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竹林軒出張所

chikrinken.exblog.jp

カテゴリ:社会( 42 )

STAP細胞問題 問題の根底

b0189364_733099.jpg 昨日、理研の笹井芳樹氏が亡くなったというニュースを聞いて、僕自身大変驚いた。もちろん面識などないが、昨日紹介したドキュメンタリー、『調査報告 STAP細胞 不正の深層』では、笹井氏の研究者としての能力だけでなく、その人間性も高く評価されていたので、個人的に少しシンパシーを感じていたのだ。あの番組が原因とは言えないが、何かの引き金になった可能性はある(僕自身は割合真摯な番組だったとは思っているが)。もちろん、一連のマスコミの異常なバカ騒ぎが原因の半分以上を占めていることは間違いない。
 かくなる上は、次なる犠牲者が出ないよう、関係者の周りの人には注意を怠らないよう求めたいところである。小保方氏や若山照彦氏(この人も真面目で有能な人として紹介されていた)に対するマスコミのバッシングは、昨日書いたようにほとんど集団によるいじめで、つるし上げ、パワハラと言っても過言でないほど。そもそも論文に誤りがあったからといって(しかも真相が明らかになってさえもないのに)その当事者を(まったく無関係で事情もよく知らない)マスコミ連中がこぞってつるし上げるのは正しいことなのか。風紀委員を気取っているのか知らんが、自分たちの身の回りのことは棚に上げてよくも好き放題にやってくれるなと、常々苦々しい思いをしていたのである。もちろん僕は当事者とはまったく関係ないんだがね。当事者の方たちはいっそのことこんなバカな国からしばらく離れて、なんとか精神的に立ち直っていただきたいものである。
 いずれにしても、今回のこの騒動に対するマスコミ各社の責任はきわめて大きいんじゃないかと個人的に思っている。昨日書いたように、NHKをはじめとするマスコミ側の自己批判を聞きたいところだ。

参考:
竹林軒出張所『調査報告 STAP細胞 不正の深層(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『いじめの果てに(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『カナダ いじめ撲滅プロジェクトの1年(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『いじめを語ろう 〜カナダ ある学校の試み〜(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『追いつめられて 〜アメリカ いじめの実態〜(ドキュメンタリー)』
by chikurinken | 2014-08-06 21:09 | 社会

1ユーザーによるスティーブ・ジョブズ追想

 今、速報で見たが、アップルのスティーブ・ジョブズが亡くなったらしい。
b0189364_10565774.jpg 見るからに癌患者というような痩せ方だったのでいずれはと思っていたが、ついにという感じ。
 個人的にはアップル製品とのつきあいは20年以上になるが、僕がマッキントッシュを使い始めた頃は、すでにジョン・スカリーの時代で、ジョブズはすでに異色の起業家というイメージになっていた。アップルの創業者でありながら周囲に無理難題を押しつけ終いに追い出されてしまったという変わった経歴を持つ天才……そういうイメージである。だが当時、ジョブズはすでにNeXT, Inc.を創業して、NeXTという斬新なワークステーションを出しており、その行動力と発想力は依然として健在だったのである。アップル・ユーザーから見ても、どんな面白いことをやってくるかわからない楽しみな逸材だったわけだ(NeXTには非常に興味があったが、あまりに高かったので僕にはとてもじゃないが買えるものじゃない)。とは言え、少なくとも日本でジョブズのことを語ったりする人は、ごく少数のアップル・フリークのみであった。だが今は、行きつけの喫茶店でも普通に「ジョブズ」の名前が出るようになって、僕自身ちょっと驚いたりしたのだ。そのくらい、知名度が上がったということだろう。
b0189364_1102344.jpg LisaやMacintoshなどのグラフィカル・ユーザー・インターフェースや、iPodなどの音声端末(MP3プレイヤー)はアップルの発明品ではないが、おそらく後世から見るとアップル、ひいてはジョブズの発明として認知されるんだろうなと思う。実用化し普及させたのは確かにアップルと言えるし、その功績は疑うべくもないが。この辺はエジソンの例と同様で、事実は適宜ねじ曲げられるものなんだろうと思う。いずれにしても、20世紀のテクノロジーにおけるジョブズの功績は計り知れないものである。また、マイクロソフトとの闘いや、創業したアップルから追い出された(しかも復帰して立て直した)という経歴など、彼の非常に劇的な生涯も端から見ていて面白い。そのうち映画になるかも知れない。って、実はドラマになってるんだな。『シリコンバレーの海賊たち』(Pirates of Silicon Valley)というのがそれで、ジョブズは『ER』の「ジョン・カーター」、ノア・ワイリーが演じている。今は英語版のVHSしか発売されていないらしいが、おそらく近いうち、ジョブズ追悼企画としてBSかCSで放送されるんじゃないかと思う。乞うご期待。僕はかつてWOWWOWで見たが、ビル・ゲイツとの確執がなかなか面白かった記憶がある。ゲイツもジョブズもかっこよすぎるんじゃねーのとは思った。
 何はともあれ、合掌。

