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竹林軒出張所

chikrinken.exblog.jp

2017年 09月 20日 ( 1 )

『アフガニスタン 山の学校の記録』(ドキュメンタリー)

アフガニスタン 山の学校の記録 マスードと写真家長倉洋海の夢
(2017年・NHK)
NHK-ETV ETV特集

再建は草の根から

b0189364_20004417.jpg ソビエト連邦がアフガニスタンに突然侵攻したのは1978年。ソビエト連邦が事実上敗北して撤退した後は、今度は狂気のタリバンが権力を奪い、そのために永らくアフガニスタンは暗黒時代を迎えることになった。
 ソビエトに対するレジスタンスの中に、アフマド・シャー・マスードという男がいた。勇敢であり人望があったことから、アフガンのチェゲバラと呼ばれた。ソ連撤退後は暫定政府の要人にもなり、タリバンとの戦闘にも参加した。だが、2001年9月9日(9・11の2日前)に暗殺されてしまう。
 そのマスードだが、生前、アフガンの再建にとって必要なのは教育であるという理念の下、山間部に小さな小学校を作った。当時マスードに接近していた報道写真家、長倉洋海もマスードの理念に共感し、支援活動を始めた。もちろん、この小学校と生徒をずっと撮影し続けた。その後マスードの死、アメリカの軍事介入、タリバン政権の崩壊を経て現在に至るが、この学校はその後も存続を続け、地域からの支援も受けるようになった。卒業生には大学に進学する者まで現れ、中にはこの学校で教える者までいる。将来を担う人材が育成されているわけで、まさにマスードの理念が生き続けている。
b0189364_20004848.jpg このドキュメンタリーは、この過程を長倉洋海の視点から紹介するもので、長倉が撮影したかつての子ども達の今の姿、この学校への思いなどが紹介されていく。アフガン再生のモデルになってほしい事例で、中村哲氏の活動(竹林軒出張所『武器ではなく命の水を(ドキュメンタリー)』を参照)ともども、闇夜の中の光明のように映る。アフガンが再生して発展し、第2、第3のマスードが現れて国の建設に携わることが望まれる。
★★★☆

参考:
竹林軒出張所『武器ではなく命の水を(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『アフガン秘宝の半世紀(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『バーミヤンの少年(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『祖国に幸せを(ドキュメンタリー)』
竹林軒出張所『タリバンに売られた娘(ドキュメンタリー)』
竹林軒『圧倒的な迫力、アフガン版ネオリアリズモ』

by chikurinken | 2017-09-20 07:00 | ドキュメンタリー