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竹林軒出張所

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『嘆きのテレーズ』(映画)

嘆きのテレーズ(1952年・仏)
監督:マルセル・カルネ
原作:エミール・ゾラ
脚本:マルセル・カルネ、シャルル・スパーク
出演:シモーヌ・シニョレ、ラフ・ヴァローネ、ローラン・ルザッフル

b0189364_8511217.jpg 『天井桟敷の人々』のマルセル・カルネが、エミール・ゾラの『テレーズ・ラカン』を映画化したもの。
 マルセル・カルネの映画だからてっきり『天井桟敷の人々』みたいなテイストの映画かと思っていたが、サスペンスものだった。サスペンス映画はあまり好きじゃないのでちょっと参ったが、それなりに見ることができた。なかなか凝ったストーリーではあるが、途中である程度結末が読めてしまった。原作は『テレーズ・ラカン』であるが、原作ではこの映画の後もまだ話は続くようで、おそらく監督のカルネが原作のサスペンスの部分を強調して映画化したのではないかと思う。『テレーズ・ラカン』では、主人公のテレーズとその相手のローランとの背徳性が執拗に描かれるらしいが(なにぶん原作を読んでいないのでよくわからない)、映画ではそのあたりは割とサラッとしていた。また、テレーズを演じたシモーヌ・シニョレの演技も必要以上にクールで、この映画では「激しい恋」に落ちたことになっているが、そういう要素は感じられなかった。
 正直ストーリー展開以上の面白さはあまり感じなかったが、サスペンスとしては良くできた映画で、サスペンス映画の教科書みたいな映画であった。
ヴェネツィア映画祭銀獅子賞受賞
★★★☆

参考:
竹林軒出張所『居酒屋(映画)』
竹林軒出張所『ジェルミナル(映画)』
竹林軒出張所『嘆きのテレーズ(映画)』
竹林軒出張所『霧の波止場(映画)』
竹林軒出張所『港のマリー(映画)』

by chikurinken | 2010-08-30 08:52 | 映画
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