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竹林軒出張所

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『新「ニッポン社会」入門―英国人、日本で再び発見する』(本)

b0189364_8294220.jpg新「ニッポン社会」入門
英国人、日本で再び発見する

コリン・ジョイス著、森田浩之訳
三賢社

どうでもいいことが多い上
とりとめがなく読みづらい


 『「ニッポン社会」入門』の続編。著者は日本在住後、一旦英国に帰国し、再び日本にやって来た。基本的に日本はお気に入りのようであるが、いろいろと不可解なこともあるようで、そういったことを18の章に渡って書き綴っている。
 読んでいて納得することもあるが、こちらが不可解なこともあり、それに英国人らしい皮肉が全編散りばめられていて、なんだか揶揄されているようで嫌な気分になるような箇所もある。またあまりにどうでもいいことが多いのも難点(ゆるキャラについてのコメントなんか実につまらない)で、半分くらい読んだところでやめようかと思っていたくらいだ。それでも読み進めたのは、後半にプレミアリーグとJリーグの比較について語られている項(「二つの国のサッカー、その理想と現実」)と、テレビドラマ『西遊記』が英国で放送されていたことを語った項(「「モンキー」はぼくのヒーロー」)があったからで、この2つの項はそれなりに読み応えがあった。また日本社会が(文字通りの意味で)保守的で非常に変わりにくいことを示した「日本は今日も安倍だった」もなかなか示唆に富んでいた。
 僕も含め、日本人はとかく外国人が日本で何を思うか気にしがちであるため、この類の本が割合人気になるようだが(僕も好きだし)、しかし現在のようにこれだけ数が多くなってくると、ガッカリするものも増えてくる。こういった本には、ある程度の意外さや鋭さは期待したいところで、そういう点でこの本は少々物足りなかった。全体的にとりとめがない記述が多いのも問題で、心に浮かぶよしなしごとを徒然なるままに書き付けているかのような文章は読みづらく、正直ちょっと疲れた。もし続々編が出るようであれば、もう少し面白いネタを見つけ出した上で、推敲を十分に重ねていただきたいと切に願う(たぶんもう読まないだろうが)。
★★★

参考:
竹林軒出張所『「ニッポン社会」入門―英国人記者の抱腹レポート(本)』
竹林軒出張所『英国一家、日本を食べる(本)』
竹林軒出張所『中国嫁日記(本)』
by chikurinken | 2016-10-21 08:30 |
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