わせて見るには「パック」プログラムでも損はなかった。だがここのところ、こういったチャンネルが韓国の(低レベルの)ドラマばかり放送しているんで、日本映画専門チャンネルとシネフィル・イマジカ(洋画チャンネル)以外全部辞めてしまった。
韓国ドラマは、「放映権料が安くしかも確実に視聴率が稼げる」ということで放送局側にとって旨みがあるようだが、CSチャンネルで放送する意味が本当にあるんだろうかと思う。地上波だけでなく、民放のBS局でも腐るほど放送しているし、こういうチャンネルは基本的に無料なんで、韓国ドラマのファンであればこういう無料のチャンネルを優先して見るんじゃないだろうか。わざわざCSを導入しようという人々はどちらかと言えばコアなマニアに近く、本当に見たいもの以外はあまり見ない視聴者が多いような気がする。毒にも薬にもならないようなドラマは、少なくともCSのチャンネルにはそぐわないと思うがいかがだろう。TBSはかつて「ドラマのTBS」と言われていて相当なアーカイブを保有していると思うが、あらためて外国のドラマを放送する必要があるのだろうか。そのあたりはまったく理解できないところだ。TBSチャンネルを見る人は、アーカイブ作品を期待しているんじゃないかと思うんだが。そういうわけで僕はTBSチャンネルもホームドラマチャンネルもとうに辞めて、今はまったく見ていない。そんな状況にありながら、日本映画専門チャンネルでは毎月なにかしらのレアな作品が放送されていて意欲的で、とても好感が持てる。これにときどきシネフィル・イマジカを組み合わせるというのが目下のCSの利用の仕方である。
価格も質も低い「安物指向」をそろそろ見直すべき時期に来ているんじゃないかと思っている。少なくとも僕は、安物は要りません。
本ブログで紹介している高峰秀子関連作品(まとめ)映画
『浮雲』(映画)『流れる』(映画)『放浪記』(映画)『女性操縦法 “グッドバイ”より』(映画)『雁』(映画)『乱れる』(映画)『カルメン故郷に帰る』(映画)『銀座カンカン娘』(映画)『名もなく貧しく美しく』(映画)『無法松の一生』(映画)『煙突の見える場所』(映画)『稲妻』(映画)『女の園』(映画)本
『わたしの渡世日記 (上)』(本)『わたしの渡世日記 (下)』(本)高峰秀子が出ていない成瀬己喜男作品
『めし』(映画)