追記:ちなみに僕は、ジョブズがアップルに戻ってきたとき多少の期待感はあったが、(彼の復帰にあわせて発売した)iMacにはまったく共感を覚えなかった。あんなむさいパソコンがあんなに売れるとも思ってもみなかった。ましてやアップル復活の起爆材になるなどとは予想だにしなかった。読みが甘かったと言わざるを得ない。

参考:
竹林軒出張所『バトル・オブ・シリコンバレー(映画)』
by chikurinken | 2011-10-06 10:57 | 社会

ホントにホントにご苦労さん

 2009年にNHKで『原発解体 〜世界の現場は警告する〜』というドキュメンタリーが放送され、非常に画期的な内容だったこともあって、このブログでも紹介した(竹林軒出張所『原発解体(ドキュメンタリー)』参照)。内容についてもそれほど突飛な感じや奇異な感じはなく、おおむね常識的な範囲で、原発の解体作業が大変な事業で予定通り進まないことを印象づけるものだったし、ドキュメンタリーとしてもよくできているという印象であった。

参考:NHKオンライン『NHKスペシャル | 原発解体 〜世界の現場は警告する〜』

 ところがしばらくして、この番組に対する反論が、日本原子力技術協会ってところから出されたんだな。

参考:日本原子力技術協会『NHKスペシャル「原発解体〜世界の現場は警告する〜」報道について』

 要するに、この番組で紹介された事例は解体作業がうまく行っていない特異なケースであって、日本の場合はうまく行っており、しかも解体作業で出てくる放射性廃棄物もわずかだと主張しているみたいなのだ。つまりは、こういうような「客観的な事実」に基づかない番組を作るんじゃねーよと言いたいらしい。
 そりゃまあ、意見を述べるのも反論を言うのも勝手だが、かれらの主張が些末な印象を受ける上、揚げ足取りのような印象も受けて、非常に不快な気分がしたのだった。日本原子力技術協会がどういう団体か知らないが、どことなく放送に対する圧力みたいな印象も受ける。

 実は、ネット・ニュースなどで反原発を訴える記事が出ると、この手の揚げ足取りみたいな反論、コメントが出てくるというのは、以前から何となく感じていたのだ。たとえば47News『原発の不都合な真実』という記事だが、別にそれほど目新しいことを書いているわけではないにもかかわらず、コメント欄の書き込みがすごい。まるでこれを書いた記者が愚か者であるかのような揚げ足取りの記述が目に付き、非常に不快に感じる。おそらく、ほとんどが電力関係、原発推進団体の関係者だろうが、こういうネットの隅っこの記事にまで、こんなに多くのコメントを寄せる(おそらく)関係者がいることがちょっとした驚きで、少し怖さも感じるのだった。
 だが、先頃の佐賀のヤラセ・コメント事件が発覚するにつれて、原発関係者の尽力というものが並々ならないものであることが、僕にもよくわかってきたんである。おそらくかなりのエネルギー、費用がこのような活動に払われているんだろうということで納得したんだが、この関連で、先頃、しんぶん赤旗で発表された事実。

