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竹林軒出張所

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『仁左衛門恋し』(本)

b0189364_8372062.jpg仁左衛門恋し
小松成美著
世界文化社

 15代目片岡仁左衛門のインタビュー本。名人、片岡仁左衛門の魅力満載。この人の話を聞いていると、とんでもないヘボ役者であるかのような錯覚を受けるが、こちらはどれだけすごい人か知っているからネ。要はそれくらい自分に厳しいんだということ。
 「はじめに」で仁左衛門自身が文章を書いているが、この時点ですでに面白い。今度は聞き書きではなく本人の書いたものを読んでみたいものだ。
 この本に関して言えば、どうもインタビュアー(インタビューする側)が前面に出すぎていて鬱陶しく感じる。インタビュー本なんていうのは、インタビュイー(インタビューされる側)の本であるべきで、インタビュアーは影の存在でなければならない。こちらは松嶋屋(片岡仁左衛門のこと)の話を聞きたいんであって、インタビュアーはうまく話を引き出しさえすれば良い。余計な合いの手は入れるなと言いたい。途中に挿入されている著者(小松成美)のエッセイもつまらない。松嶋屋のすばらしい話の流れをそぐようでまったくいただけない。タイトルも恥ずかしい。

★★★
by chikurinken | 2009-07-01 08:39 |
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