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竹林軒出張所

chikrinken.exblog.jp

模写好きの弁

 人の絵を模写するのが好きだ。
 人の絵を見て、欲しいと思うことは、巨匠の絵であってもまったくない。でも、模写するために手元に置いておきたいから貸してほしいと思うことはある。好きな絵は模写するのが一番と思っている。
 模写するという作業は、その作家に対する挑戦のような面もあるし、教えを乞うているような面もある。また、できあがったものが当然巨匠の作品と比較される(そして自分も比較する)ことになるので、手を抜いたりごまかししたりすることも許されない。そのあたりの厳しさがなかなか面白いところである。うまくできたら巨匠の作品(イミテーションではあるが)が手に入るしね。もっとも、たとえうまくできたとしても、何かもの足りないような気もするし、しょせん俺の実力はこんなものかと落ち込むこともある。だがそもそもあちらは巨匠。何を落ち込むことがある!

 言い訳じみた前置きが長くなったが、最近やってみた模写をここで披露させていただこうかな……という話なのである。ちなみに技法は銅版画である。1つ目はレンブラントの風景画で、元の版画とほぼ同じサイズで作ってみた。ただし元絵のトレースなどは一切していないので、並べてみたら大分違うと思う。要は自分の受けたイメージをそのまま真似するということである(←なんてかっこいいセリフなんだ……)。それに、画集の小さめの絵を元にしたため細かいところがわからない。そもそも何を描いたのかすらわからない部分もあったので、適当に補完しながら描いた。ただ技術的なものとか、その絵のバックグラウンドとか、いろいろなものがわかったような気がするのだ。本当に作家と対話しているような気分になるから不思議である。
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レンブラントの模写(エッチング、ドライポイント)
ドライポイントの感じなんかなかなか良いんじゃないかと自負しているが如何……


 もう一つは、アーリング・ヴァルティルソンという方(竹林軒出張所:『アーリング・ヴァルティルソン メゾチント銅版画展』参照)のメゾチント作品。僕も最近本格的にメゾチントを始めたが、始めるにあたり、そのきっかけとなったヴァルティルソン様のお作をちょっとばかり練習台にさせていただこうかなということで、模写させていただいた。こちらはホントのところデキはもう一つで、本家と見まがうばかりとはまったくいかないが、ちょっと見、間違うくらいの感じにはなったんじゃないかと思うような思わないような……。ただ、こちらも作る過程でいろいろなことを勉強させていただいたような気がする。
 イヤー、模写って本当に良いもんですね。
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ヴァルティルソンの模写(メゾチント)
小さめに作ったこともあってかなりアラが目立つ……

絵はクリックで拡大します。

by chikurinken | 2011-03-10 20:14 | 美術
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