参考:しんぶん赤旗『東電広告費 116億円 昨年度』

b0189364_1092294.jpg この程度の事実を赤旗くらいしか取り上げないというのも嘆かわしい限りだが、それが今のマスコミの現実なんだろう。で、この記事が正しいとすると、ネット・ニュースへのコメント書き込みも、もしかしたら仕事でやってる人がいるんだろうと容易に推測できてしまう。広報(という名の検閲)担当の部署というものが存在し、日夜ネットや放送をチェックして、あら探しをしている図というのが思い浮かべられる。しかもこういった費用はすべて電気料金に上乗せすることができるから、いくらでも費用・人材を投入できると来ている。日本の電気料金は、業者が割合自由に費用を設定できることになっているしね。だから、先日明らかになったように、原料の原価を高く見積もったりすることもできる。
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参考:asahi.com『電気料金原価、6千億円高く見積もり 東電、10年間で』

 あの不快な書き込みや反論も、一般市民から税金のように搾り取られる高い電気料金でまかなわれていると思うと、良い気持ちがしないものだ。独占体制による既得権益で潤って、やりたい放題をやっている電力業界に明るい未来はないよ……と一言ここで言っておけば、いずれネット検閲の人達の目にもとまるかも知れない。

 ついでに、今日はこういう記事が出てきた。ホントにホントにご苦労さんなことです。

asahi.com『東電、年5千万円パーティー券 献金自粛の一方で購入』
by chikurinken | 2011-10-02 10:14 | 社会

原子力に反対なら電気使うなて、そないな無茶ぁ言われても……

 3カ月前にNHK-BS1で放送された『ドキュメンタリーWAVE 地中海・難民島〜ジャスミン革命は何をもたらしたのか〜』というドキュメンタリーを、遅ればせながら昨日見た。先日チュニジアで起こった民主化運動、ジャスミン革命に対する市民の見方・感じ方がよくわかって、そういう意味で面白かった(ドキュメンタリーとしては随分もの足りないものであったが)。
b0189364_1084852.jpg 民主化運動というのは西側諸国では一般的に歓迎されるもので、もちろん市民にとっても歓迎すべきものなんだろうが、しかしほとんどの市民にとっては、無職の生活に変わりなく、それどころか革命騒ぎのためにそれまで主要産業であった観光も振るわなくなり(チュニジアは観光収入が国家の収益の6割だそうだ)、むしろマイナスに作用しているようである。そういう現状に絶望して、ヨーロッパに亡命する人が後を絶たないという。もちろん、地中海を渡る船に乗りこむのもそれ相応の費用がいる上、しかも途中で命を落とす危険性もある(実際に沈没による犠牲者が多数出ている)。本当に民主化されれば、長い目で見て市民にも良い作用が働くはずだが、だからといって現状がそれで改善されるものでもなく、市民にとっては内心忸怩たる思いというところか。一筋縄ではいかないものだ。リビア情勢も目が離せない。
 あさて、こちらの日出ずる国ではなんと、テレビ放送の内容が気に入らないから(しかもドラマ!)変更しろなどというデモが行われたらしい。どんなデモやろうと勝手ですけどね、なんというか、志が低すぎ、と思う。日本でも今現実に、核の問題が発生していて、いまだに危険な状態が続いているのに「ドラマが気に食わない」だからね。
 まっとうな感覚から言えば、そんなに気に入らないんだったら見なけりゃいいだろ!ということになる。言っておくが、原子力推進の人間がよく言う「そんなに原子力に反対するんだったら電気使うな!」という暴論と一緒にしてもらっては困る。また「そんなに日本政府のやることが気に入らないんだったらよその国に行け!」というのともまったく違う。「電気を使わない」、「国外に亡命する」という選択肢の重さと、「テレビのチャンネルを変える」という選択肢の重さが比較できないのはここで申し上げるまでもあるまい。