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竹林軒出張所

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『ドミトリーともきんす』(本)

ドミトリーともきんす
高野文子著
中央公論新社

こちらが読みたいものと大きく異なる

b0189364_7542432.jpg 高野文子のマンガということになると非常に期待してしまうが、この作品は面白くない。朝永振一郎、湯川秀樹、牧野富太郎、中谷宇吉郎の4人の著作を紹介していくというコンセプトのマンガだが、マンガにする必然性があまりないため、マンガ的な面白さは皆無である。
 「ドミトリーともきんす」という名前の寮にこの4人が若い学生として住んでいて、寮母のとも子、その娘のきん子と関わり合うという設定で工夫は見られるが、なにせ紹介される著作がかれらのエッセイみたいな本であるため、その本の内容自体が面白いと感じない。それが最大の難点である。著者自身がかれらの著作を気に入って、それでマンガ化を試みたということらしいのだが、面白さはまったく伝わってこなかった。
 残念ながら、高野文子らしい繊細な感性もなければ、絵としての面白さもあまりない。個人的に非常に好きな作家だけに、次回作には期待したいと思う。
★★☆

参考:
竹林軒出張所『火打ち箱(本)』
竹林軒出張所『夏休みが終わります』
by chikurinken | 2017-01-25 07:54 |
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