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竹林軒出張所

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『免許がない!』(映画)

免許がない!(1994年・光和インターナショナル、日本テレビ)
監督:明石知幸
脚本:森田芳光
出演:舘ひろし、墨田ユキ、西岡徳馬、片岡鶴太郎、江守徹、中条静夫

b0189364_7394835.jpg実にたわいもない映画

 昨年必要に迫られて自動車の運転免許を取った。50過ぎになって今さらの話ではある。話には聞いていたが鬱陶しい教官がいたりして、それに何しろ周り(他の生徒)は若いやつばかりだし、特にはじめの頃は教習所に行くのも嫌になるぐらいだった(後で聞いたところによると他の若い教習生も同じようなものだったらしい)。しかしこちらも徐々に慣れてくると不快に感じることも少なくなり、(時間はかかったが)無事に運転免許が取れた。ただ、元々自動車自体が嫌いだし、運転できることに伴う嬉しさなどはまったくない。むしろ教習所に行かないで良くなったんでホッとしているという感じが近い。
 さて、教習所に通っているときにいつも頭にあったのがこの映画のことで、教習所通いに当たって参考のために見てみようかなと思いつつ、結局教習所を卒業した後に見ることになった。
 脚本が森田芳光ということで多少は期待していたんだが、残念ながら90年代の映画らしく、多少バブルな雰囲気が漂うきわめてバカバカしい映画であった。ストーリーも安直な上、演出もチープである。
 40過ぎの有名アクション・スターが、突然運転免許を取りたくなり(このあたりの描写も物足りない)、主演映画の撮影を中断して合宿で免許を取りに行き、無事に免許を取得するという実にたわいもないストーリーで、クスリとするような場面もあるにはあるが、本当に「たわいもない」という言葉がピッタリ来るような映画である。プログラム・ピクチャーみたいな映画だが、実際は単発上映だったようで、こういう映画をロードショーでやっていたあの時代のことを思うと、そりゃ映画産業も斜陽になるわなと思う。
 ちなみに脚本の森田芳光だが、この頃『バカヤロー!』シリーズの製作とか『愛と平成の色男』みたいな駄作の監督とかもやっており、一種の低迷期だったのかと思う。ただ、森田芳光については、傑作もあるが駄作も多い監督で、企画の時点で頭をひねりたくなるような作品が多いのも確かである。あまり仕事を選ばない人だったんだろうかとも思う。この映画の監督は、森田芳光の助監督に付いていた人らしく、この人についてはよく知らないが、この映画が一番ヒットした映画のようだ。
 教習所通いをした今見ると確かにあるあるネタはあるが、本当にどうと言うこともない、テレビ・ドラマでやってもあまり話題にならない類の映画である。もっとも公開当時は結構話題になったんで、不思議と言えば不思議である。何が流行るかわからないもんだと思う。
★★☆

参考:
竹林軒出張所『森田芳光の映画、3本』
竹林軒出張所『武士の家計簿(映画)』
竹林軒出張所『阿修羅のごとく(映画)』
竹林軒出張所『断定する人』
竹林軒出張所『39 刑法第三十九条(映画)』
by chikurinken | 2017-01-17 07:40 | 映画
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