国外に亡命する、または移住するというのは、チュニジア人のケースを取り上げるまでもなく、命がけまたは現時点の生活全般を犠牲にする覚悟の上で行われるものである。また電気を一切使わないということになれば、今の生活自体をすべて完全に変える覚悟が必要になる。一部の電気産業が市場を完全に独占している現状では、「電気は使いたいが核エネルギーの電気は使いたくない」と思っている人でも他に選択肢がないのが実情だ。つまり、行政に対して、現在や将来の生活を犠牲にする(可能性が大きい)核(原子力)エネルギー政策をやめてもらいたいと思っている(これは行政にとってもまったく無茶な選択肢ではないよ)わけで、そういう人間に「電気使うな」「出ていけ」などというのは荒唐無稽以外の何ものでもない。そもそも議論の対象にすらならないと思うがどうだ。
 こういうものとテレビ番組が比較にならないのは明らかである。韓国のドラマがそんなに気に食わないなら見なきゃそれで済むじゃないか。現に僕だってそうしてる。悪いが、今放送されているほとんどの韓国ドラマ、見るに値しないくらい低レベルだと思っている。今まで何度かトライしてみたが、あまりの質の低さに失笑するくらいである。よくこんなのが人気あるなと思う。だからまあ一切見ない。すべてのチャンネルで韓国ドラマを1日中放送していたら、そりゃ不満も出てくるかも知れないが、実際はそんなことないわけで……まああるわけもないが。それに今どき、テレビ以外に娯楽はいくらでもあるだろう。一部で「公共の電波を使っている責任」云々という議論もあるが、今まで特定の野球チーム・サッカーチームの試合だけをゴリ押ししてきた放送局や、詭弁を使って原子力を積極的に推進してきた放送局もあるわけで、何も今に始まったことではない(こういう人達はそれについては批判してないようだ)。日本の放送のレベルがそれだけのものに過ぎないということで、改善できればそれに越したことはないが、視聴率で動いている日本の放送体制であれば、視聴率がとれるからそれを放送するというのもある意味致し方ないと思う。結局、それを面白いと感じるかどうかは好みの問題ということになる。それこそ、このドラマがイヤだからあのドラマを放送しろなどと言われても、多くの人は「あのドラマなんか見たくねえ」と思うかも知れない。実際、ここ20年ほどの日本のドラマの質の低さといったら、本当に目も当てられないくらいだ。最近、何となく改善の動き(作り手としての真摯な態度)が見えるのが救いだが、韓国ドラマの代わりにあの頃のくだらないドラマを放送しろという主張であるならば、僕は真摯に「バカメ」と思う。それこそ自分の好みをゴリ押ししてるだけじゃないか。
b0189364_1092440.jpg 一つ加えておくが、かれらはフジテレビが韓国ドラマばかり放送していると主張しているようだが、BS日テレの方がすごいぞ。午前、昼、午後、夜、韓国ドラマで、残りの多くが通販番組だ(『BS日テレ番組表』参照)。公共の電波を使ってこれだ。だがこちらに対する抗議というのは上がってない。かれらがやってるデモなんてこの程度のもので、「公共の電波」云々というのは所詮後付けの理屈に過ぎない。「これはキライだから他のオモチャを買ってくれと言っている駄々っ子の図」を思い浮かべるのは僕だけではあるまい。

参考:『フジテレビに対する韓流偏重抗議デモ、中国メディアも大きな注目』(exciteニュース)
by chikurinken | 2011-08-24 10:13 | 社会

原発が止まっているのに電気は足りなくならないのか、という素朴な疑問

b0189364_932781.jpg 玄海原発のケースでなにゆえ原発の再稼働をあんなに急いでいたのか……とつらつらと考えていたのだが、「原発がなくても電気が足りている」ことが証明されてしまうと(かれらにとって)ヤバイということなのではないかと思い至った。
 災害と原発事故でドタバタしているさなか、原発に疑義を呈している首相を追い落とそうという政治勢力が表に出て来たのも、電力会社を軸に考えると納得がいく。というわけで昨日出てきたニュース『自民個人献金、72%が電力業界 09年、役員の90%超』。短いので全文を引用。

 自民党の政治資金団体「国民政治協会」本部の2009年分政治資金収支報告書で、個人献金額の72.5%が東京電力1 件など電力9社の当時の役員・OBらによることが22日、共同通信の調べで分かった。当時の役員の92.2%が献金していた実態も判明した。電力業界は1974年に政財界癒着の批判を受け、企業献金の廃止を表明。役員個人の献金は政治資金規正法上、問題ないが、個人献金として会社ぐるみの「組織献金」との指摘が出ている。福島第1原発事故を受け、原子力政策を推進してきた独占の公益企業と政治の関係が厳しく問われそうだ。
2011/07/23 02:02 【共同通信】(『47NEWS』より)


 電力会社の奮闘努力ぶりがうかがわれる。関連する部分に対しては、金と労力を駆使して、とりあえず片っ端から手を付けるという姿勢がうかがえますな。福島原発事故以来、日本の政財界に横たわる(原発関連の)黒い霧が少しずつ晴れてきたようで喜ばしい限り。

 読売、日経の記者が、他記者の原発関連の質問にヤジを飛ばしたというニュースについても原発と電力会社を軸に考える方がわかりやすい。原発反対を受け入れられないんだろう、たぶん。

『読売、日経記者が飛ばす野次の背景に「選民思想」と上杉隆氏』(exciteニュース)

 原発で潤っている勢力に焦りがあるのか、いろいろ動くたびにぼろが出て来て、その背景にある秘密が明るみに出て、結果的にみずから墓穴を掘っている。日本で原発を作り続けるというプラン自体そもそも無理があり、その無理を通そうとするので道理が引っ込む。不正なことをやらなければ貫き通せない世界なのである。
 日本の高い電気料金が原発のせいだということも徐々に明らかになっている。原発を進めて利益を得ることができるのは、日本の社会の中でごく一部である。それだって税金や公共料金を吸い上げているだけに過ぎない。しかも(自分を含め)一般人の普通の生活が担保されている。事故が起こったときの影響は鉄道事故とは比較にならない。ここが一番の問題である。
 電力が自由化したりすると、原発の電気に競争力がないのはあきらかで、原発先進国のフランスでは自由化の対象となっている電力は原発以外の発電部分(25%)のみらしい(原発による75%の電力は自由化対象になっていないという)。原発による発電コストが火力や水力より安いなどという試算が行政から出されているが、論拠すら示されていないため、説得力を持たない。なんなら(一部だけでも)自由化してみたらいい。

参考:竹林軒出張所『あの発電所、関連記事あれこれ』
   竹林軒出張所『あの発電所、関連記事あれこれ その2』
by chikurinken | 2011-07-24 09:33 | 社会

あの発電所、関連記事あれこれ その2

b0189364_843476.jpg 昨日ニュースを見たら、玄海町の町長がなんだか怒っていた。せっかく玄海原発のゴーサインを出したのに、首相が追加テストを求めたから許せないという話らしい。この話に違和感を感じたのは僕だけではあるまい。これだけ周辺住民に不安があるんだから安全性を確認するためにテストするというのはある意味当然で、テストを省くから許せないというのならわかるが、どうも筋が通らないような……。

asahi.com『玄海町長、原発再開容認を撤回 九電社長に電話で伝える』

 この玄海町長というのはいったいどういう人なんだという興味が湧いてきたので、ネットで調べてみた。インターネットではこういうことがすぐできる点とても便利で、ちょっとした私設図書館みたいなものだ。で、ちょっと当たるといろいろな話が出てきてとてもよくわかった。自分の中で納得がいった。

HUNTER『玄海町・原発マネー還流のカラクリ ファミリー企業ゼネコンから現金 〜町長一族支配の実態〜』

 要は「原発交付金 → 玄海町 → 岸本組 → 岸本町長 → 玄海町議 といった原発利権の図式」があって、それで潤っているのが町長だそうで、いまだにこういった『金環蝕』(『金環蝕(映画)』参照)みたいな利権構造があるのですな。それにしても玄海町の場合はひどい。これじゃ「再稼働しない」という選択肢は最初からないに等しい。ちなみに、このニュースにちょくちょく顔を出す佐賀県知事も九州電力関係者が身内にいるそうで、なるほど玄海原発の場合は「再稼働ありき」で話が進んでいるのだなというのがよくわかる。
 それからもう一つ、玄海原発の原子炉が相当ヤバイ状態にあって、いつ破裂してもおかしくないという話もある。

asahi.com『玄海原発、想定以上の劣化か 専門家指摘「廃炉に」』
eirene’s memories『老朽化原発の恐怖 危険度最悪は玄海1号機』

 海江田経産大臣は「安全性は国が保証する」と言ったらしいが、どうやって保証するんだろうか。「補償」の間違いじゃないか?
 HUNTERでも書かれているが、原発再稼働の是非を決めるのは、玄海町長ではなく国民でなければならないはず。知らない間に玄海原発で既成事実が作られようとしていたのに、それに気付かなかったのは不覚であった。

HUNTER『玄海原発再稼動 決めるのは国民だ』

 ちなみに玄海原発から海を挟んで1kmしかない(場所もある)という唐津市は、再稼働の決定について完全に蚊帳の外なんだと。ワイドショーでもやってた。興味のある方はYouTubeでご覧ください。

YouTube『フジテレビ6月21日朝 玄海原発問題』
YouTube『"今、この状況で"原発再稼動を求める玄海町とはどういう町なのか(1)』
by chikurinken | 2011-07-08 08:46 | 社会

あの発電所、関連記事あれこれ

b0189364_10275551.jpg 最近このブログでも原子力関連の本やドキュメンタリーが多いが、もう少しお付き合いください。実は、随分前に図書館に予約していていまだに手元に届いていない本というのがまだいくつかある。今、図書館でも原子力関連本は引っ張りだこで、「予約件数20件」などというものもある。このまま世論が盛り上がって、あの発電所がすべて廃炉になってくれたらどれだけ安心か。こんな危険なものが国内にあるというだけで不安な夜が続く。
 さて、原子力産業は言うまでもなく欺瞞に満ちているが、そのあたりの事情が、こういうご時世ということもあり、頻繁に報道されるようになった。良いことだ。昨日も、九州電力が、ケーブルテレビの原発番組で、子会社にヤラセ・メールを送るよう指示したという話が明らかになった。こんなローカル番組でも懸命に手を打つ電力会社という構図もすごいが、結果的に支持メール自体の(世論に対する)影響力より、不正が明るみに出たことの(世論に対する)影響力の方が大きくなったわけだ。原子力産業のこういった常套手段が一般紙でも報道されることになったのは良い徴候だと思う。

毎日jp『九電:「原発賛成」やらせメール 関連会社に依頼』

 原子力産業による世論対策マニュアルというのも、このたび広く知られることになった。元々は『しんぶん赤旗』の記事が情報源らしいが、ネットのあちこちのニュースサイトで取り上げられて話題になっている。

exciteニュース『人気キャスターに食い込め! 原発「マスコミ懐柔」マニュアル』
しんぶん赤旗『原発推進へ国民分断、メディア懐柔 これが世論対策マニュアル』(おそらく元記事)

 「停電は困るが、原子力はいやだ、という虫のいいことをいっているのが大衆」とか「文科系の人は数字をみるとむやみに有難がる」とか、あるいは「事故時を広報の好機ととらえ、利用すべきだ」とか、随分言ってくれるじゃないのと思う。作ったのは読売新聞の論説委員だそうで、さもありなんというような民度の低さをさらけ出している。それから、このマニュアルを作るのにそれ相当の税金が投じられていることも留意が必要。そんな金があるんだったら俺んとこに回せって言いたいよ。

 このマニュアルの内容を裏付けるような話も出てきた。ま、元々は週刊誌(Newsポストセブン)の記事だけど。

exciteニュース『東大教授ほか原発事故解説者がもらった「8億円原発マネー」』

 「受託研究費」名目ということで「いかにも」の話ではある。

 最後は日刊スポーツの記事。

日刊スポーツ.com『東電の原発収益4兆円弱 教授が試算記事』

 東電がこれまで原発で上げた収益が、今回の事故の賠償で(原子炉建屋同様)すべて吹っ飛んだ、またはマイナスになったという話。これを試算した方は、原発の発電コストにも言及していて火力や水力よりも高くつくという結論を出しているが、しかしそれだけではなく、原発の場合はこれから使用済み燃料の莫大な処理コストが加わることになる。その多くが電気料金に転嫁されるのですねー。高い電気料金がますます高くなるというわけだ。電力業界が「完全に保護されている産業」で、市場経済の影響を受けないからこういうことになる。なんでもかんでも市場経済を導入すべきだとは思わないが、ある程度の競争原理導入は必要じゃないか。発電・送電分離くらいは実施してもそれほど問題にならないと思うが。とりあえずやってみたらいいのに……。
by chikurinken | 2011-07-07 10:29 | 社会

争いの河

b0189364_8354774.jpg 昨日のアレは、おそろしくバカバカしい茶番だった。くだらんことで争ってる場合ですか。
 大阪の君が代条例推進の方々の「風紀委員的」論法に従うと、民主党の造反議員もクビにしなけりゃならんね。(「大阪府の君が代条例案、委員会で可決 3日に成立へ」(asahi.com)

争いの河
(アルバム『ザ・タイマーズ』に収録)

歌:ザ・タイマーズ
作詞・作曲: Zerry

大人たちが 言い争ってる
原発や 米や 税金で争ってる
大人たちが 言い争ってる
社会や 文化 経済で争ってる

*その間に 目的を持った奴が
ちゃくちゃくと準備をしている
(チャクチャク チャクチャク チャクチャク)

b0189364_8361089.jpg政治家はただ 選挙で争ってる
宗教の奴らは 神様で争ってる
科学者ときたら 特許で争ってる
企業はひたすら 利益を争ってる

*Repeat

芸術家が 著作権で争ってる
教育者は 偏差値を争ってる
芸能人は 笑顔で争ってる
スポーツマンは 記録を争ってる

*Repeat

争って 比べて 繰り返し続けてく

男も女も 朝から 争ってる
親子も 他人も 兄弟も 争ってる
人殺しも お巡りも 争ってる
田舎も 都会も 海でも 山でも 空でも

*Repeat

大人たちが また 争ってる
未来や 過去や 現在を 争ってる
いい歳こいて また 争ってる
言葉で 力で 思想で 争ってる

*Repeat
by chikurinken | 2011-06-03 08:39 | 社会

3年目のつぶやき……くらい大目に見てよ

b0189364_1074112.jpg このブログも開始2周年を迎えて3年目に突入し、これで一つの区切りということになる。
 で、これまでいくつか書いておこうかと思った、ちょっとした話が少し溜まっているのでここで書き連ねておこうかと思う。溜まっているのを吐き出してランダムに並べただけなので、つまらなくても苦情を言ってはいけません。どれもネット・ニュース(または新聞記事)に対してのコメントである。

「原発から出る行き場のないゴミ」(exciteニュース)(2011/5/20)
b0189364_10115748.jpg 『100,000年後の安全』(公式サイト)という地味な映画が一部で話題になっていて、それを紹介した記事。
 この映画は、原子力発電所から出てくる使用済み核廃棄物の処理場をテーマにしたドキュメンタリーで、実際に建設が進んでいるフィンランドの状況をレポートするという内容らしい。とここまで書いてきて、これまでこのブログを熱心に読んでくださった方々ならピンと来るかもしれないが、どうやら前に紹介した『地下深く永遠に』(竹林軒出張所『地下深く永遠に 〜核廃棄物10万年の危険〜(ドキュメンタリー)』を参照)というドキュメンタリーと同じものらしい。未確認ではあるがたぶん間違いなかろう。テレビで放送されたものは50分の番組であったため(劇場公開のものは79分)、おそらく一部をカットした短縮版だったんだろう。このドキュメンタリー自体は淡々としていて、それほどのインパクトは感じなかったが、核廃棄物処理のバカバカしさは十分伝わってきた。それにあらためて映画のスチール写真を見ると映像がきれいなことに気付く。これはテレビで見たときは感じなかったが。上映の要望が多くなったこともあり、全国57カ所で公開とのこと。

「北、黄長ヨプ氏の葬儀の日に「天が下した呪い」」(韓国・中央日報)
(2010/10/15)
b0189364_109130.jpg 北朝鮮の元幹部で韓国に亡命した黄長燁氏が死去した際、北朝鮮当局がホームページで「天が下した呪い」とののしったという話。いくら敵であっても、これが死者に浴びせる言葉なのだろうか。あそこの国が理屈の通らない国であることは重々承知しているが、これについては「想定外」であった。それにしても、国家レベルの発言とは思えない子供じみた言動である。だがそもそも「87歳で死んだ」ことを呪いの対象とする発想自体いかがなものかと思う。日本的な発想をすれば「大往生」に近いのではあるまいか。
 この黄氏、生前テレビでも見たことがあるが、非常に知的かつ理性的な印象を受けた。なんでも亡命後は北朝鮮のスパイに命を狙われていたという(死因は心臓疾患だったらしい)。

「浜岡原発、永久廃止を=参院で地震学者の石橋氏」(時事ドットコム)
(2011/05/23)
b0189364_1010517.jpg 参議院行政監視委員会で、地震学者の石橋克彦氏が、参考人として意見を述べ、原発について危険なものから順次閉鎖するよう求めたという。国政の場でこういう話が出てくるというのも今まではなかったことなんで非常に驚いた……という、それだけの話。なお、同氏の著書に、地震発生のメカニズムを紹介した『大地動乱の時代』という本があり、今借りているんだが、まだ読んでいない。いずれ読んだら紹介したいと思う。
注:その後読んで紹介しました(竹林軒出張所『大地動乱の時代 地震学者は警告する(本)』を参照)。

「浜岡原発元設計士「耐震強度データに偽装があった」と告発」(Newsポストセブン)
(2011/05/26)
 これも浜岡原発関連。浜岡原発を作るときに、耐震データが基準に達しなかったため、適当にごまかして耐震基準を満たしているようなデータを出せと命じられたという証言(結果的に虚偽データに基づいて建設されたらしい)。「建設ありき」で話を進めていれば、こういうことも起こりそうなものであるが、姉歯建築士の耐震データ改竄よりずっと影響が大きいことは明白。姉歯事件のときはあれだけ問題になったのに、こちらは週刊誌の記事で終わってしまうのもいかがなものかと……。
by chikurinken | 2011-06-02 10:18 | 社会

新聞の見出しのナウシカた(直し方)

 2011年4月28日付の毎日新聞西日本版、スポーツ欄の見出し。

b0189364_12575039.jpg「借り暮らしのオリ」
(オリックスバッファローズの4月の負け越しが決まったことを受け)
「耳をすませば 交代伝達ミス」
(オリックスが交代投手を間違えた「珍プレー」にひっかけて)
「ボクの城 強風操り12K」
(強風にめげず、むしろそれを利用したピッチングに対し)
「壁の上のポトリ」
(大リーグの試合で、外野手が差し出したグラブにボールが当たってスタンドに入りホームランになったことを受け)
「内田 悔しさぽろぽろ」
(欧州チャンピオンズ・リーグで内田篤人所属のシャルケがマンUに負けたことを受け)
「タヌキ商売ぽんぽこ」
(大相撲技量審査場所の無料入場券がオークションに出品されたことを受け)

 どうやらスタジオジブリ作品で統一したらしい。ただし、できの悪いものも多くそのあたりは残念なところ。中でも「タヌキ商売ぽんぽこ」はひどすぎ。及第点は「借り暮らしのオリ」くらいかな……。

 なお、僕の中で歴代最高の新聞見出しは
  「阪急 十三でストップ」
 というもの。これは、1984年に阪急ブレーブスの連勝記録が13で止まった翌日の一般紙(関西版、朝日新聞だったような記憶が……)の見出し。当時僕の周りにいた関西在住のプロ野球ファンは皆一様にウーンとうなった(ちなみに十三(じゅうそう)というのは阪急電車の(結構重要な)駅である)。でも同時に、この見出しを付けた人は、阪急が14連勝しなくてホッとしたんではないかというのがわれわれ全員の一致した意見だった。
by chikurinken | 2011-04-28 13:02 | 社会